ネットメディア「ペンアンドマイク」に、「世界史の観点から自分を見る」に関する記事がありました。特に併合など1900年代のことにおいて、世界史、すなわち国際情勢に関する内容が、教科書に少なすぎる、というかほとんど無いこと。この件は、韓国でもたまに出てくる意見であり、ほとんどは正論ですが、残念なことに、届かないでいます。
ソース記事は、キム・ヨンサム記者が、キリスト教系代替学校用の近・現代史教材開発のためのセミナーで発表した内容がもとになっています。以下、ペンアンドマイクからまとめてみたいと思います。『届かない切ない正論』、とでも言いましょうか。結構長いので、引用ではなく自分でまとめた内容となります(段落の順番も原文とは一致しません)。
・世界史という舞台で私たちの本当の姿を眺める作業こそ、私たちが選択を間違えたことで苦しんだ記録を確認する作業である。このような『苦しい』作業を避けようとする人たちが、見せたくない姿を隠そうとする。失敗から教訓を得ることが無視されているわけだ。いまはもう、世界史とつながった教科書が出なければならない時であろう
・私たちは、私たち半万年の悠久な歴史と輝く文化を気づいたと記憶するために努力して椅子。しかし、私たちがいくらそのような主張を叫んでも、『外』の世界は、私たちが世界史の主人公の役割を果たしたと認めてくれない。そもそも、単一、純粋、そんな観点からして錯覚でしかない。広い満州で苦労しながら戦って独立を勝ち取ったという話も、実は主観的なファンタジーである
・朝鮮末期を客観的に眺めた清国の「梁啓超」は、日本が早々の実力をもっていたのが問題ではなく、なるべくしてなった結果が併合だと書いている。自らそんな結果になるのを選んだだけで、問題の原因は日本ではないと指摘し、「自分でそ楽しんでそんな結果を選んだではないか。いまさら何を慌てているのか」と書いている
・『1910年日本人が見た韓国併合』の著者である井手正一は、ほぼすべての大韓帝国の民が併合を歓迎したと記録している。併合によって、法律的に、社会的に同等の人格を認められる人になったため、その喜びが普通ではなかったという。兵力によるものでも、議会の独断によるものではなく、君主の判断による平和的合併だったことは、特筆ものだ。大韓帝国のように条約を通じて国の主権が移譲されたのは、人類史において極めて珍しい事例なのだ
・そんな「私たち」を、自分の観点だけで見る人々は、このような証言を「認めることはできない」とする。しかし、世界という舞台で見る限り、これらは相当部分、肯定するしかないことなのだ。一言で、朝開港すべき時期に鎖国で一貫し、世界史の主流勢力に入ろうとせず、主流勢力に挑戦する側にまわってしまった。それが何よりの原因であろう。このような間違いを隠すため、学者たちは、世界史、特に北東アジア関連の観点を、取り除いてしまった。そうやって、私たちが見た私たちの姿だけを、残そうとしているわけだ
見事な指摘、見事な志だと思います。でも、先も書きましたが、届かいでいます。私がブログを始めた頃から、忘れた頃に、同じような話がありました。大手とは言えないところ、ローカル紙などに、あまり名を聞いたことのない教授や学者、研究者から、同じ主張があり、そして、『載る』だけで、何も変わりませんでした。
本ブログ立ち上げのきっかけにもなった、アレン・アイランド氏の「ニューコリア」の韓国語版も、実は「彼らから見た私たち」というシリーズの7冊目として出版されたものです。世界から、どう思われていたのか、そういう趣旨のもので始まったシリーズだと聞きます。ただ、こちらもまた、なにかを『変える』までは至りませんでした。
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