本ブログでも世話になっている保守系ネットメディア(保守系といっても、他の保守系メディアとはさほど仲がいい感じはしませんが)「ペンアンドマイク」。元外交部北核大使イ・ヨンジュン氏の寄稿文が載ったので、紹介します。
イ元大使が見た2022年の東アジアの3つの目立つ流れは、「内部的な問題で、北朝鮮が何かの挑発を行うしかない」、「米中対立の影響で、中国の成長が鈍化していく(中国が勝つ可能性は低い)」、「台湾問題などにより、軍事的面で日本の役割が強化される」です。
元大使はこの3つの流れに共通する点として、「全て、韓国としてはマズいこと」とあげています。日本の軍事面での役割強化においては、「韓国の地位に否定的な影響を及ぼす うわあぁぁ」としながらも、「東アジアで日本の役割強化に反対しているのは韓国と中国しかない」とも。どちらが本音かは分かりませんが、どことなく「ざまあみろ」なニュアンスも感じられます。以下、日本関連をメインに引用してみます。ペンアンドマイク、<<~>>が引用部分となります。
<<・・残念ながら、これらの変化は、韓国の安全保障や国益の観点からは決して肯定的な変化ではない。特に、米国の同盟国であるにもかかわらず、対中国貿易依存度を名分に外交及び軍事安全保障政策まで親中路線を目指している韓国の立場から見ると、こうした変化は、韓国が予想しているより深刻な問題になる恐れがある。3月大統領選挙で誕生する新しい韓国政府が賢明に対処できなければ、安保と経済の両面で大きな試練を経験することになるかもしれない・・
・・南シナ海の軍事的緊張は最近、台湾海峡にまで北上している。中国は本土から独立を追求する台湾に対して軍事面でも圧迫しており、これを防ぐために米国と日本をはじめとする連合国艦隊が台湾海峡の中国艦隊と対峙している。中国が台湾に対する軍事的な面で問題を起こした場合、米国と同盟国は大挙して参戦するだろう。
特に日本は、「普通の国」化の推進の一環として、台湾と南シナ海での、米国との連合海上作戦に積極的に参加している。日本は中国の台湾侵攻時に参戦するという立場を公然と明らかにしており、台湾事態が日本の本格的「普通の国」化の起爆剤になる可能性が高い。台湾と隣接する日本領沖縄列島南端の小さな島々には、これに備えて日本自衛隊の対空、対艦ミサイル基地が建設されている。日本の軍事的役割拡大について、現在東アジアで中国と韓国以外には反対する国がなく、台湾も日本の参戦方針を歓迎する立場だ。
過去日本は1990年湾岸戦争以来、米国からの持続的な軍事的役割強化要求にもかかわらず、国内政治的、法的制約、そして韓国政府の反対立場を勘案して、地域紛争に対する軍事的介入を極めて自制してきた。しかし、中国の軍事的浮上と韓国政府の親中・反日政策で、日本の安保危機感が高まったのに加え、米国も韓国の親・中国行動による東アジアの軍事的不均衡を埋めるため日本の軍事的役割強化を強力に推進してきた。
日本政府としては、安全保障上の危機感の高まりにより、「普通の国」化に対する自国内の反対世論が減少し、さらに日韓関係悪化で、韓国に配慮する理由もなくなったなどで、米国の要請を受けてアジア地域での軍事的役割を強化する方向に、すでに立場を整理している状況だ。韓国の反日政策が、逆説的に、日本の「普通の国」化を合理化し、促す結果を招くことになったわけだ。日本の普通国家化による政治的・軍事的な地位の変化は、今後東アジアで韓国の地位と役割に少なからぬ否定的な影響をもたらすと懸念される・・>>。
文「そうか、韓国のおかげか!」・・かどうかはともかくして。最近、特に地位(本文では『位相』)という単語が目立つようになりました。もともと結構頻繁に出てくる単語だったけど、最近は本当に増えました。「G8」騒ぎのあたりから急増した気もしますが・・別に検証してみたわけではありません。結局は「自分の出来ることをやる」人が評価され、そういうのが少しずつ積もって、真の「立ち位置」が決まるものでしょう。
「少しずつ積もっていく」より、もっとデジタル的な、例えば「◯月◯日からAがBより上」などの考え方は、地位というよりは「階級」または「身分」のほうが近いかもしれません。韓国が欲しがっているのは、そういうものではないでしょうか。
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