韓国の複数のメディアが、「K防疫が崩れた」というフレーズを使うようになりました。それらの記事の中で、個人的には「韓国経済」紙が印象的でした。何かのタブーでもあるのか、韓国側の新型コロナ関連記事を読んでみると、殆どの記事は、重症患者数については「急増」「もう限界」としていますが、死亡者数については「◯◯人が死亡」とするだけで、それ以上は触れません。
そんな中、韓国経済は、「ウィズコロナ期間の3割が発生した」とし、「下手な実験のせいで1200人の死亡者が発生した」とする趣旨の記事を乗せました。2020年2月19日から2021年12月8日までの総死亡者数は4077人で、その中の約30%の1219人が、11月1日から12月8日までの5週間で発生した、というのです。以下、韓国経済の該当記事から引用してみます。<<~>>が引用部分となります。
<<・・「崩れたK防疫、高まる致命率・・ウィズコロナ実験は失敗(見出し)」 ウィズコロナ(段階的日常回復)を起点に激しくなったコロナ19拡散は、死亡者の急増という結果になった。韓国でコロナ19事態が発生した後、2年近い期間に死亡した人の3割は、11月1日ウィズコロナ開始から発生したことが分かった。政府の的外れなコロナ19の拡散予測、病床大乱などにより、ウィズコロナは事実上失敗で終わったという指摘が出ている。
9日、疾病管理庁によると、ウィズコロナが始まった先月1日から今月8日まで、コロナ19によって死亡した人は1219人だ。国内累積死亡者4077人の30%が、約1カ月で発生したのだ。ウィズコロナ以後に死亡した人の96%は、60歳以上の高齢層だった。0~9歳の死亡者3人も全てウィズコロナ以後に発生した。
死者は急に増えている。コロナ19累積死亡者は、6月に2000人を超えてから5ヶ月ぶりに3000人を突破した。以後、4000人を超えるまで、1ヶ月もかからなかった。月別累積死亡者は、去る8月末2292人から9月末2497人、10月末2858人、11月末3658人と、増加速度が急上昇している。
医療界では、これは政府のウィズコロナ戦略が事実上失敗したという点を端的に示すデータだと指摘する。政府は当初、ウィズコロナを始めた時、「確診者数ではなく、重症患者・死亡者数を集中管理する」と宣言したが、重症患者と死亡者はコントロールできず増えている。8日基準の重症患者は857人で、歴代最多記録(840人)を1日で塗り変えた。ウィズコロナ直前の10月24~30日(498人)に比べ、2倍近く増えた。同期間、10人台だった1日平均死亡者も、57人に増加した・・>>
他に、大手からネットメディアまで、K防疫は崩れたとするフレーズが目立っています。<<「K防疫」が壊れている・・・・最近1ヶ月間、病状がなく、治療すら受けられずに亡くなった国民が、30人前後だ。国民の生命が危険な渦中に、「防疫司令部」である政府がちゃんと機能しているのかという批判があふれている。文在寅大統領は8日、「非常に厳重になったコロナ状況に関連して特別防疫対策を徹底的に履行することが重要だ」とし、「政府は利用可能資源を総動員して防疫状況安定化に総力を傾けてほしい」と大統領府を通じて大国民メッセージを渡した。直接出てこず、スポークスマンを通じて立場を表明したのだ。過去、「K防疫」成果を国内外に広報するときには自ら出ていたこととは、、明らかに対比される・・(朝鮮日報)>>
<<ヨ・ハンソル大韓専攻医協議会会長は、コロナ確診者増加による医療システム崩壊の懸念が、実際はずっと深刻だと強調し、治療現場を改善することを政府に促した・・ヨ会長は9日、大韓医師協会会館で記者会見を行い、「実際の医療現場は、メディアで報じられているよりはるかに深刻で、まさに最悪の状況を迎えていることを国民に知らせるために、この場に立った」と話した・・・・ヨ会長は、「溢れる確診患者たちを、どのように分類するのか、どのようなシステムを利用して彼らを専担病院まで移送するのか、非感染性の重症患者たちが救急車両に載せられたまま漂う現状にどのように対処すべきか、何一つガイドラインが存在しない。マスコミを通じてK防疫の自慢ばかりする保健当局及び責任者たちに対し、私たちは裏切られたとしか思えない」と批判した・・(医学新聞)>>
そもそも、最初から死亡者データがおかしかった・・という心証はありますが、この際、それはおいといて。さすがに、各紙、もう認めざるを得ないのでしょうか。それとも、そのK防疫を宣伝しまくったのが他でもないマスコミですので、そろそろ「政府のせい」という方向性をつくっておかないとマズい、とでも思ったのでしょうか。
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