韓国大統領選挙、いままでのまとめ・・日本を「事実上の敵性国家」とした李候補が一歩リード

ブログのデータを見てみると、他の案件に比べてあまり需要は高くないですが(笑)・・それでもたまにアップしている、韓国の次期大統領選挙関連エントリーです。

夏あたりまでは、左派・与党「共に民主党」の李在明氏(以下、李候補)が高い支持率を確保、有力視されました。保守右派からは、注目株の尹錫悦氏(以下、尹候補)が、保守野党「国民の力」に入党せずに大統領選挙出馬を表明します。でも、思ったより支持率が上がらなかったせいか、焦って入党したものの、支持率は李候補には及びませんでした。

しかし、李候補が関わっていた再開発プロジェクト関連で大きな不正の疑惑が発生、また、同じ与党内で李候補に負けたイ・ナギョン元総理の支持者たちが部分的に離脱した影響で、李候補の支持率が大いに下落します。一方、野党側は、尹氏が正式に大統領候補に決まり、ここからは保守野党が一気に勢いを取り戻します。

ですが、大統領候補を決めるための党内選挙で尹氏に負けた洪準杓(ホン・ジュンピョ)議員は、完全にスネてしまい、姿を見せずにSNSに「今回の大統領選挙ってダメじゃね?」と愚痴を書くだけ。洪氏を支持する人たちが離脱します。保守野党の党代表が選挙対策委員会から離脱するなど、党内部が崩れ、保守野党の支持者たちも尹候補から離脱を始めます。

与党共に民主党は、危機感を覚えたのか支持者たちが結束し、与党の李候補の支持率が回復します。そこから、尹候補と李候補両方の、「家族による不正」疑惑がいろいろ出てきて、「私は悪くない」とは誰も言わず、「相手のほうがもっと悪い人」と叫びまくる合戦が始まります。見苦しい合戦の結果は、いまのところは、与党の判定勝ちです(与党側の支持率は下がりましたが、野党のほうがもっと下がりました)。

そこで、文在寅大統領が朴槿恵前大統領の特別赦免を発表、検察チームの重要人物の一人として、彼女の拘束に手柄を立てた尹候補の立場はさらに不安定になり、いわゆる「親朴」傾向の保守派の一部が、尹候補からさらに離脱します。赦免発表と同じ12月24日、与党では李候補に負けたイ・ナギョン元総理が、ついに李候補の選挙対策委員会に参加しました。この結果はデータを見たことがありませんが、多分、イ・ナギョン元総理を支持していた人たちの一部は、李候補を支持するようになるでしょう。そんな中、最新の世論調査結果で、李候補が誤差範囲を超えて尹候補をリードする結果となりました。以下、ちょっと引用してみます。

<<次期大統領選挙支持率調査で、李在明(イ・ジェミョン)共に民主党候補が尹錫悦(ユン・ソクヨル)国民の力候補を誤差範囲の外でリードしているという世論調査結果が、29日、出た。ハンギル・リサーチが「亜州経済」の依頼で去る25~27日に実施した次期大統領候補支持調査結果にとると、李候補42.4%、尹候補34.9%と集計された。アン・チョルス国民の党候補5.0%、シム・サンジョン国民議党候補2.0%の順だった。 「その他候補」2.9%、「支持候補なし」10.7%、「よく分からない」2.1%だった・・(ニューシース>>

<<・・イ・ジェミョン共に民主党候補が37.4%を得て、ユン・ソクヨル国民の力候補(29.3%)を誤差範囲の外で上回った。文化日報がエンブレイン・パブリックに依頼し、去る26~27日全国満18歳以上の男女1000人を対象に行った年末世論調査で、「来年大統領選挙で投票する候補を決定したのか」という質問には、「まだ決定できなかった」は回答が41.9%、「決定した」57.2%と集計された・・(文化日報>>

 

まだ「決まった」とは言えません。そもそも、今回の選挙は、浮動票がいままででもっとも多いと言われており、20代の場合は7割近くが「まだ誰を支持するか決めていない」としている、との調査結果もあります。まだそこまで大きな差でもないし、世論調査によってはまだ尹候補が優位だとします。しかし、最近1ヶ月ぐらいでは、確実に李候補がリードを広げています。皮肉なことに、支持率が上がったからリードを広げているというより、「落ち幅」の差でリードを広げているだけですが。さて、イミョンバクネ(李明博・朴槿恵)に続いて、ムンジェミョン(文在寅・李在明)の誕生なるか。まだまだ言い切ることはできませんが、注目イベントになりそうです。選挙は、来年3月です。

 

 

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