QUAD外相会談、すなわち日本とインド、オーストラリア、米国の外相会談が行われました。その際に日米韓外相会談もだセッティングされており、今日(現地時間12日)、日韓外相会談が行われました。久しぶりの日韓外相会談です。本エントリーを書いている時点で米韓外相会談が開かれ、そのあとに日米韓外相会談となります。
今回の日韓外相会談は、日本側から先に要請があった、と韓国側の一部のメディアが報じています(ソース記事にはそんな内容はありません)。そこで、韓国側の記事には、「佐渡金山のことで、日本が日米韓共助を乱しているというイメージを打ち消すため、日本が何か今までと違う条件を提示するのではないか」、そんな予測がありました。もちろん、これもメディアによりますが。
私見ですが、佐渡金山も一つの理由だったかもしれませんけど、それ以上に、QUAD首脳会談があるでしょう。今年、日本でQUAD首脳会談が予定されています。G7とかもそうですが、多国間会談において、外相会談は首脳会談の前段階として機能をもちます。日本の立場からして、中国に対してだけでなく、QUADメンバーたちに対しても「日米韓共助は健在ですよ。見て見て、日韓も話し合ってますよ(日韓でDBZのフュージョン ポーズ)」とアピールする意味があったのでしょう。多分。
案の定、日韓外相会談の内容は、いままでと何の変わりもなく、『平行線』だった、とのことです。ここからは京郷新聞から引用してみます。ブログ書いている時点ではもっとも最新の記事です。<<~>>が引用部分となります。
<<韓・米・日外交長官会談に出席するため米国ハワイを訪問中の鄭義溶 外交部長官が、12日(現地時間)、林芳正日本外務相に会い、両国間の主要懸案について意見を交わしたと外交部が13日、明らかにした・・・・外交部は会談直後に配布した報道資料で、「鄭長官は、韓日両国が北東アジアと世界の平和、繁栄のために一緒に協力していかなければならない最も近い隣国であり、正しい歴史認識が未来志向的な韓日関係発展のための根幹であることを強調した」と明らかにした。外交部は引き続き「こうした歴史認識は過去、日韓間の代表的会談・声明・宣言でも共有されてきたことを指摘した」とし「こうした文脈で鄭長官は強◯徴用や慰安婦問題などに関する政府立場を再び説明し、被害者たちが受け入れられる解決策を見つけるために、外交当局間の協議を加速していこう、と話した」と説明した。
鄭長官はこの日会談で、日本政府の佐渡鉱山ユネスコ世界遺産登録推薦決定に抗議の意を再度伝達し、2015年「日本近代産業施設」をユネスコ世界文化遺産に登録するとき、日本が約束した後続措置から忠実に履行するよう促した。また、日本の輸出規制(※輸出管理厳格化)措置が早急に撤回されるべきだという点も強調した。しかし、佐渡鉱山文化遺産登録の推進と徴用・慰安婦問題など過去史関連懸案に対する両側の立場は依然として平行線を走った。林外務相は、両国間の懸案について、日本政府の立場を説明したと外交部は伝えた・・>>
最初の部分にある、鄭長官の「解決策を見つけるために、外交当局間の協議を加速していこうと話した」の部分に注目してください。これは、去年11月11日に林芳正外相が話した、「日韓関係を健全な関係に戻してから、幅広い分野で協力するために外交当局間の協力や意思疎通を加速したい」発言を全否定するものです。林外相の『健全な関係に戻してから』は、先に韓国側が解決策を提示すべきという意味になります。しかし、鄭長官の「解決策を見つけるために」は、韓国が先に解決策を提示する責任はないという意味になります。迂回的に言わないといけない立場って、大変ですね。どこの国も。
目新しさは何も無いけど、もはや「なにもない」が安定になった、日韓の間の会談。局長級でも外相でも。本当にもう「話し合ってますよ」アピール以外には意味が無くなりました。そして、これからは「これが普通」というステージに突入していくのではないでしょうか。
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