韓国の「嫌老」の妙な二重性

(ソース記事によると)日本にもある言葉だそうですが、「嫌老」という言葉をご存知でしょうか。老人嫌悪のことです。

追記です・・なんか聞いたことないのにおかしいなと思ってわざわざ()をつけて(ソース記事によると)と書きましたが、「数年前から日本には嫌老という言葉があった」とするソース記事の書き方は、同意できないものでした。コメント欄の情報を頼りに少し調べてみましたが、日本で嫌老という言葉は、ある本の題だったみたいです。でも、それ以外には使う人のいない言葉で、とても「そんな言葉が数年前からあった」とは言えません。私も聞いたことありません

何もかも「ウリとナム」に分けの、言い換えれば「線を引いて」その線のこっち側か、あっち側かだけの二元論的に考えること。それが韓国社会であると、ブログ始めてからずっと書いてきました。昔、小学校でこんなのありました。机を二分して「ここからここまで私のタン(土地)」とかいうあれ・・日本にもあったと聞きますが。それをリアルに生涯やっているわけです。

その結果、嫌男・嫌女(男と女が嫌悪しあう現象)という言葉を聞いて久しいですが、韓国社会で伝統的に最大級の美徳とされてきた「敬老」さえも、その考え方には勝てなかったようです。

ただ、そこには妙な心理が関わっているようでして・・今日はそれを扱います。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

まずは朝鮮日報の記事から必要な部分を引用します。

<・・高齢者を眺める私たちの社会の視線が急速に冷たくなっている。世代間の経済・政治・社会的な利害関係日を追うごとに鋭く対立しているからである。インターネット空間では、高齢者を軽蔑する言語が溢れている。 「敬老」はもう昔話で、「ヒョンロ(Hyeom-ro、嫌老)」という言葉まで出ている・・>

これはもう言い逃れできない現実です。もはや韓国では、高齢者は若い人たちの「敵対勢力」です。

嫌老の、少なくともその表面的な理由は、記事にもありますが「経済・政治(ここは思想と書くべきですかね)・社会に関する利害関係の衝突」です。

前の仮想通貨エントリーにも書きましたが、「高齢層のせいで私たち(青年)は不公平な世の中を生きている」とする考えが理由の一つです。それに、老人福祉などで若い人たちの負担が増えることもまた、大きな不満要素の一つのようです。

 

・・ですが、妙なのは、

<・・このような現象を懸念するのは、高齢者だけではない。いつか老人になる未来を想像し、20・30世代まで、私たちの社会の「ヒョンロ現象」を心配している・・>、とのことでして。

何のことかと言うと、国家人権委員会という組織が「老人人権総合報告書」というものを作ったそうです。韓国で一般的に「老人」とされる65歳以上1000人と、「青・長年」とされる19〜64歳500人に老人人権についてアンケートした結果です。

朝鮮日報がそのレポートを入手して分析した結果、「高齢者よりも若年層が高齢者の境遇をより悲観的な視線で眺めていることが分かった」とのことでして。

何のことかと言うと、当の老人たちは「こんなもんだろう」と思っているのか、それともまだ余裕があるからか、「私たちの社会には、高齢者に否定的な偏見があり、そのせいで高齢者の人権が侵害されている」という項目に「はい」と答えた人は65歳以上では35.1%だけでした。しかし青年(19〜39歳)の場合は、80.9%。

記事の例文の中で気になったのは 「高齢者は虐待・放任に遭う」という項目ですが、ここにも65歳以上は10%だけ「そうだ」と答え、19~39歳は85.2%が「そうだ」と答えました。

http://v.media.daum.net/v/20180317031029680?d=y

 

 

