韓国、米国の新しい輸出措置「ホワイトリスト」に入れず・・品目によって日本、オーストラリア、イギリスなどがホワイトリスト国家に

米国が、中国、ロシアなどを牽制するための新しい輸出関連措置(Implemented Export Controls、IEC)を発表しました。それぞれの品目別に、例えば、昨日紹介しましたが先端半導体関連のもの、3Dプリンティング関連などそれぞれ24の品目において、各国は輸出する際にアメリカに許可を申請しなければなりません。ただ、米国の路線と同じぐらいの措置を取っている国の場合、この許可申請は免除されます。他にもグループ別に分けられていて、「申請しても許可しない方針で審査するグループ」から、「許可する方針で審査するグループ」までいろいろあります。この申請免除国家に、日本、オーストラリア、イギリス、ドイツなどが入っています。といっても、一つの国家が全ての品目で免除されるわけではありません。

日本は4品目、オーストラリアは13品目などで、「それぞれ品目について、それぞれの国が米国と同じレベルの措置を取っているかどうか」によります。詳しいリストは、米国BIS(Bureau of Industry & Security)のリリースから確認できます。リリースはこちら免除国家リストはこちらです。品目が宇宙語になっていますが、これは米国商務省のリストの分類に使われるECCN番号です。自分も詳しくはわからなかったので今ちょっと調べてみましたが、たとえば日本が今回免除措置となった3B001で始まるもの(c.1.c、c.1.a)は半導体製造に使われるもの、などの意味です。で、マネートゥデイ、 中央日報などの報道によると、韓国はこのリスト・・あえて「ホワイトリスト」とでも書きましょうか。このリストに入れなかった、とのことでして。

 

Aグループ(許可する方向に審査する)になっているのでいますぐ何かの影響があるわけではないとのことですが、別のメディアの記事には、『政府(ユンたん)がかなり力を注いできた案件だったのに、思ったほどの成果が得られなかったと言える』『米国側と緊密に協議しているとしていたが(相応の目的は達成できなかった)』などの指摘もあります。サムスン電子・SKハイニックスの中国工場への装備搬入もそうです。すべてが、「リストを事前に作成して申請すれば、許可する」形になっています(「EUVなどは申請しても許可できない」とされています)。昨日のエントリーも似たような内容がありましたが、これは、「いつでも審査を強化できる」という意味でもありましょう。今のユン政権より、ひょっとするとその「次」まで考えてのものではないのか、そんな気もします。この側面が最大のオチになるでしょう。前に日本が行っていたあの措置も、せめて次の政権までは続けたほうが「有効」だったのでは・・と思う今日この頃です。いまさらですが。以下、<<~>>で引用してみます。

 

<<・・米国政府が5日(現地時間)、量子コンピュータと次世代半導体などの安保と直結する最先端技術に対する新たな輸出措置案を設けると明らかにした。事実上、中国に未来産業の核心として挙げられる先端技術を輸出できないようにする方案であると解釈される。米国商務省産業安全保障局(BIS)はこの日、報道資料を通じて、量子コンピューティング、先端半導体製造などの核心新興技術を輸出関連措置対象に指定する臨時最終規則(IFR)を発表した。対象には、量子コンピュータ関連機器と部品、材料、ソフトウェア、関連技術全般が含まれた。また、先端半導体機器の生産に必要な機械とそれを生産できる3Dプリント技術も制御対象になった。

アラン・エステベス産業安保次官は「先端技術に対する米国の政策に合わせると、私たちはそのような技術による私たちの集団安全保障が強くなる」と明らかにした。事実上、中国とロシアを意識した措置という意味だ。BISは、特に米国と同様の水準の関連措置を導入した国家に対しては、米国政府の別途許可なく関連機器と技術を輸出できるようにした。輸出同制施行局(IEC)許可免除対象は品目によって異なる。オーストラリア、ドイツ、カナダ、フランス、イタリア、日本、スペイン、英国などが別途の許可なく関連技術を輸出できる対象国に含まれ、中国とロシアなどは申請をしても許可しないグループに分類された。韓国は許可免除対象には含まれていないが、米国政府に輸出許可を申請すれば発行してくれるグループに属しており、当面実質的な影響は大きくないと見込まれる(中央日報)・・>>

 

<<・・米国は、国家が同様の先端技術輸出関連制度をすでに導入しているならば、これらの国家に該当品目を輸出するとき、米国政府の許可を受けなくてもよい「輸出関連措置施行国(IEC)」許可免除を新設した。すでに類似した措置を導入した国々は、各対象で例外を適用される方式だ。米商務省はこの日、24の品目別に輸出許可が必要ない国家名簿を公開した。例えば、3D印刷装置の場合、イタリア、イギリスが輸出する際に許可を受ける必要はない。IECに韓国は含まれていない。ただし、米国が韓国の輸出は許可を申請すれば承認するという方針を立てたことが知られ、韓国企業の影響は大きくないだろうという分析も出ている。IEC許可免除国になるためには、韓国も米国と同様の水準の措置を導入しなければならない。これまで米国政府は韓国など同盟国に中国、ロシアへの輸出関連措置に参加するよう促してきた。韓国も制度を整備しているが、米国が重視する半導体装置輸出などには参加するかどうかまだ検討中だという(イーデイリー)・・>>

 

 

おかげさまで、新刊「Z世代の闇 物質主義に支配される韓国の若者たち」(扶桑社)が発売中です(2024年5月2日、アマゾン発売日)。詳しくは、下記のお知らせをお読みください。ありがとうございます

 

ブログのカテゴリー、タグ分けを細分化しました。細分化は2024年8月19日からで、その前はほとんどが『ユン政権の大冒険』『文在寅政権の行く末』あたりにあります。ブログ内検索なども併用してくださるようお願いいたします。

 

・以下、コメント・拙著のご紹介・お知らせなどです
エントリーにコメントをされる方、またはコメントを読まれる方は、こちらのコメントページをご利用ください。以下、拙著のご紹介において本の題の部分』はアマゾン・アソシエイトですので、ご注意ください。

   ・様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2024年5月2日)<Z世代の闇>です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。・新刊(2023年12月21日)、<韓国の絶望、日本の希望(扶桑社新書)>も発売中です。「私たち」と「それ以外」、様々な形で出来上がった社会の壁に関する話で、特に合計出生率関連の話が多目になっています。・刊として、<韓国人として生まれ、日本人として生きる>(2023年7月29日)も発売中です。2023年、まさに心願成就、帰化できました。その際の、自分なりの持論に関する本です。・しい説明は、固定エントリーをお読みください。・当にありがとうございます。書きたいことが書けて、私は幸せ者です。それでは、またお会いできますように。最後の行まで読んでくださってありがとうございます。