とある、無理のある正当化の話

内外新聞というメディアに、サンジ大学教養学部キム某教授の寄稿文が載っていたので、紹介します。

サンジ(尚志)大学なら知っていますが、失礼ながら内外新聞は初めて読みました。調べてみたら、オフラインでも仁川や首都圏地域では新聞を発行している、とのことです。さて、その大学の教養学部教授の主張だと、『韓国の反日情緒は正当だ。日本が韓国に対して示している良からぬ感情は、政治的なもので、間違っている。中国も同じだ』とのことでして。以下、内外新聞から引用してみます。<<>>が引用部分となります。

 

<<反日情緒は正当だ。日本極右勢力が、謝罪もせずに美化している歴史歪曲と、韓国への良からぬ感情を煽って支持率を上げる行動ばかりするからだ。しかし、私たちの成熟した市民意識は、日本人自体に悪い感情を抱くことはない。日本人に対する感情と『安倍』式の政策に対する感情をちゃんと区別しているからだ。

安倍政府の一方的な対韓輸出◯制(※輸出管理厳格化)政策に対する批判の精神として、自発的に起きた、韓国20代が主導した「ノージャパン」運動は、国民の熱狂的な支持を得た。同様に、中国に対する感情も、中国に対する悪感情を助長するものではない。習近平の、「戦狼外交」と「中国ファースト」政治に立脚した歴史歪曲および文化歪曲は、古い帝国主義の新しい形にすぎないからだ。

韓国のTHAAD配置後に行われた中国の「限韓令」政策で被害を受け、韓国からは「脱・中国」の現象まで起きた。また、K-文化の世界的な熱狂を吸収しようと、韓国固有文化を中国化する文化歪曲と、長い間続けてきた歴史歪曲まで、中国政府の行動は批判されている。このような点を考慮すると、私たちの青年たちの、日本や中国に対する良からぬ感情の根は、帝国主義の変種として自国での政権権力強化政策に対する、正当な批判だという点で共感できる・・>>

 

このあと、「にも関わらず、ユンソクヨルは中国そのものを批判するばかりで、日本に対しても消極的だ!うわああぁぁぁ」な展開になります。面白いっちゃ面白い気もしますが、引用はやめておきます。

前から、韓国社会は「韓国は反日である」という自覚すら持っていないと書いてきました。その中には、「日本ゲームやアニメファンが多いから」という視野の狭い意見もあるし、「全ては左派のせいだ」という理屈もあります。でも、本当は「韓国の主張こそがもっとも正しい。もっとも中立的だ。だから韓国は反日ではない」と思っているだけです。

左派政府の対日外交を右派が批判することはあります(逆もまた然り)が、それはあくまで『政策』への批判であり、反日への批判ではありません。一例として、この教授が主張するような『帝国主義的ななにかに対するものにすぎない』なら、じゃ、韓国の子供たちはどうでしょうか。子供たちが「帝国主義だから日本は~」とか思っているのでしょうか。

本ブログでは旧ブログの時代から、小学校に貼ってある国家機関のポスターに「日本人や親日派など民間人を「しょだん」したとする独立運動家を英雄視する内容が書かれている」こと、慰安婦関連の集会に無数の子供たちが参加していること、日本に対しておぞましい内容のポスターを描いていることなど、多くの事例を紹介してきました。

韓国で1年でも暮せばすぐに気づきます。朝起きたときから、公的にも私的にも、学校でもテレビでも映画でも『日本は悪いとする主張』を目にし、耳にしながら育つしかありません。そして、いつからか『日本は悪い』と他人に話すことになります。本当に『帝国主義への反発』で、『自発的なもの』なら、せめてそういう主張が子供たちの目にはつかないように気をつけ、社会的範囲を絞るべきでありましょう。『地位の高い(笑)先進国(笑)』なら、なおさら。

そんな中で育った子供たちが、青年になり、おとなになり、日本は悪いと騒いでいることを『自発的で』『安倍が~』だけにして『だから正当だ』と言うのは、ただの責任回避です。そう、ここまで『日本は悪い』を全国民に注入してきたからには、相応の責任を背負うべきです。それを『正当だ』として逃げるため、適当な名分を作っているだけです。

ハッキリいいましょう。東北大震災の日、『デーハンミングック』という叫びを何度も耳にした一人として、ハッキリ言います。韓国は反日です。それは、正当なものではありません。外国に向けたものであるかぎり、『国内問題』という言い訳も通じません。

どうやら、初稿の内容では、問題があったようです。いくつかの部分で表現を変えました。

 

 

拙著著のご紹介&お知らせなど♨  以下、本の題の部分はアマゾン・アソシエイトになりますのでご注意ください。

新刊<文在寅政権最後の暴走>が発売中です。文政権で日韓関係がどう変わったのか、文政権の考える『まともな国』とはどんなもので、それは南北、対日、対米、対中関係をどう考えていたのか。そして、どう失敗したのか。次期大統領選挙や日韓関係はどうなっていくのか。そんな内容となります。

准新刊<日本語の行間~韓国人による日韓比較論 (扶桑社新書) >が発売中です。日本語たる不思議、その圧倒的な行間。「ありがとう」たる行間の存在。それらについて考察した本になります。既刊として、日本滞在4年目の日常と、ラムザイヤー教授の論文騒ぎから見えてきた日韓の差を考察した<「自由な国」日本から見えた「不自由な国」韓国 韓国人による日韓比較論>、併合時代や1965年(基本条約締結)の韓国語記事などから当時と現状を考察した<恥韓の根源>も発売中です。他の拙著については別ページにまとめました

サブブログに議論エントリー(1~3)と雑談エントリーを用意しました。長くなりそうな話にはサブを利用してください。シンシアリーはツイッターを利用しています。99%更新告知ですが、たまに旅行先の写真とか載せますので、よかったら覗いてみてください。

本ブログのプライバシーポリシーはこちらになります