台湾、福島など5県からの輸入禁止を解除・・韓国は長官が「CPTPPに関係なく輸入禁止を続ける」と宣言済み

台湾が、福島など日本の一部の地域からの輸入禁止措置を解除しました。本当は旧正月(2月1日)前に発表する予定だと報じられていましたが、野党が激しく反発して遅れたと聞きます。

今回の禁輸解除がCPTPP『だけ』のための措置だとも思えませんが、少なくともタイミング的に、関係があるのは間違いないでしょう。言い換えれば、台湾はCPTPP加入のために、日本からの禁輸措置を解除しました。同じく加入を表明している韓国、中国はどうするのか。日本が「台湾は解除したお?(´・ω・`)」と言うと、韓国や中国はどうするのか。その部分が、韓国でクローズアップされています。ちなみに、韓国の関連部署長官は「CPTPP加入のために禁輸措置を解除することはない」とすでに公言済みです。以下、毎日経済の記事から引用してみます。<<>>が引用部分となります。

 

<<台湾政府が、日本福島一帯食品の輸入を電撃的に許容し、韓国政府も関連事項について動向を注視している。8日、台湾政府は記者会見を行い、福島を含む一帯5県の食品輸入を許可することにした、と明らかにした。台湾は2011年3月、日本の福島原発事故以後、この一帯食品の輸入を禁止してきたが、包括的・漸進的環太平洋経済同伴者協定(CPTPP)加入のために、10年ぶりに輸入禁止措置を解いたのだ

羅秉成台湾政府スポークスマンはこの日の記者会見で「2011年3月東日本大震災発生以来、すでに10年が経ち、世界各国が続々と福島周辺食品関連制限措置を解除している」とし「現在までこの一帯で全面的に輸入禁止しているところは、台湾と中国しか残っていない」と述べた。台湾政府は、福島一帯食品輸入禁止を緩め、福島を含む一帯五県から輸入される食品全量を対象に通関検査を進める方針だ。また、台湾政府が危険因子があると判断する商品においては、放射線検査結果及び産地証明書を要求することにした。

蔡英文総統が率いる台湾政府が、第1野党である国民党など一角の強い内部反発にも、福島産食品輸入決定という「決断」を下したのは、日本が核心構成員として参加中のCPTPPに加入するためだ。独立を追求する蔡英文総統は、長期的に台湾の対中経済依存度を下げるために米国との自由貿易協定(FTA)およびCPTPP加入を強く推進している。台湾は昨年9月にCPTPP加入申請をしてから日本の支持を得るための協議を進めており、日本は台湾側に福島食品の輸入許可を強く要求してきた。

問題は、日本が台湾の前例を挙げて韓国にも同じ要求を提起する可能性が高いということだ。これと関連し、ムン・ソンヒョク海洋水産部長官は先月20日、外信記者懇談会でCPTPP加入のために日本産水産物輸入規制を緩和する意向があるかという日本メディアの質問に、「日本産水産物輸入規制は国民健康のための措置で、政府はCPTPP加入と連携して考えていない」と明らかにした>>

 

韓国では(いままで福島関連で『日本人の心』を踏みにじってきたこともあるし)今回の台湾の禁輸措置解除を、単純にCPTPPのため『だけ』のものとする見解が主流です。でも、一部ではありますが、急に決めたのではないという指摘もあります。台湾は、2018年に国民投票結果で禁輸措置の持続が決まりましたが、その投票結果の効力は2年間だけです。2020年になっても何の話もなかったので、すでに2020年から解除のタイミングを見計らっていたのではないか、という指摘です。

台湾の与党が内部的に施行した世論調査で、福島産食品の輸入再開に反対する人の割合が半分以下に落ちている(この部分だけ、1月26日聯合ニュースより)こともあるし、成長促進剤を使ったアメリカ産豚肉の輸入に賛成する国民投票結果が出た(政府の管理能力が信用されている)こと、そして、禁輸措置は法的な内容を変える必要なく『衛生福利部』の告知だけで解除できるなど、好条件が重なり、台湾としてはこのタイミングを逃す手はなかったのだ、とも。

どの道、韓国のCPTPP加入は、さらに難しくなったと言えるでしょう。しかも、関連部署の長官自ら『しない』と言い切ったから、さらに難易度アップです。どうせ何も話し合っていないだろうし、『様々な可能性を考えて~』などで適当に答えておけばよかったかもしれませんね。でも、それはそれで韓国内で叩かれたかも。

 

 

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