富を独占された。不公平だ。しかしそれと同時に、青年たちは「高齢者は虐待される、高齢者は貧しい」という考えも持っているわけです。

なぜでしょうか?そう思っているなら、なぜ老人を嫌うのでしょうか。なぜ今の老人たちへの福祉負担などを「嫌う」対象にしているのでしょうか。

この二重性の正体を垣間見ることができるのが、嫌老より先に流行った「スプーン階級論(匙階級論)」です。

「スプーン階級論」の正体は、「貴族階級に生まれなかった悔しさ」です。すなわち「親が大金持ちじゃないから私もダメだ」とする考え方の現れです。逆を言えば、大金持ちの子で生まれると、万事オッケーです。

韓国の青年たちが嫌うのは、「貧しい老人」です。全ての老人ではありません。そして、その貧しい老人たちに向かってこう叫んでいます。「お前らが私たちを産んだせいで私たちもお前らみたいに貧しくなるしかないんだよ」、と。ある種の「自分(自分の生まれ)」への卑下だったスプーン階級論が、もっと「社会的」な形で広がったのが嫌老現象なのです。

彼らは豊かな老人たちに対しては、「富を独占した悪党」としながらも、青年たちはそういう老人になりたがっています。それで万事オッケーです。財閥を嫌いながら財閥に就職したいと思うのと同じです。

 

明日は久しぶりにちょっと遠くまで行きます。明日は夜にレナスレでも書いて、普通の更新は月曜からになります。また、前もってご報告していますが、急に更新が2~3日止まるかもしれません。そんな時には「消されたか」「だからショッカーの名は出すなとあれほど」・・じゃなく、「ああ、韓国にいるのか」と思ってください。(・∀・)ノ

 

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100 Replies to “韓国の「嫌老」の妙な二重性”

  1. 国民年金が1988年開始で、その年金支給額が低い(日本も国民年金だけだと低い)ことから、韓国では70歳以上でも働く人がたくさんいます。”韓国年金事情”で検索すると年金事情に加えて”老人宅配”の記事に多くヒットします。

    先日再放送でみたNHKのドキュメント番組は、目的地にたどり着けない配達人を社長が電話で怒鳴ったり、代引配達先の若者がシャワーを浴びてゆっくり出てきたので配達人のおばあちゃんが「チップよこせ!」と怒鳴ったりと怒鳴るシーンが多く、”お年寄りも戦ってるな”感が伝わってきました。

    BS1スペシャル「地下鉄に咲く小さな花 韓国 老人宅配便」https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/2443/2665001/index.html

    少ない年金を補うため、退職金を元手に商売を始めたり、賃貸マンションオーナーになったり(利回りは日本より低い)して蓄財できたご老人は子や孫から敬われます。メディアではこれらの層について報じることは少ないですが一定数はいるようです。

  2. 少なくとも、現在の老人は、韓国が世界有数の貧乏国かつ後進国であった時代を知っており、その当時の老人に比べれば、今の自分たちは100倍恵まれていると感じているはず。一方、今の若者たちはその現実を知らず、子供のころから韓民族は長い歴史と素晴らしい伝統文化を持つ優秀な民族だと教えられている。だからその自分たちが受けるべき”正しい扱い”を、今の老人たちは受けていないと感じるのではないですかね。

    それにしても80%以上もの中若年層が老人に対する人権侵害や虐待の存在を肯定するとは。やるのはお前らだろうという気がしますが。これもいずれは日本が悪いということになるんですかね。

    これは反日も同じことで、昔の韓国人は日本語をしゃべり、肌身で日本人を知っていて、日本人抜きに韓国の近代化などありえなかったことは分かっていたはず。当時の朝鮮の現実、実際の日本を知らず、日本のせいで独自の近代化の道を断たれたなどという洗脳教育を受けて反日に凝り固まったのが、ムンたん世代以降の韓国人ということになるのでしょう。

  3. 老人だから、高齢者だから嫌う、という感情はありませんが、日本におけるいわゆる団塊の世代は嫌いです。
    極論ですが、この世代が今スッキリ消えてくれれば年金や介護、医療費、等々の問題のほとんどは縮小されると思います。
    やたら数だけ多くてその数にモノを言わせて来たこの世代、そのほとんどが高齢者になった現在、もう団塊ならぬ団害の世代ですよー。

