右派、左派に「二分法をやめろ!」 / 左派、右派に「二分法をやめろ」

あるコラムを読みました。相手を左派に絞っていること以外は、本ブログの持論とほぼ同じでした。まず、ちょっと引用してみましょう。スカイデイリーというメディアですが、ここは寄稿文がメインです。引用は、ハンリム国際大学院・大学校兼任教授パク・チンギ氏の寄稿文からです。以下、各紙、<<>>が引用部分となります。

<<・・左派の最大の特徴は、常に自分たちだけが正しいとする妄想だ。彼らの考えと言葉は、それすなわち正義であり、善であり、彼らの空想を指摘し、現実を適用して反論を提起すれば、レッテルを貼り、追従者たちによって攻撃の対象とされる。これが彼らのいつものパターンである。 前述のように、彼らは自分たちの主張(※いろいろ書いてありますが略します)が正義であると言う。彼らは神になりたがってりるのだろうか。

しかし、「愚かな人間ほど、信念を持てば恐ろしい存在になる」という言葉がぴったり当てはまる、それが真実だ。だから、保守右派の政治が難しい。左派のように単純論理ではなく、多くを考慮し、現実に適用できる政策を設けるからだ。私たちは、「正しいと言ってけど、だからって絶対に正しいわけではない」ということを理解して認めることができる、そんな大人なのだ・・>>

 

おとな!(きりっ)、ですかね。なんでそこで「大人」が来るのかは分かりませんが、とにかく最初の引用はここまでにします。そして、左派はまた、右派に対して同じことを言っています。ここからは、韓国記者協会の記事を引用してみます。

<<・・ファン・サンム国民の力選挙対策本部メディア戦略企画団長が、去る5日、大統領選挙候補討論会について議論する場で、記者協会と放送主管社であるJTBCを『左派に偏向された』と攻撃し、討論会を霧散させた・・・・私たちは、自分と考えの違う人間をブラックリストに刻んで不当な待遇をした政府を経験した(※李明博政府)。白か黒かで思想を二分した、苦しい歴史を経験した(※軍事政権など)。私だけが善であり、私に対抗すれば悪という二分法的思考により、民主主義が息すら出来なかった。今でも相変らず、同じ考え方が私たちの周りを徘徊している・・>>

 

JTBCが左派寄りなのは事実ですが、このとき『国民の力』側が主張した『左派偏向』の根拠なる事例は、すべて事実ではありませんでした。例えば、ファン団長は「記者協会が左派支持を宣言した」としていますが、実は、そういう意見もあったものの、最終的には会員投票でやめたそうです。

このように、右派は左派に二分法をやめろとしているし、左派は右派に二分法をやめろと言っています。わざわざ日本に対するスタンスを持ち出さなくても、とにかく何もかもが二分です。善か、悪か。上か、下か。私の個人的な「正解」は、「右派も左派も、もう二分法が無いと行きていけない」です。

二つのソース記事、範囲を左派または右派に絞っていること以外は、書いてある内容は私の持論とほぼ同じです。善悪の二分法のことです。何もかも極端に対立する二つの陣営に二分されており、もはや社会構成員がその二分に依存するようになった(そのどちらかを選ぶことで自分のアイデンティティーを認識できる)、しかし、それは自陣営への『好き』というより、相手陣営への『嫌い』で表出されることが圧倒的に多いのが現実でして。いままで私がブログ(アメブロ時代も含めて)や拙著に書いてきた韓国社会の、いや外交においても、もっとも基本となる問題です。

先も「不公正」というキーワードを紹介しましたが、社会を善悪の二分で見ているのに、真の公正さが成立するわけないでしょう。同じく一つ前のエントリーでも触れていますが、劣等 感と不公正(真の不公正ではなく、世の中を不公正なものだと認識する)が繋がっているなら、韓国社会の極端な二分は、社会構成員に「居場所」を提供すると同時に、ある種のコンプレックスを植え付ける側面もある、そう言えるかもしれません。

それが、『地位』だの、『卑日』だの、無理矢理『ボクの考えた最高のボク』として現れているのではないか・・ふっとそう思ってしまう。今日この頃です。

 

 

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