昨日お伝えしたラムザイヤー教授の件、コメント欄の「匿名」さんの情報のおかげで、オリジナルを紹介できるようになりました。
ほぼ同じ内容が二回連続になってしまって恐縮ですが、オリジナルのPDFなどにリンク出来るようになったのは大きいと思い、またエントリーしました。まずソースURLですが、ハーバード大のロー・スクール、 ジョン・M・オリン(John M Olin)センターです。本ブログで紹介するのは、概要(Abstract)だけです。本文全体は、ソースページでPDFファイルのダウンロードも出来るし、ブラウザーでそのまま読むこともできるようになっていますので、興味をお持ちの方は、ぜひソースページで読んでみてください。それでは、以下、概要の部分だけ、引用します。<<~>>が引用部分となります。
<<インターナショナル・レビュー・オブ・ロー&エコノミクス(IRLE、2020)の論文にて、日・韓の慰安所で女性が働く際に、その背景には契約があったという、経済論理を探りました。私が説明しようとした契約の条件の中には、多額の前金と、出来る限りのサービス期間の組み合わせなどがありました。私は、これら、及び、それ以外の契約条件を、古典的な経済的ジレンマに対処するためのものとして、解釈しようとしました。
私の論文は、大規模な批判を引き起こしました。しかし、事実上、私の「契約の経済分析」を攻撃した批評家はいませんでした。彼ら、私を批判する批評家のほとんどは、契約条件の分析についてさえも、何の言及もありませんでした。それが、私の論文の焦点であり、IRLEでの出版の基礎であったというのに。
その代わりに、一部の批評家たちは、私が実際の契約を調べなかったと文句を言ってきました。私の実際の論文を読んだ人なら、私が実際の契約書を持っていると主張したことなど無いと、ちゃんと知っていることでしょう。私の知る限り、戦争を生き延びた実際の契約書はありませんでした。私が頼りにしていたのは、私が論文で明らかにしているように、政府の文書、戦時中の回想録、新聞広告、慰安所の会計士の日記の要約など、契約に関する情報です。
また他の批評家たちは、私の論文の引用の正確さ、関連性、解釈に関して、これだけ多くの間違いがあると、長いリストをまとめたりしました。私はこれから、それらの主張に応えます。彼らが指摘しているのは、ほとんどは間違いではありません。少数の間違いがありましたが、契約条件の分析に影響を及ぼすものではありません。ほとんどの評論家は、慰安婦制度の不道徳性を強調しています。特に、一部の評論家は、私が、一部の女性が騙されて慰安婦になり、苦しめられたことを、無視していると主張しています。実際に論文を読まれた方は、私がちゃんとそれらの点にも言及していることを、覚えておられましょう。
批評家のほとんどは、韓国の多くの女性が、朝鮮にいた日本軍によって、強制的に徴集された(銃を突きつけられた、または本人の意志に反して徴集された)と主張しています。私の論文ではこの問題については取り上げていませんが、今回、説明しましょう。この主張は、偽りです。女性たちは、韓国の日本軍によって体系的かつ強制的に徴集されて慰安所の仕事に就いたわけではありません。そのような証拠はありません。戦争が1945年に終わってから、35年が過ぎましたが、そのような証拠は出ていません。1980年代後半になって初めて、一部の韓国人女性たちが、そんな主張を始めました。
重要なのは、1983年に吉田清治という日本の作家が、彼と兵士たちが、朝鮮で、女性たちにひどいことをした後、奴◯として送り出したと主張する、ベストセラー本を書きました。韓国人女性の徴兵に関する有名な1996年の国連報告書は、この本に依存(※relied on)しており、この本をきっかけに、以前には違う内容の話をしていたにもかかわらず、少数の韓国人たちが、無理やり徴集されたと主張し始めました。吉田は亡くなる前に、本全体が捏造だと認めました。吉田の「創作」は、ニューヨークタイムズをはじめ、アジアや海外で大きな注目を集めました。慰安婦に関する論争は、吉田の嘘から始まりました。しかし、私を批判する批評家たちの多くは日本・韓国の専門家たちで、彼らもこの驚くべき、重要な捏造の件を知っているでしょうに、私は、彼らの誰からも、この話を聞いたことがありません>>
確かに、教授は、『経済的な側面』をメインにしています。今回引用した部分でも、「経済的ジレンマに対処するためのもの」としています。当時、いろんなケースがあったでしょうし、本人が喜んで応じたとまでは言えないケースもあったでしょう。でも、事前に契約条件を知っていて、経済的な事情などを考え、自分でその条件を受け入れて慰安婦になった、そんな流れを『経済』という側面からアプローチしようとしたのが、ラムザイヤー教授です。ある意味、とても冷静で客観的な見方が必要になる案件なので、そこに『道徳』で反論されては、議論が成立するはずもないでしょう。最後にいつもの告知事項ですが、コメントされる際には コメント注意事項(2月17日アップデート)をぜひお読みください。次の更新は、午後2時~3時あたりになります。
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