  4. 色んな切り口があると思います。で、気になった所。
    「高齢者は貧しく虐待される」と「高齢者に富を独占された」の両立。搾取されたと非難しながら自身もその地位を望む矛盾もそうですが同じ「高齢者」を対象にしながら、その内側に「成功した高齢者」とそうではない「貧しい高齢者」の混同がありますよね。

    悪認定をして嫌い、一部でも同じ属性を持つものへの批難、虐待が行われ、それ故に認定された悪足りえなくなるのに嫌う、嫌われるものとして認識している訳ですよね。

    ここから
    ・高齢者のせいだから嫌われて当たり前(考え無し)
    ・虐待されるのは虐待される方のせい(虐待したい言い訳)
    ・弱者は虐待されるもの(お国柄の肯定か諦観)
    というようなものの見方が垣間見えると思います。

    自分の境遇を他者のせいとする心理よりも、そこに見かけだけでも整合性を求めない傾向がある、それも若い人ほど強いと見ると責任の放棄以上に深刻な問題なんじゃないかと思うのですよ。

    同様の傾向が、本邦の一部政治家、本邦に限らずマスメディアに見て取れるんですが、それを当然とする気風には至っていません。この傾向が深化するなら、ただでさえ不安定な社会が混迷の度を増していくことになるのではと危惧する次第です。

    まあ、新聞記事ですから話を盛ってる部分もあるでしょうし、○○葛藤があるとして意図的に煽りたいなんてのがあるやもしれませんが、嫌な話ですわ。

    ……元から整合性なんぞ放棄してるという話もありますが、屁理屈をこねる事さえ放棄するのとは、少し次元が違うかなと感じたのです。

    1. 尊攘すべき対象にも拘らず、自分より下に引きずりおろして下にしたい、という根性? 「おめーなんか、怖かーねーぞ!」
      これは韓流、事大主義の基本でしたよね。

    2. にゃなさん
      >整合性
      人の願望は「想い」と「願い」と「色」の三つの整合性で出来ていると思っています。

      想いは個人の願望。願いは自分の認識している自分の大きな範囲(パーソナルスペース)の願望。色は心が影響を受けている感覚。

      韓国人はパーソナルスペースが極めて狭いので極めて自己中心的な人種。

      なので、色の影響でコロコロ変わるのです。

      その色は韓国メディアの影響を物凄く受けている。なぜならテレビを見るだけならタダだから!韓国人はケチなので。。

      テレビメディアというのは時間帯によってスポンサーが変わるので、言ってる事がコロコロ変わるんです。
      一貫しているように見えてもメッセージは変わるのです。
      その影響下にあるんですよ。

      どんなに善良に見えても、メディアの影響を受けやすい人の情緒は不安定なんです。

      だから自分が無くて簡単に騙されるし、簡単に言う事も自分の意見も変わるんですよね。

      そこに矛盾は感じてないんですよ。
      自分よりも立派な人が言ってる事に従ってる事は良い行いだと思ってるから。

      1. >初心者Aさん
        はい、「下にしたい」が基本にあるんでしょうけれど、その為の屁理屈が職や福祉で本来自分の物が奪われているという剥奪感ですよね。
        それをぶん投げてしまっているのが気になるのです。
        >注射星人さん
        権威主義もありますね。とはいえ老人が社会的な弱者であり明日は我が身と心配しながら自分の(韓国的)権利を奪う者として同時に嫌う訳ですから、もう善悪も関係なくなってるように思うのです。

        本邦国会で某議員が「合法でも辞めろ」とか発言したそうですが、これまでは道義的だの任命責任だのと一応でも理屈をつけようとしていたのを放棄してしまったのに似る末期感といいますか。

  5. 老害は老人以外にも使う

    35のおっさんが「すまんな、古参老害で」と言いながら25年伝統あるカードゲームしたりする
    小さなコミュニティ内でも考え方が初期よりなために主流派と噛み合わないなら 老害

