去年、韓国ではK防疫に関する問題点を指摘した「K防疫防疫は無い」という本が発売されました(自営業者から医学教授まで15人の共著となりますが、もっとも中心にいたのは、あのファン・ウソク氏のときに『これは違う』と主張して社会的に袋叩きにされた、イ・ヒョンギ臨床薬理学教授です)。
その本の著者として参加した、関西外国語大学のチャン・ブスン教授が、韓国のネットメディア「メディア今日」とインタビューしました。K防疫に関する結論部分と、チャン教授は外交官だったので、日韓関係についての部分を引用してみます。あと、私がまだ本を読んでいないので、あくまで記事の引用部分だけが本エントリーの範囲となります。書籍への評価ではないという点、ご理解ください。以下、メディア今日です。<<~>>が引用部分となります。
<<(※記者の質問) 「防疫の政治化という言葉もある。政府の政策を牽制し批判すべき専門家が、K防疫の自画自賛に心酔し、正しく批判の声が出せないという指摘だが」/(※教授の答弁)「日本の防疫が良い結果を残したこと、大量検査は有効ではないこと、K-防疫の基本権侵害が深刻であること、これらの意見は、多数の専門家が認める事実だ。しかし、このような話をすれば、「親日派」と言われてしまうから、もう驚くしかない。誰も何も言えなくなる理由だ。
「K-防疫世界最高」という『神話』を否定すれば、民族に反逆した者としてレッテルを貼られる現象は、実に問題だ。K-防疫が全て失敗したと主張するわけではない。うまくやった部分もある。しかし、最近の状況は深刻だ(※7日45人、8日51人など、まだ多数の死亡者が発生しています)。危機に直面したため、K-防疫状況を振り返る必要があると言いたいのだ。
英米では、もはやK-防疫を肯定的に評価する論文は出てこない。感染者追跡を理由に病院診療記録、クレジットカード使用記録、CCTVとGPS情報まで活用するK-防疫が世界中で歓呼されるなど、想像もできないことだ。2020年下半期、ドイツで韓国式感染者追跡システムを導入しようとする動きがあったが、政治家と市民団体によって阻止された」
「(※質問)2000年から2015年まで外交部で勤務したことがある。文在寅政府の対日外交はどのように評価しているのか」/(※教授の答弁)「『国内外交』をしただけだ。2019年7月、日本政府の輸出管理厳格化措置で日韓が対立していた時、週刊朝鮮に「日本に立ち向かう戦いの技術」をテーマに寄稿したことがある。日本は韓国より経済規模が3倍の世界経済3位の大国だ。日本と戦うのは難しい。tit-for-tatな戦略を紹介したが、日本が打撃を受けるような措置は一つも無かった。
当時、日本国内の外交専門家の中には「今度こそ、文在寅政府が本当に強く出て衝突するのではないか」と緊張したとも聞くが、今は彼らも『全く心配する必要はない』と言う。日本内でも、文在寅政府が反日外交ではない「反・親日派」外交、つまり国内用外交をすると判断し、全く心配する必要がないと思うようになったのだ。GSOMIA破棄まで言ったからには、いかなる圧力にも揺れずに最後まで固守しなければならなかった。もう大韓民国政府と大統領の言葉には、重さが感じられなくなった。当時、鄭義溶大統領府国家安保室長が日本に対して「トライミー(かかってこい、など)」と言ったが、その発現もまた、「大韓民国は、国際政治を論じる相手ではない」という認識だけを与えてしまった」・・>>
鄭義溶氏、最近出番が多いですね。民族がー統一がーと盛り上がっていた2017~2018年、いわゆる『米朝首脳会談仲介』の中心にいた人です。北朝鮮に派遣された特使団のリーダーであり、訪朝の後に日本に来て安倍総理に結果を伝えたりしました。当時の鄭特使は『金正恩氏は、核を諦める意志を示した』と米国側に伝え、米朝首脳会談成立の大きなきっかけを提供しました。
しかし、拙著『文在寅政権最後の暴走』でも紹介しましたが、それから3年後・・外交部長官になる前の国会聴聞会で、『本当に3年前、金正恩氏からそんな話を聞いたのか』という質問に、鄭義溶氏は『朝鮮半島安保が完全に保障されれば、核を諦めると言った』と答えました。北朝鮮にとって安保とは体制の維持(王朝を守ること)であるため、北朝鮮が言う安保保障とは外国軍隊の撤収を意味します。3年前、鄭特使はそんなことは言いませんでした。
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・新刊<文在寅政権最後の暴走>が発売中です。文政権で日韓関係がどう変わったのか、文政権の考える『まともな国』とはどんなもので、それは南北、対日、対米、対中関係をどう考えていたのか。そして、どう失敗したのか。次期大統領選挙や日韓関係はどうなっていくのか。そんな内容となります。
・准新刊<日本語の行間~韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書) >が発売中です。日本語たる不思議、その圧倒的な行間。「ありがとう」たる行間の存在。それらについて考察した本になります。既刊として、日本滞在4年目の日常と、ラムザイヤー教授の論文騒ぎから見えてきた日韓の差を考察した<「自由な国」日本から見えた「不自由な国」韓国 韓国人による日韓比較論>、併合時代や1965年(基本条約締結)の韓国語記事などから当時と現状を考察した<恥韓の根源>も発売中です。他の拙著については別ページにまとめました。
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