尹錫悦(ユンソギョル)氏が大統領に当選してからは、すぐにでも日韓関係が改善されるような論調で盛り上がっていました。どちらかというと、日本が応じない理由がない、というのです。佐渡金山の世界遺産登載を計画通りに進めるという話が出たときには、『なぜだ!』という論調の記事もありました(笑
でも、最近は、「実は、そう簡単ではないかも」という論調の記事も増えてきました。今日ご紹介する記事もそういう類のもので、京郷新聞の「日韓関係、このまま5年間また続く?」という分かりやすい題の記事です。記事の基本的な内容は、改善といってもそう容易ではないとする内容ですが、気になる部分だけ、3箇所かピックアップしてみます。実は全部気になりますが・・
まず、その1。日本の教科書検定の件を、「日本が、わざとこのタイミングで起こしたこと」ではないかと指摘しています。つい7日の過去エントリーにも書いた内容ですが、韓国では、日本が、わざと過去にかかわる案件で衝突を起こし、韓国側の動きを制限しているという見方があります。それのバリエーションの一つだと言えるでしょう。
記事は、「教科書検定は決まった時期に行われるので、別に尹当選人をタイミング的に『狙いうち』したわけではない」とする指摘もある、としながらも、「しかし、その1日前に相星駐韓日本大使と会って、両国関係について話した」、「3月に教科書検定でまた問題が起きると知らずにそんなことをしたなら、これはこれで情報力の問題だ」「知っていても会ったなら、その認識に問題がある」としながら、無理のある形で尹当選人と日本側を批判しでいます。この件、相星大使が新型コロナにかかったため、日程が9日ほど遅れたと聞きます。この主張はさすがに無茶です。
次に、その2。「韓国側が未来志向を語ると、日本は『じゃもう謝○はしなくていいんだな』と思ってしまう」としています。この部分はちょっと引用してみましょう。<<~>>が引用部分となります。 <<・・日本がしてきたシャ○イについて韓国が肯定的な評価をすると、日本は「過去にかかわる問題にもう終止符を打つことができた」と解釈する。「未来志向的関係」という文章をめぐっても、「韓国は日本にこれ以上シャザ○を要求しない」と見る。日韓関係の改善は、過去に係わる案件を、核心内容から外すことになってしまうという批判から、自由になれない・・>>。 いっそのこと、率直に書けたな、とは思います。どちらかというと、もっと日本がシ○ザイするのが、韓国にとって志向すべき『未来』ですから。息苦しい話です。
最後に、その3。『左派が解決すべき』という謎の理屈を紹介しています。 <<・・保守政府が日韓関係に前向きな声を出すのも、容易なことではない。「親○」という政治的攻勢の壁にぶつかるからだ。 だから、対北関係は保守政府が、韓日関係は進歩政府(※左派政権)が解決しなければならないと指摘される。イ・ウォンドク国民大教授は、「日韓共同宣言は、すぐに実現可能だというより、長期的な目標概念と見なければならない」とし「日本内でもユン政府の下で韓日関係が改善されるという期待は、大きくない」と話した。イ教授は「韓日両国の懸案は、進歩政府が解決しない限り、これからも続けて問題になっていくだろう」と付け加えた・・>>
いやいや、違うでしょう。この問題は、右か、左かの問題ではありません。進歩政府がやっても、支持者たちが大人しくしているはずがないでしょう。本文に、『日本側の主張(国家間の約束)』については、一切言及がありません。にもかかわらず、記事の最後は、『大統領就任式で(岸田総理が訪韓しての)首脳会談、クアッド首脳会談が、大きな転換点になる』『日本の参議院選挙、韓国の地方選挙(※確か、6月です)において、選挙前に首脳会談などで問題を解決できるなら、選挙にも肯定的になるだろう』というエンディングを迎えます。なかなか壮大な『コレジャナイ』でした。3箇所ピックアップするのに結構苦労しました。
以下、告知です・・急に申し訳ございませんが、二日間、休暇を頂きます。自分なりに、本ブログの更新に義務感をもっており、できる限り毎日更新を続けてきましたが、帰化関連書類、およびそれ以外の仕事が一段落したこともあり、気が緩んだのか、急に疲れてしまいました。久しぶりに海近くに行って、1泊したいと思います。次の更新は、12日(火曜日)の朝早い時間帯になります。それでは、行ってまいります。
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