米国、FDPRを根拠にサムスン電子・SKハイニックスのHBM対中輸出を制限する案を検討中

繋がっているような、そうでもないような、そんな記事を2つ紹介します。まだまだ、米国は中国に対する輸出関連措置を予告しています。それらの措置に備えて、中国が韓国側から多量の半導体を買っている(確保している)というニュースがありました。韓国メーカーを『抜け道』として使っているという意味にもなりますが・・8月27日朝鮮日報などが、なぜか結構嬉しそうなニュアンスで報じています。その規模は、約41兆ウォン。サムスン電子は全体の売上の3割を中国であげていますが、その9割は半導体によるものだ、とも。半導体輸出の3割は中国だという話もありますが、やはり韓国メーカーの半導体輸出において中国は代替が難しい市場なのでしょうか。さて、ここで気になるのは、AIなどに使われる広帯域メモリーHBM(High Bandwidth Memory)を確保している、という部分です。

このように、中国からの購入で盛り上がっている韓国メーカーですが・・米国が、サムスン電子やSKハイニックスなどのHBMが中国に入らないようにする新しい措置を考えている、という報道もありました。8月1日アジア経済がブルームバーグを引用する形で報じています。米国が、サムスン電子やSKハイニックスのHBMが中国に供給することを制限するための措置を「検討中」であり、HBM3などを対象にしての、いまというよりは「これから」に対する措置になる、と。その記事に対して該当メーカー側は、中国に供給するHBMがもともとそうないので、あまり関係ないというふうに話していました。ただ、いまサムスン電子はエヌビディアにHBM3を供給しているため、そういうものまで対象になるのかどうかはまだわからない、とも。以下、2つの記事、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・サムスン電子が最近公開した半期報告書を分析してみると、今年上半期の主要地域別売上状況のうち、中国の売上高は32兆3452億ウォンで、昨年上半期(17兆8080億ウォン)の倍近くに増えた。この売り上げは半導体だけでなくスマートフォン、家電など他の製品も含まれたものだが、中国市場はヨーロッパ・米国などと異なり、売上の90%以上が半導体であることが分かった。サムスン電子全体の売上高で中国の割合も21.74%から30.81%に大きく増えた・・・・下半期にもサムスン電子とSKハイニックスの中国売上は上昇するとの見通しだ。米国はサムスン電子とSKハイニックスの主力製品であるメモリ半導体の対中輸出について特別な措置はしていない。両企業の中国内生産基地も正常運営中だ。サムスン電子は西安市にNAND型フラッシュメモリー工場、蘇州にパッケージング工場があり、SKハイニックスは無錫にDRAM工場、重慶にパッケージング工場、大連にNAND工場がある。昨年10月、両社は中国国内の自社工場に米国産半導体装置を別途許可なく持ち込むことができるよう米国政府から許可を受けた。ただ米国の反応を懸念して、中古半導体装備を中国内企業に販売せず、倉庫に保管していることが分かった(朝鮮日報、8月27日)・・>>

 

<<・・米国は、来月発表する予定の対中国半導体関連追加措置に、サムスン電子とSKハイニックスが中国に広帯域メモリー(HBM)を供給できないようにする内容を検討中だ。これにより、関連企業を含む業界は状況を注意深く見守っている。現在、中国へのHBM供給規模は少なく、当面大きな問題はないと予想されるが、実際の措置が発表された後の状況を見守っている雰囲気だ。1日ブルームバーグ通信など米国の主要外信によると、米国政府は最近、人工知能(AI)チップの核心部品となるHBMが中国に入る経路を遮断する方法を検討しながら、サムスン電子とSKハイニックスのHBMについても中国への供給を防ぐ方案も一緒に考えている。

 

第4世代のHBM3、第5世代のHBM3Eなど、HBM2以上の製品とそれらを作る機器を対象とする・・・・国外企業が作った製品であっても、米国のソフトウェア、設計技術が入った製品であれば輸出できないようにする「外国直接産品ルール(FDPR)」を根拠に、サムスン電子とSKハイニックスのHBM輸出を制御する、とのことだ。両企業は米国の設計ソフトウェア、装備を使っている・・・・業界関係者は本紙(※アジア経済)との通話で、「外国メディアの報道を見ると、NVIDIAが私たちの企業からHBMを受けて作って、中国に入っていく製品まで対象になるのかどうはまだわからない。対応方法を決めるにはまだ早いと思われる」と話した。

ブルームバーグ通信も「新しい措置が中国企業へのHBMの直接販売を対象にするが、AI加速器とバンドルで提供される半導体の中国販売まで対象にするのかはまだわらかない」と報道した。サムスン電子の場合、NVIDIAのAI加速器であるH20チップにHBM3を供給しており、このH20チップは現在中国企業への販売が許可されていると伝えられている(アジア経済、8月1日)・・>>

 

 

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