三ヶ月前、韓国の大統領直属機関となる「四次産業革命委員会」は、「第四次産業革命グローバル政策カンファレンス」というカンファレンスに、台湾の「唐鳳(オードリー・タン)」行政院デジタル担当政務委員を招待(オンライン演説をお願い)しました。オードリーダン氏は、日本で言えば閣僚級となります。
ですが、そのカンファレンスで、韓国政府はオードリーダン氏の演説を「当日」キャンセルしました。主催側となる産業革命委員会は、「両岸問題(台湾問題)」がキャンセルの理由だと明らかにしました。ちなみに、予定されていた演説内容は、『題』からすると、さほど政治的なものではなかったようです。
ただ、記事によると、韓国側が用意したパンフレットに、オードリー・ダン氏を「台湾のデジタル長官」と表記していた、とのことでして。ソース記事は露骨な言及はしていませんが、これが、「台湾を国家とする表記」と思われることを恐れたのではないか、そういうニュアンスになっています。以下、ハンギョレ新聞から引用してみます。<<~>>が引用部分となります。
<<大統領直属の4次産業革命委員会(※国務総理が共同委員長となっています)が、事前に台湾の長官(※閣僚)級の行事参加を要請した後、当日に突然キャンセルし、問題となっている。台湾外交部は異例的に台北駐在韓国代表部代理代表を呼んで抗議した。
21日、「台湾中央通信」(CNA)の報道を総合すれば、オードリー・ダン台湾行政院デジタル担当政務委員は4次産業革命委主催で、16日、ソウルで開かれた「4次産業革命グローバル政策カンファレンス」 でテーマ発表を行う予定だった。オードリー・ダン委員は、イベント当日、午後に「社会革新」分野の討論で、「地球を守る未来技術 気候危機と感染症に対する人類対処方案」をテーマにした発表者4人のうち1人として、去る9月に公式招待され、この日、オンラインで参加する計画だった。
しかし、行事日、発表のわずか数時間前に、主催側が台湾当局にダン委員の発表が取り消されたと電子メールで通知した。取消決定を下し、委員会が明らかにした理由は、「両岸(中国・台湾)関係の様々な側面を考慮」したということだった。ダン委員の討論参加に関連し、中国の圧迫があったことを示しているわけだ。主催側は行事広報のパンフレットに、ダン委員の役職を「台湾デジタル長官」と表記したことがある。
チャン・ジュンウィ台湾外交部東アジア・太平洋担当副局長は20日、ホン・スンチャン駐台北韓国代表部代理代表を呼び、「外交的決礼であり、不適切な措置」と公式抗議した。タン・デウォン韓国駐在台湾代表処大使も、韓国政府側に厳正な抗議の意を伝えたと、通信は付け加えた。この議論についてチェ・ヨンサム外交部スポークスマンは21日定例ブリーフィングで「諸般状況を総合的に検討して決定されたと知っている」とし「台湾と非公式的実質交流を持続増進していくという政府の基本立場には変わらない」と話した・・>>
なにかあれば外交欠礼、外交欠礼と騒ぐ韓国ですが・・「私がやれば総合的な決定、他人がやれば外交欠礼」といったところでしょうか。
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