北朝鮮臨時政府? 「自由朝鮮」とは

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脱北者などが中心になって、「自由朝鮮」という名の臨時政府を立ち上げました。暗殺された金正男氏の息子、キム・ハンソル氏を保護していると主張しています。

今日は、この団体についてちょっと考えてみました。

 

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<金正恩委員長の異母兄弟、金正男の暗殺後、彼の息子キム・ハンソルを救出したと知られている団体「千里馬民防衛」は、1日、「自由朝鮮の建立を宣言する」とし「この政府が北朝鮮の人民を代表する単一で正当な組織」と明らかにした。団体名も「自由朝鮮(Free Joseon)」に変更し、この組織を「臨時政府」と呼んだ。高位脱北者がこの組織に関わっているのではないかという推測も出ている。

「千里馬民間防衛」はこの日ホームページを通じて「光復という明るい光が平壌に至る日まで人民を抑圧した者たちに戦うだろう」と「自由朝鮮の宣言文」を韓国語と英語で公開した・・>

https://news.v.daum.net/v/20190302030809987

 

まず、「朝鮮日報以外の大手があまり話題にしていないこと」を報告しておきます。これは、もちろん韓国の現状(文政府)の立場からしてもこの件が目障りだからです。でも、実は「右」の人たちから見ても、自由朝鮮の存在は微妙です。なぜなら、彼らが『政府』を名乗った以上、保守右派が特に大事にしている「大韓民国が朝鮮半島の唯一の合法政府」という韓国の憲法と相反する存在になるしかないからです。

そして、自由朝鮮が本当にキム・ハンソル氏を保護しているなら、それは中国が関わっていると見ていいじゃないでしょうか。

 

記事本文でも言及していますが、北朝鮮が工作機関を統合する過程で、そして張成沢(チャン・ソンテク)氏の処刑をきっかけに、大勢の「高位」海外工作員たちが亡命したという噂がありました。彼らが相応の人的・金銭的支援をしているのではないか、な話もあります。しかし、彼らが手伝ったとしても、民間組織がキム・ハンソル氏を保護したとは思えません。しかも記事本文では「救出した」となっていますが、さらに信じられません。

北朝鮮の「正統性」そのものである白頭血統としては「明らかに金正恩より上」とされていた金正男氏。中国は、彼を保護しているだけで、金正恩氏を制御する大きな「駒」にできたはずです。「忘れるな。お前でなくてもいいんだぞ」、と。金正男氏を暗殺されたのは、中国からしても痛いことでした。そんな中国が、彼のかわりに息子さんを欲しがっている、という見方もできます。亡命した工作員たちが相応の組織を作ったなら、中国がそれを把握しなかったはずはないでしょう。

 

もちろん、だからといって中国が露骨に自由朝鮮の味方をするのか?というと、そうでもないでしょう。自由朝鮮は中国にとって、「キム・ハンソルでもいいかもね~どうしよっかな~」と、金正恩氏に対する抑制力にはできます。でも、だからといって、中国が北朝鮮をいますぐ政権交代(?)させる必要があるとも思えません。

このように、いまのところ、「不安定」としか言えない自由朝鮮。とりあえず、名前は覚えておくことにします。自由という字を使うとは、韓国の左派よりはマシかもしれません(笑

 

 

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