ユネスコ韓国事務総長、佐渡金山問題で「韓国には道徳的優位がある」とし、途上国を利用する方案などを提示

ユネスコ韓国委員会のハン・ギョング事務総長が、佐渡金山に関連し、「韓国には道徳的優位がある」「国際世論を動かし、日本が『恥をかかされる』と思うようにすればいい」などと話しました。ちょうど最近似たような気がしますが・・どことなく、「(法や客観性ではなく、主観的な)『徳』で統治する」路線にも見えます。また、ロシアが佐渡金山の世界遺産登載に反対したのは、LNG関連で日本の政策に不満を示したものだ、という見方の記事もあったので、佐渡金山繋がりで合わせて紹介したいと思います。

 

まず、ハン総長のことですが、彼は朝鮮日報とのインタビューでこう話しています。「国際社会で韓国のイメージは、『優しいのに、ちゃんと話すのが苦手な田舎おじさん』のようなもの」、「佐渡金山(原文では「鉱山」ですが)のような問題が噴出すると強く反発するが、普段は大人しすぎる」、「ほかの国が韓国の声にもっと耳を傾けてくれるようにするには、賢くて話の巧みな大人の役割を果たさなければならない」。これだけでお腹いっぱい、というか後頭部いっぱいですが、せっかくだから引用してみます。以下、各記事、<<~>>が引用部分になります。

<<2月22日、ハン・ギョング ユネスコ韓国委員会事務総長は、最近、日本政府が佐渡鉱山のことで、「家事になってから火消しに走るような外交では、根本的な問題は解決できない」とし、韓日の対立だけ浮き彫りにするより、歴史を認めない日本のやり方はユネスコの追求する価値に合わないという点を強調すべきだと話した。ハン事務総長は「韓日問題だと強調したら、他の国々は関心を持たないだろうし、どちらかの味方をしないといけないなら、力のある日本の側に立つ可能性が高い」と語った。ハン事務総長は「日本と正面から衝突するやり方ではなく、国際社会で批判世論を造成し、包囲網を作るべきだ」、「日本内部からも『これでは恥をかかされる』という声が出るようにするといい」と語った・・>>

「どこが優しいいおじさんだ」「いままでも散々日本の悪口言ってきただけじゃないか」などなど、いちいちツッコミを入れようとしたら世界中の手指消毒剤が品切れになりそうな、そんなところです。され、本エントリーで基本的にお伝えしたいのは、この前、端島のことで、日本側の有識者会議が出した見解とは『真逆』な点です。テーマを変える前のエントリーですので見た目がちょっと恐縮ですが、<日本の有識者会議、韓国・ユネスコ委員会が指摘した端島展示内容について、これといった修正の必要性に言及せず・・「根拠を積み上げて」>(2月10日の過去エントリー)にて、日本の専門家会議(有識者会議)はこう話しています。「根拠をもとにしてきちんと展示が行われている」「根拠を積み上げて、各方面から理解をもらう」。過去エントリーで紹介している韓国側のメディア聯合ニュースは、なぜか「根拠を積み上げて」の部分をちゃんと本文に書いていませんが。ひょっとして、優しいけど書くのが苦手な聯合おじさんモードでしょうか?じゃ書くな、ってところですが。

日本としても、普通な満場一致で決まる世界遺産ですが、今回は多数決を狙っていると聞きます。包囲網というか、多数決での勝利のためにはやるべきことがいろいろあるでしょうし、根拠を積み上げる『だけ』ではダメでしょう。ただ、日本の有識者会議と、ハン事務総長が話す内容は、真逆としか思えません。もう1つ気になったのは、ハン総長は「ユネスコが追求する価値観」について話していますが、「他の国々は関心を持たないだろう」、「どちらかの味方をしないといけないなら、他国は力のある日本の側に立つ」のどこにそんな価値観があるのでしょうか。

また、引用部分にはありませんが、ハン事務総長は「ユネスコ韓国委員会は現在、開発途上国の世界文化遺産登録申請を支援するワークショップを運用している」としています。これは、「これで韓国に友好的な世論を作ることができる」、「開発途上国にも良い遺産が多いのに、わざわざ論争になっている日本の遺産を搭載する必要があるのか、という論理を展開できる」、とのことでして。これ、記事で言う途上国を利用しようとしているものでしょう。それらの国を助けるためならともかく。

 

次に、私が気づかなくて紹介するのが遅くなりましたが、韓国側が大喜びしていた、ロシアの「佐渡金山の登載に反対」発言が、実は日米の協力に関するものだったという指摘がありました。なにをいまさら、という方も多いでしょうが・・遅ればせながら、この部分を紹介したいと思います。まず、韓国側の反応ですが、「世界遺産委員国であるロシアが最近、日本の使徒金山問題と関連し、『韓国側の反応を理解する』と韓国側に力を与えるような姿を見せており、韓国政府の内外では『これならやれる』 との話も流れている(18日ニュース1より)」、とのことでした。しかし、すでにその1週間前の10日、こういう分析が出ていました。

<<・・ロシアのこのような(登載反対)反応は、林芳正日本外相がラム・イマニュアル駐日米国大使に会い、「日本のLNG輸入量の一部を天然ガス需給の懸念があるヨーロッパに、先に送る」と明らかにした直後に出た。日本経済新聞は、「国内需給に余裕がなく、日本もロシアから天然ガス需要の10%ほどを輸入しているという理由で、政府内では懐疑的反応もあったが、米国がウクライナ問題に日本も関与するよう強く主張した 」と報道した。 地理的に遠く離れた日本まで、ロシアに対する西方の抑止力強化に参加させたわけだ・・(朝鮮日報からの引用>> 

 ロシアがわざわざ「韓国を理解する」と言ったのは、韓国がこの動きに参加しないようにするため、だったのでしょうか。今朝のエントリーまで合わせて、読めば読むほど考えれば考えるほど、韓国の立ち位置はどこ? という疑問しか出てきません。明らかに「レッド」側とも言えないし、自由民主主義陣営とは思えないし・・、と。最後に、いつもの告知です。本エントリーにコメントをされる方、または読まれる方は、こちらのコメントページをご利用くださいなぜこういうシステムになったかの説明も、そこにございます。次の更新は、19時あたりを考えております。いつものことではありますが、更新時間は約束できるわけではありませんので、ご理解ください。

 

 

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