韓国次期大統領最有力候補、今度は「カムサハムニダでなく、『アリガト』ならいいというのか?」

次期大統領選挙は、6月3日。一部のメディアが、「そろそろ『支持率の固着区間』が近づいてきた」と報じています。選挙が近づくと、支持率が大幅に動くことはなく、ある程度は安定した数値を見せるようになるけど、もうそろそろその区間に入るというのです。相変わらず、最有力とされているのは野党共に民主党の李在明(イジェミョン)候補です。そして、昨日もお伝えしましたが、彼の外交・安保観がまた話題になっています。「台湾にもシェシェ(謝謝、感謝の言葉)、中国にもシェシェ、日本にはカムサハムニダ(感謝します)と言えばいい、中国と台湾の対立が私たちとなんの関係があるのか」の発言は特に象徴的なものだと言えるでしょう。ちなみに、いまのところは、この発言により支持率が下がったという話は聞こえてきません。

カムサハムニダ発言について、一部から「相手国に失礼ではないのか」という指摘がありますが、これについて李候補がまた「じゃアリガトといえばいいのか」と反論しました。事実上、韓国語は長音表記をしなくなって久しいので、アリガ「ト」になっています。チャンネルAの記事です。また、東亜日報が支持率関連記事を載せましたので、合わせて<<~>>で引用します。ちなみに、東亜日報の支持率データ(NBS)とは別に、リアルメーターという機関の調査結果も出ています。こちらは、李候補51.9%、「国民の力」金文洙(キムムンス)候補33.1%、保守側とされる改革新党の李俊錫(イジュンソク)候補6.6%です。こちらは引用はしませんが、参考にしてください。




<<・・シェシェ発言で論議が置きているイジェミョン候補、今日(※15日)は「アリガト」と言えば大丈夫なのかと、日本語を取り出しました。【イジェミョン/共に民主党大統領候補(15日)「私がですね、カムサハムニダと言ったら、それを問題にする人たちもいますよ。ハハハ。日本大使にも「シェシェ」しようと思ったけど、どういう意味が知らないだろうと思って、カムサハムニダといいました。なにか問題ありますか。ちょっと遊び心だったというのに、ね。じゃ、アリガトと言えばいいのというのでしょうか。カムサハムニダ。ハハハハハ」】・・

・・これは、「中国と台湾の問題が私たちと何の関係があるのか」という発言関連で出てきた言葉でした。実用外交を強調しながら反論したわけですが、一部では、危険な外交観という指摘も出てきました。「外交問題を茶化しているわけではないのか」と。遊び心だとはいうけれと、それを聞く相手国の立場でもそうなのかどうかは考えてみるべきでしょう(ちゃんねるA )・・>>

 




ちなみに、チャンネルAの記事によると、「国民の力」では、金候補のことを「まるで李舜臣のようだ」としている、とのことです。こういうところが、またなんとも(笑)。ちょっと行間の読みすぎかもしれませんが、中国に対しては相手側の言葉に合わせる(発音の正しさは別にして、中国語で話す)ところも、その人の考え方を表しているのではないでしょうか。でも、日本語は使わず、なぜかカムサハムニダという。すなわち、「合わせない」または「日本が合わせるべき」と考えている、と。そして、テンキュ(サンキューの韓国語発音)とはそもそも言わない、などです。それでは、支持率の話をどうぞ。

<<・・「支持率固着区間」が近づいているが、イジェミョン候補とキムムンス候補、支持率差20%p超え(※題)・・15日に公開されたNBS定例調査によると、12日大統領選挙公式選挙運動が始まった後も、共に民主党のイジェミョン候補(49%)、国民の力キムムンス(27%)候補、改革新党のイジュンソク候補(7%)間の支持率構図が、そのまま維持されていることが分かった。イジェミョン候補は1週間で支持率を6%ポイント引き上げ、候補交代論議のあと、国民の力候補と確定したキムムンス候補との支持率差を22%ポイントまで広げた。イジェミョン候補は好感度調査でも初めて50%を超えるなど、今後さらに支持率が上昇する余力も確保したという評価だ。金候補は単一化失敗以後、韓悳洙(ハンドクス)前国務総理の支持層を吸収できないでいる姿だ・・

 

イジェミョン候補は先月27日に大統領選挙候補に確定した後、支持率が上昇傾向を維持している。イジェミョン候補は国民の力のキムムンス、改革新党イジュンソク候補との3者対決構図で4月第4週から5月第3週まで41→46→43→49%の流れを見せた。同じ期間、キム候補は25→25→29→27%、イジュンソク候補の場合9→8→7→7%と横ばいだった。特に大統領候補登録直前に行われたキム候補の候補単一化の後、キム候補の支持率は上昇しなかった(東亜日報)・・>>

 




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