ドンスコイ号というものがあります。昔々、金塊を積んだまま沈没したという、まさにロマンのある船です。シニル(シンーイル)という会社が、急にその船を鬱陵島周辺で発見した、150兆ウォン(200t)規模の金塊がある!これを引き上げるからうちの暗号通貨を買ってくれ!という話を持ち出しました。どすこーいな勢いでお金が集まったそうです。聞くどころ、あれこれ12万人が600億ウォンを投資(?)したそうです By中央日報。
でも、どうやら様子がおかしい・・と、日本側でも紹介されていますので、ご存知の方も多いことでしょう。
この話ももうほぼ結論が出たので、紹介します。以下、基本的にSBS、他に中央日報とイーデイリーの記事を再構成しました。
(ここから「続きを読む」の後になります)
・2000年に東亜建設が、2003年に韓国海洋研究院が発見したのを同じ船です(艦砲やマストなどが一致します)
・万が一その船に金塊があるとしても、シニルが所有権を主張できるかはまた別の問題です
・シニルは日露戦争の時に「クロチェス・オエンスキー」ロシア提督が「対馬海戦戦争参戦記録」という記録を残し、そこにドンスコイ号に金塊を積んだという内容があると主張しています→そんな提督はいません。記録もありません。というか、海戦戦争って、漢字表記がおかしいです
・1932年11月28日のNYTの記事にドンスコイ号と金塊200tの話が書いてあると主張しています→「対馬あたりで日本は沈没した船に金が無いか探している」という記事で、ドンスコイ号や200tの話はありません
・2000年12月8日のNYT記事に150兆ウォンの価値があると書いてあると主張しています→2000年に東亜建設がこの船を見つけ、同じ金塊騒ぎがありました。当時も東亜建設の株価が急に上がった後にまた急に下がって、投資家たちが怒っている、という内容の記事です。150兆ウォンの話はありません。ロシアの学者は「200tの金塊をどうやって一隻の船に積めるというのだ」など否定的な意見を出しているとも
・シニルが見せたドンスコイ号の映像が、映画「タイタニック」の映像を少し変えただけのもの、という指摘も
・シニルは昨日の記者会見で「宝があるかどうかわからない」「あるとしても150兆ウォンじゃなく10兆ウォンかも」などと話しました。でも価値があるから引き上げはするらしいです。シニルは資本金1億ウォン(約1000万円)の会社です
・シニルが買えといった暗号通貨「シニルゴールドコイン」ですが、これが暗号通貨ではあるのか、という議論があります。普通、暗号通貨は白書(ホワイトペーパー)というのがありますが、シニルが売っている暗号通貨には白書も無いそうです。記事によると、専門家は「こういうのを詐欺と言うのですよ」と話したとか。
SBS
http://v.media.daum.net/v/20180727101800770
中央日報
http://v.media.daum.net/v/20180727012024153
イーデイリー
http://v.media.daum.net/v/20180726112832316
♨ 著書関連のお知らせ ♨
・12冊目、「韓国人による罪韓論」が発売中です。
今回は2018年になってからの出来事、北朝鮮の非核化問題、南北首脳会談のこと、韓国社会の親北化、韓国社会にあふれている市民団体の政治権力化と直接民主主義への渇望、そして慰安婦合意不履行宣言のことなどを扱っております。
・11冊目にして「日韓比較論」第二弾、「人を楽にしてくれる国・日本~韓国人による日韓比較論~」が発売中です!
・他にも韓国の反日思想に対する考察をまとめたシリーズがございます。それぞれ、重点を置いた部分が違います。今までのシンシアリーの拙著については、書籍紹介ページをご覧ください。
・シンシアリーはツイッターをやっています。他のSNSはいまのところやっていません。ほとんどが更新報告ですが、たまに旅行先の写真をツイートする時もあります。よかったらチェックしてみてください。https://twitter.com/sincereleeblog