  6. 率直に言って、日本では世代間格差がものすごくある。
    今の団塊世代は、厚生年金まで持っていれば夫婦で年間300万円以上の収入がある。
    中途採用なうちの親でもそれより多いしね。

    それをパヨクが、世代間格差と煽って反自民党運動に繋げようとしたが、うちら氷河期世代は完全に賢いネット世代なので、すべてにことごとく失敗した。
    なんでかって?
    親の世代が裕福なら、仕送り少なくていいことじゃん?
    それがこのように共産党に煽られても、持てるものと持たざるものの戦い、反政府運動にはつながらなかったんですよ。
    敬老の精神とかそういうのではなく。

    うちらの世代には、たぶん70歳支給の月7万円とかになって、年金なんて払うだけ払ってまったく貰わずに死ぬんだろうけど。
    うちらの世代は賢いので、「それがどうした?」って言えるわけですね。

  7. 少し考えりゃ理解できる事。

    戦争で多くの貧しく耐えた世代が老人の年齢である事。
    彼らは貧しくとも未来をみて頑張ったから、今がある。
    (詐欺的に他国を騙したり(台湾)、闇討ち(日本)したのは別として)
    そして、アメリカの利害で押し返さず、日本が黙って我慢し経済支援をしなければ、そもそも韓国は存在しなかった。

    まぁ、後半はIFなんでどうでもいいが。
    爺さんが、婆さんが、親父が、母親が、頑張った結果が、スプーン理論だと。
    それって「天に唾吐いてる」様なもんなんだが、自覚なんてないんだろうな。
    まぁ、ネタ的によく言われるのが、次生まれ変わるとしても、また、朝鮮人だろうな。と。何一つ悟れてないから。

    1. >次生まれ変わるとしても、また、朝鮮人だろうな。と。何一つ悟れてないから。

      私もこれが心配なんです。積弊を無くすと言って更に積み上げているのが韓国人、しかも世界中どこに居ても生まれてもアレなんですからね。
      綺麗に生まれ変わろうという論調とか萌芽が見えない所が悲しいですよね、マスコミと市民団体だけがなんでしょうか?。

  8. 「高齢者は虐待・放任に遭う」という部分ですが、老後への恐怖だけでなく
    そうあるべきという若者の願望が込められているのではないでしょうか。
    自分たちを苦しめているのだからそうあるのが当然の報いだという感じで。
    韓国人に長期的想像力や立場を置き換える想像力があるとは思えないし。

    いわゆるヘル朝鮮を作ったことに対する恨みがあるんでしょうけど、
    今の若者たちがヘル朝鮮とは異なる社会を構築できるのかというと
    上の世代よりも逆行して先祖返りした社会になっていく気がしますね。

    これは自分の憶測ですが、世代対立構図って北朝鮮の扇動による部分も
    あるんじゃないかなあと思います。明らかに北に都合がいいので。

  9.  西洋的な「個人主義」が伸張し、東洋的な「長幼の序」が崩れていってるということでしょう。
     さらに、リベラル思想や左翼思想も入っている。(注:老人の「権利」とか、「スプーン階級論」とか。)

  10. ◎オレの未来に、何もよいことはない。
    →それは自分のせいではなく、親がだめだからだ。
    →そんな親は虐待・放置され、人権などないのが当たり前。

    ◎他方に楽な未来を保証されたヤツがいる。
    →それは親が金持で子の面倒を見るからである。
    →そういう親なら虐待も放置もなく、人権も保障される。

    ◎つまり19~39歳層の絶望と勝手な自己嫌悪が、高齢者憎悪「嫌老」を呼び込む。何の功績もないのに、自分はチヤホヤされて当然という根拠のない幻想の肥大化――富者の家に生まれたらという妄想が、老人攻撃へと向かう。

    ◎ヘル朝鮮の絶望社会の被害者という見方が、徹底したミーイズム/自己チューをはびこらせ、社会を崩壊へと運んでいるのではないか。コリャ、脳の病気だ。

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