石破茂氏の東亜日報インタビュー内容

石破茂 元自民党幹事長が、韓国東亜日報とインタビューし、日韓関係についていろいろ持論を述べました。ひょっとして日本側では報じられていないかもしれないと思って、エントリーしてみます。

人それぞれ持論は違うでしょうし、違うほうが役に立つこともありましょうけども、他の部分はともかく、いまでも『謝罪すれば何とかなる』と思っている政治家がいることが、個人的に残念でなりません。ただ、これは東亜日報の記事であり、原文が手元にあるわけではないので、石破さんが日本語で話したものを、東亜日報が韓国側の『書き方』で韓国語訳し、それを私がまた日本語に訳したものとなります。細かい表現などにおいては、その点を念頭に置いてください。以下、東亜日報から引用してみます。<<~>>が引用部分となります。

 

<<・・(質問)「対韓輸出規制(※対韓輸出管理厳格化)で日本企業も被害を受けた。もう解除する時ではないだろうか」 / (石破茂氏)「それは感情の問題ではなく、安全保障上の問題だ。韓国が日本の輸出品を安全に管理し、日本がそれを納得して安全保障上問題がないと判断すれば、解除されるだろう」。

「韓日関係の改善策は何があるのだろうか」 / 「ツートラックでのアプローチが必要だ。過去史問題を適当にまとめようとか、無かったことにしようと言っているわけではない。真剣に長い時間をかけて話し合わなければならないだろう。しかし、その問題によって他の協力がまったく進展しないなら、マイナスが大きすぎる。世界で日本と韓国ほど共通の課題を持つ国もない。共通の課題をめぐって、両国が互いに協力しなければならない」。

「韓日首脳会談の必要性についてどう思っているのか」 / 「必要だ。出会うからといって、すぐに仲が良くなるわけではないだろう。しかし、相手を知るために努力することが重要だ。私が防衛相と農林水産相だったとき、様々な国の長官と会って話を交わしたが、相手に会うときに徹底的に研究した。これまでどんなキャリアを積んで、好きな食べ物は何で、育てる子犬の名前は何なのか、などなど。そんなことを把握して心から良い関係を築こうとすれば、その心が相手に伝わる」。

「韓国に対する岸田首相の外交をどのように評価しているのか」 / 「岸田首相は長い間安倍晋三政権で外相をした。基本的に安倍元首相の方針を受け継ぐと思われる。岸田首相が韓国と互いに信頼し、尊敬できる関係にするという強い意志があれば、関係改善に行くだろう。

「岸田政権の敵基地攻撃能力保有主張に、韓国、中国が懸念している」 / 「私が防衛庁長官をしていた20年前は、衛星などで敵基地を把握することができた。だが今は移動式発射機が増えてどこが敵基地なのか把握するのが難しい。潜水艦でミサイルを発射することもできる。敵基地がどこなのか、いつ攻撃するのか、どのように攻撃するかなど、具体的な内容を把握できない状態で、敵基地攻撃能力保有を議論することはあまり意味がない。また、隣国が懸念しているなら、それは日本が情報伝達が不足していたからだろう。説明して納得させようとする努力を続けなければならない」

「自民党は総選挙公約集で国内総生産(GDP)比1%水準だった防衛費予算をGDP比2%以上も念頭に置くとした」 / 「どのような防衛分野にどれだけ予算をかけるか議論した後、その結果を持ってGDP2%の防衛費を決定することはできる。もし最初からGDP 2%と決めておき、『さあ、必要なことを全て言え』というなら、本来の意味とは違う結果になる」

「日本で、韓国に対する『謝罪疲労症(※謝罪しても意味がない)』の話が出ている」 / 「韓国国民が納得できる謝罪がどういうものなのか、悩むことが重要だ。なぜ日韓関係がうまくいかないのか、韓国国民が何を求めているのかを正しく理解しなければ、再び同じことを繰り返すことになる。日本人は韓国の歴史を深く勉強し、韓国人の思考の根幹に何があるのか​​を理解しなければならない。日本は過去大韓帝国の宮殿がある所に朝鮮総督府を設置し、韓国国民のプライドを崩した。独立国家だった大韓帝国を合併して国家を奪った。こう言うと、日本国内で強い批判が出てくる。だが、本気で韓国と良好な関係になるのが、地域平和のために重要だと思うので、勇気をもって言う。勇気ある人が、日本にも、韓国にももっと多くなることを期待する」>>

ひとつだけ、「それは勇気ではなく、無知です」と言いたいところです。韓国には、『無識は勇敢なり(勇敢なように見えるが、実は周りの状況がわかっていないだけ)』ということわざがありますが、まさにこんな場面に使うべきかもしれません。

 

 

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