韓国、新型コロナ新規感染40万人突破・・陽性率発表中断、昨日の夜の集計から5万6千人分が消えるなど不思議な展開・・感染内科教授「政府は、医療システムが限界だと率直に話すべきだ」

新型コロナ、韓国で40万人以上の新規感染者が発生しました。人口比による単純計算ではありますが、この数値、日本でいうと約100万人レベルになります。まず今朝9時半に発表されたデータでは、新規感染者40万741人、重症患者は48人増加して現状1244人、亡くなった方は164人でした。亜州経済など一部の記事によると、ライブ集計する『coronalive』の集計で、昨日の夜10時頃に45万7090人でしたが、なぜか5万6千人が減りました。コロナライブ集計から普通は増えるものですが、減るのは珍しいですね(心証

新規だけでなく、重症患者も歴代最多状態です。病院での迅速抗原検査(PCRより簡単)でも陽性判定を認めるようになった影響もあると思われますが、それがどれぐらいプラスされたかはデータが出ていません。また、ニューシース(昨日の記事です)など複数のメディアの情報によると、当局は、迅速抗原検査が含まれたことでシステムの補完が必要だとし、昨日から陽性率データを発表しないことにしています。今まで通り集計して、別々に発表すればいいのでは、な気もしますが。陽性率は結構重要なデータのはずですが(心証心証

そんな中、イ・ジェガプ、ハンリム大学感染内科教授が、「国民に個人レベルでの防疫意識強化を呼びかけないといけない」とし、そのためにも、いま韓国の医療システムが限界に来ていることを率直に話さないといけないと主張しました。

本ブログでも何度か取り上げましたが、私は、新型コロナ、特にオミクロン変異株に合わせて『重症化リスクの高い人を優先する』、または状況によって『出口戦略を論ずる』などには大いに賛成しています。いますぐにでもゴトりたい(GOTO利用したい)と思っています。でも、タイミングが肝心。韓国当局の防疫政策の謎は、まだピークが見えてこない、ピークが来ても感染者が急減するわけではないという指摘が出ているのに、必要以上に『緩和』に舵を切ったことです。

そんな状態だと、どうしても国民の防疫にゆるくなります。すると新型コロナ感染者が増えるし、割合が低くても重症患者も増えます。いまは少しでも重症患者を減らさないといけないので、いま医療システムがピンチだと素直に告白して、国民にもっと気をつけるように注意喚起する必要がある(もちろん政府も緩和アピールをやめる)、というのです。以下、クッキーニュースから、先のイ・ジェガプ ハンリム大学感染内科教授の主張部分を引用してみます。イ教授は、「専門家の意見が全然受け入れられない」とし、政府の防疫関連諮問機関を辞任した人でもあります。<<~>>が引用となります。

 

<<イ・ジェガプ ハンリム大学 江南ソンシム病院感染内科教授が、最近、コロナウイルス感染症(コロナ19)確診者が急増していることに関連し、「医療体系が限界まで来ている状況を国民に正直に告白し、個人的な予防努力を呼びかけるべきだ」と明らかにした。同教授は15日フェイスブックに「高リスク群の感染だけを集中的に防ぐことができる防疫政策など、どこにもない」、「流行規模を減らすことしか、高リスク群の感染を防ぐ方法は無い。医療体系を超えて患者が発生すると亡くなる方も増えるだけだ」と話した。続いて「使える政策は全て解除してしまった今、政府はせめて医療体系に限界が来たことを認め、今の医療体系の状況を国民に率直に告白し、国民が個人的な予防努力に参加するよう呼びかけるべきである」と指摘した・・>>

 

防疫当局の人たちが「インフルエンザの致命率とさほど変わらない」と話している点についても、教授は『インフルエンザ患者が1日に40万人発生するの見たことあるのか』とし、『インフルエンザ患者でも1日に40万人発生すれば、それはそれで医療システムが持たないし、同じ問題(他の患者たちが治療を受けられなくなる)が発生する』と主張しました。

イ教授はまた、「防疫政策には、画期的とか、コツとか、そんなものはない」としながら、ただ「マスクをちゃんと使って、手をよく洗って、不必要に人と会わないように努力し、あまり動かず、ワクチンを接種し、体がよくないときはしっかり休む」など、個人衛生に気をつけることが何よりの基本だとも強調しました。

 

 

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