韓国紙「中国の要求により、文政府は配置済みTHAADの正常運用を妨害してきた」・・「3NO」に、さらに未発表事項があった?

文在寅政府の3NO(3不)には、実は「1限」も付いている「3不1限」だった、との報道がありました。ご存知、3NOは「米国のミサイル防衛システムに入らない」、「THAADを追加配置しない」、「日米韓共助は軍事同盟化しない」という内容ですが、文化日報の報道によりますと、すでに配置済みのTHAADを正常的に運用しない「1限(制限)」がセットになっていて、文政府はこの件を発表しなかった、というのです。以下、各紙、<<~>>が引用部分となります。

<<中国が2017年、駐韓米軍の高高度ミサイル防御体系(THAAD)配置当時から「3NO政策」に加え、「1限」(既に配備されたTHAADの運用制限)を要求してきたと、4日、知られた。文在寅政府が環境影響評価を理由にTHAAD正式配置を遅らせている理由が、これではないかという疑惑が提起されている。

政府消息筋によると、中国は2017年10月、韓中協議当時から、THAAD追加配備、米国ミサイル防衛体系(MD)参加、韓米日軍事同盟をしないという、いわゆる3不政策以外にも、このような内容の「1限」を強調してきたと伝えられた。慶北ソンジュに配備されているTHAADの運用を制限してほしいということだ。

政府はこれまで、このような中国側の要求を知っていながらも、公開的には3不に対する立場だけ明らかにし、否認してきたことが分かった。 2017年11月、カンギョンファ当時外交部長官は、関連した議論が起きると、「3NOは既存の立場を再確認したものにすぎない」としながら、THAAD関連で中国が追加要求したことはないという趣旨で回答したことがある。ソンジュのTHAAD基地の正式な配置が遅れていることを考慮すると、事実上、「1限」は遵守されてきた。しかし、政府はこの内容を意図的に隠蔽してきたのではないかという疑惑が提起されている・・>>

 

米国側が2020年、2021年SCM(韓米安保協議会議)などを通じて、ソンジュのTHAADの正式運用を要請したにもかかわらず、文在寅政府は「環境影響評価」などを理由に、正式運用に必要な手続きを進めないでいます。記事は「これは、中国の要求に合わせて、正常運用を事実上、阻止してきたのではないか」と疑惑を提起しています。ちなみに、今のままだと、例え次の政権で正常運用するとしても、早くても2024年から可能になる、とも。

この件、実は2021年7月にも同じ話がありました。当時、中国外交部の趙立堅スポークスマンが、「既存のTHAADに関して、韓国側が何かの措置をまだ取っていない」とするニュアンスの発言をしました。当時の中央日報よると、それは「韓・中はすでに(※配置済みの既存THAADの)段階的処理という合意を獲得した。韓国は、両国の合意に基づいて、根本的解決方法を積極的に探るよう願う」という内容です。以下、こちらも引用してみます。

<<・・注目すべき部分は、スポークスマンの発言の中に「段階的処理」がまた出てきた点だ。両国は2017年10月31日の合意を通じて交流正常化を約束した。韓国はいわゆる「3不」の立場も表明した。ところが、直後の11月13日、文在寅大統領と李克強 中国首相の会談で、突然、中国が「(THAAD)の段階的処理(階段性処理)に合意した」とし、合意文にもない表現を言い出した。段階的に進めて、最終的には、既に配置されたTHAADまで撤去すると合意したかのように聞こえる表現だ・・>>。

実際、もともと3NOというのは、中国側が韓国の文化コンテンツ制限する、いわゆる『限韓令』をやめるようにするために、文政府が掲げたものです。しかし、それから韓限令は撤回されていません。そして先のスポークスマンの発言のように、そのたびに、「『何かの措置』がまだだ」というニュアンスの発言で出てきて、ニュースになったりしました。今回の文化日報の記事、外交部側は違うとしていますが、いままでの流れからすると、やはり『何かの措置』に関する内容が隠されているのではないか、そう思わずにはいられません。さて、もしこれが本当なら・・ユン当選人は「前の政権がやったことだから私は知らない」と言えるのでしょうか。

 

 

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