「『検査中』138万人が韓国政府の発表から消えた」というのは本当か・・疾病管理庁HPで確認してみた

「おせーよ」と言われたらそれだけですが(すみません)、ふっとツイッターで「検査中(検査結果待ち)を発表しなくなりました。ついに138万人の検査中がうやむやですね」という内容を見つけました。Etajima Kenjiさんのツイートからです。今夜は、この件について私に分かる範囲内で検証してみたいと思います。なんで「私の知っている範囲内」なのかというと、統計とか自信ないからです。

さて、まとめると、韓国の疾病管理庁は、10月31日までは「◯月◯日0時(基準時点)」、「総計(累計確診者数)」、「結果陽性(累計確診者数/累計隔離解除人数/累計隔離中の人数/累計死亡者数」、「検査中(検査結果待ち)」、「結果陰性(累計の検査結果陰性者数)」を発表していました。ですが、11月1日から発表項目がいろいろ変わりました。でも、変わったからといっても検査件数や新規・累計確診者数などは(出ている場所は違うけど)探してみれば確認できるものの、なぜか『検査中(検査結果待ち)』項目はどこにもありません。

 

10月31日時点で、検査結果待ちの人数は138万6,962人でした。単に「ウィズコロナ」スタートに伴って発表項目の表示場所、いわばレイアウトなどを変えただけならいいけど、もしこの138万人分のデータがそのまま消えたなら、それは大きな問題です。138万6962人の中に、確診者が一人もいなかったはずは無いからです。すなわち、10月31日に『検査結果待ち138万人』とともに発表された『累計確診者数』に、11月1日の新規確診者数、そして11月1日に『検査結果待ち』無しで発表された『累計確診者数』を比べてみるといいでしょう。

10月31日までの累計がA(人数)だったとして、11月1日の新規確診者数がB(人数)だとします。そこになにかの形で「検査結果待ち138万人」分のデータが反映されたなら、その分がプラスアルファになるから、11月1日に発表された累計人数は、A+B(人数)より多いはずです。もし11月1日にA+Bの分だけが累計として発表されたなら、138万人分の「検査結果待ち」データはそのままどこかへ消えたことになります。

 

これぐらいなら統計に弱い私にもできるだろう・・と思って、ちょっとやってみました。PCの場合、疾病管理庁HPにアクセス(kdca.go.kr)し、「お知らせ・資料(알림・자료)」タグをクリック→左側に出てくる項目から「報道資料(보도자료)」をクリックすると、「コロナ19国内発生および予防接種の現状 月 日 時間基準(코로나19 국내 발생 및 예방접종 현황)」が無数に出てきます。ここから、2021年10月31日のものと、11月1日のものを確認してみます。

まず、10月31日0時基準のものを選んで、下のほうの添付資料からコロナ19国内発生および予防接種の現状10月31日0時、PDF版の「いますぐ見る」をクリックします。すると、こんな結果が出ます。いろいろ出てきますが必要な部分だけ取ってきますと、「総計(累計確診者数)364,700人」と、「検査中(検査結果待ち)1,386,962人」。次、同じく11月1日のものには、こうなっています。「新規確診者数 1,686人」「総累計366,386人」。以下、左が10月31日、右が11月1日のものです。

  

 

「10月31日までの総累計確診者数364,700人」+「11月1日の新規確診者数1,686人」=366,386人で、11月1日の累計数と一致します。繰り返しになりますが、10月31日までの累計364,700人には、別項目に「検査中(検査結果待ち)」138万6,962人が発表されていました。ここに、検査中を発表しなくなった11月1日からのデータで累計数値が一致するということは、『138万6,962人分のデータがそのままカウントされなくなった』か、『138万6,962人の中に確診者が一人もいなかった』かのどちらかでしょう。しかし、後者の可能性は高くないでしょうし、それならそれで、「0%になるものを、10月31日までわざわざ集計していたのか」、という話になります。

こうして考えると、「検査結果待ちを発表しなくなった」だけでなく、「検査結果待ち138万人のデータがどっか行ってしまった」としか思えません。あの138万6,962人は何だったのか。なんでこのことがまったく問題にならないのか。ただ気になるばかりですが、これ以上調べることはできそうにありません。

 

 

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