ハリス前駐韓米国大使「文大統領は、東京オリンピック参席というチャンスを逃してしまった。次期政府で想起されることになるだろう」

久しぶりにハリー・ハリス前駐韓米国大使の登場です。

ハリス氏は、「停戦協定がまだ機能しているのに終戦宣言で何か変わるのか」、「私はQUADが好きだ。韓国はQUADに入れなかった」、「文大統領は東京オリンピックに参加しなかったことで、日韓関係においてチャンスを失った」など、いろいろ話しました。目新しい内容はありませんが、王道というか正論というか、無くてはならない見解ばかりです。以下、SBSの記事、引用してみます。<<>>が引用部分となります。

 

<<・・ハリス元大使は4日(現地時間)ワシントン・タイムズ財団が主催したオンラインセミナーで、「終戦宣言は平和交渉ではない」とし「停戦宣言は依然として見事だ」としながら、こう話しました。彼は「北朝鮮のミサイルと核、生化学、在来式の武器も、依然として見事だ」とし、「私はいつも私たちが終戦宣言を持っていると思った。それは停電宣言と呼ばれ、数十年間うまく機能してきた」と主張しました。

彼はまた「北朝鮮の脅威に対応する力を弱める代価として北朝鮮と対話することなど、絶対にならない」とし「対話と軍事的な備えは必ず共に行わなければならず、理想主義は現実主義に根を置かなければならない」と強調しました。

続いて「北朝鮮を対話テーブルに座らせるために制裁を緩和したり、共同軍事訓練を縮小してはならないということに強く同意する」とし「これ(制裁緩和や軍事訓練縮小)は失敗すると確認された道だ」と指摘しました。ハリス前大使は、北朝鮮との対話展望についても「バラ色のシナリオだとは思わない」とし「暗く、毎日毎日暗くなっていく」と悲観的でした。彼は「私たちは北朝鮮が交渉に応じるように、私たちができることをすべてやった。もう彼らの問題」とも言いました。

バイデン政権に入り重要さが浮き彫りになっている米国・日本・インド・オーストラリアの非公式協力体クアッド(Quad)の拡大と関連しては、「私はクワッドが好きだ。クワッドを育てなければならない」「クアッドにはどんなゲートキーパーもない」と言いました。彼はクワッド参加に対する韓国政府の立場をめぐって、「韓国政府は同盟の米国と経済的に緊密な中国の間でバランスをとろうとしている」とし「それが分水嶺(tipping point)になるだろう」と述べました。

続いて「クワッドだけでなく、中国の人権問題など他の分野で、韓国が動くように望んだ機会があった。韓国は北京オリンピックに不参加することもできたし、国連の北朝鮮人権決議案に参加することもできた」とし「何もしないのは、弱いということだ」と強く圧迫しました。彼は「韓国内にクワッド参加を求める人とグループがいると知っているが、大統領府がこれを望むかどうかは分からない」とし「彼らに聞かなければならないだろう」とも言いました。ハリス元大使は韓日関係をめぐっても「東京オリンピック当時、文在寅大統領が日本を訪れず、首脳会談も開かれず、失望した」とし「機会を失ったのだ。3月の大統領選挙以降、失われた機会が再び思い起こされることになるだろう」と政府を批判した・・>>

 

当時、米国が対北外交方針に韓国の意見を取り入れるかわりに、日韓関係改善の努力を要求したという報道がありました(韓国政府は否定)。韓国側が東京オリンピック首脳会談で『成果が必要だ』と焦ったのも、それが一因だという見解もありましたが・・ハリス氏の今回の発言が、どことなく繋がっている気もします。

しかし、「何もしないことは、弱いということだ」ですか・・ジョン・マケイン議員の「何でも出来ることが勇気ではない。怖いときに何かの行動を起こすことが勇気だ」という言葉を思い出しました。韓国政府のスタンスは。強いでも弱いでもなく、ズルい(狡猾な)だけですが。

 

 

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