昨日(今朝発表)の韓国の新型コロナ禍は、新規感染者6919人で「前週比」で少しずつではありますが減るようになりました。しかし、重症患者(現状)1083人、死亡者が109人で、こちらは最多記録となります。
で、本題に入ります。各紙で論じられているK防疫の失敗と、その衝撃(?)が、もはや哲学もどきに走っています。オチはちょっと後にして、中央日報の記事から引用してみます。
<<日本の京都の龍安寺の庭には、白い砂利と15個の石がある。庭園のどの方向から見ても石は14個だ。絶妙に1つが隠れる。世界のすべてを持つことはできない、目に見えるものがすべてではないという人生の理を象徴する。イギリス王室が1975年、エリザベス女王の訪日にこの狭い庭を選んだ理由があった。俗世の自慢、誇張の虚しさは、東西古今、変わらない教えである。
大統領府は5月、文在寅・バイデン首脳会談を通じてヤンセンワクチン100万回分を得たとし、「ワクチン外交の勝利」と自画自賛した。ジョン・ウンギョン疾病管理庁長は「効果と利便性の面でヤンセンには長所がある。米国が我が国を特別に配慮したものだ」とした。そんなことか、と思った。ところが、米疾病管理予防センター諮問委員会は先日、全会一致でヤンセンを避けるよう勧告した。安全性と効能、両方で弱いという理由からだ。結果的に「在庫処理」だったのだ。
その1ヶ月まえの米日首脳会談でも、ワクチン外交に関心が集まった。当時、菅義偉首相は「まだ署名していない」と内容を明らかにしなかった。会談後、担当長官が「これで日本内の16歳以上を全員接種できる物量が確保されたと思う」と言っただけだ。その結果は、後になって「ファイザーで5000万回分」だと分かった。「ヤンセン100万 対 ファイザー5000万」という数字の差は韓国国民を怒らせ、大統領と政府の誇張は韓国国民に大きな恥をかかせた。
去る5月、政府は接種率を高めるために「水ワクチン」とされるアストラジェネカ(AZ)を高齢層に集中投入した。そして文大統領は去る10月、G20首脳会議で「韓国が世界で最速で世界最高水準の接種完了率を記録した」とし、「ウィズコロナ(段階的日常回復)」を宣言した。全世界に向けた勝利宣言であった。「この経験をすべての国と積極的に共有する」ともした。日本は、ファイザー、モデルナ、AZを自国民対象に臨床試験した。その結果に基づき、AZは全量開発途上国に回した。科学を優先した。やりすぎだと思われるほど、コロナ海外流入とワクチン副作用を先制的に管理した。そこには、自慢も、傲慢も、誇張もなかった・・
・・(※いまの新型コロナ関連数値だけで)格差だけを持って韓国は間違っていて、日本は正しいと決めつけるつもりはない。また状況が変わることもあるかもしれない。私たちが「コロナマラソン」の何km区間を走っているのか誰も知らないからだ。ただ、目に見えるもの、見たいものだけで誇張、自慢するのはもうやめよう。2カ月以上も「コロナ・クリーン」が続く日本なだけに、何か一言あるだろうと思われていた岸田首相は、21日、国会でこんな返事をするだけだった。「コロナという未知の危険について、私たちは今後も慎重に慎重を重ねていきます」。龍安寺の教えである>>
記事の趣旨は大いに理解できます。でも、「その自慢の尖兵がマスコミだったじゃないですか」と突っ込むのは食後にするとしても、わざわざ人生まで言い出すなら、「相手から頂いたものを『在庫処理』とは言わない」から考えてみたらどうでしょうか。当時、米軍にもヤンセン接種者は大勢いました。
初めて京都に行った時、龍安寺の石庭にも訪れました。まだ「外国人観光客」というキーワードがそこまで話題にならなかった頃ですが、大勢の外国人(私も)が庭を見ていました。なぜか正座している人もいました。庭をしばらく見て、よくわからないからパンフレットを見て、なんで庭を見ないでパンフレット見てるんだと気づいてまた庭を見て、またパンフレット見て・・そんな感じでした。特に欧米の(のように見える)人たちは、ものすごく真剣だったことを今でも覚えています。あのとき庭(とパンフレット)を見ていた人たちは、何か大きな教えを手に入れることはできなかったかもしれません。でも、お寺を離れながら、誰もがスタッフの方々にお礼を忘れませんでした。
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