さて、先も書いたばかりですが、保守支持層が集結したのか、保守側の候補たちの支持率が上がっています。6月3日といっても、今週の木曜日、29日から事前投票(期日前投票)が始まります。あと少しの期間、どういう展開になるのでしょうか。普通、互角でもないかぎりは、選挙2週間前にはほぼ結果が決まる(2週間では、自分の支持する候補を変えない)という話もありますし、今回の保守結集は本物だという話もあります。はてさて。そんな中ではありますが、まだまだ「最有力候補」である、最大野党「共に民主党」の李在明(イジェミョン)候補。ニュース1(26日)によると、イジェミョン候補はSNSに外交・安保公約をまとめて発表しました。一言で要約しますと、「日本、米国、中国、ロシアと仲良くします」という、全方位シェシェ、またはシェシェ百裂拳な内容です。なんて素晴らしぇ路線なのでしょう。以下、<<~>>で引用してみます。
<<・・李在明 共に民主党大統領候補は26日、国益中心の実用外交を土台に、韓米同盟発展と韓・米・日協力強化を推進すると明らかにした。弱くなっている韓中・韓ロ関係も安定的に管理すると言った。李候補はこの日、社会関係網サービス(SNS)を通じてこのような内容を骨子とした外交・安保公約を発表した。彼は「南北分断の大韓民国には安保が経済で、平和が民生だ。経済、外交、国防を別々に考えることはできない」とし「大転換の国際秩序の中で、国益を守る外交・安保強国を作る」と約束した。
まず、候補は「実用外交は、堅固な韓米同盟を土台にする」とし「戒厳で揺らいだ韓米同盟の信頼基盤を復元し、未来型包括的戦略同盟に発展させる」とした。続いて「日本は重要な協力パートナー」とし「韓・米・日協力も堅固にする」と約束した。彼は「韓日修交60周年を迎え、各種問題ついては原則どおりに対応するが、社会・文化・経済領域においては、前向き・未来志向的に対応する」とし「一貫して堅固な韓日関係の土台を固める」と強調した。李候補は、堅固な韓米同盟と韓・米・日安保協力を土台に中国、ロシアとの関係も改善していくことを示唆した。候補は「中国は重要貿易相手国であり、安保にも影響を及ぼす国」とし「尹政権によって弱くなった韓中関係を安定的に管理していく」と述べた。
また「米露関係と、ウクライナ問題は、新たな転機を迎えている」とし「韓露関係を国益優先の観点から取り扱い、ウクライナ再建にも寄与し、朝鮮半島安保と韓国企業のための実用外交を広げる」と付け加えた。李候補の外交安保補佐官を務めているウォソンラク議員はこの日、ソウルの共に民主党本部でのブリーフィングで「韓中関係は、修交以来一番弱くなっている。韓露関係も修交以来、そうなっている」とし「だから中国とロシアが北朝鮮の核ミサイル問題に対して建設的になっていない」とした・・
・・続いて状況を放置するよりは何とかしなければならないとし、「韓米同盟と韓日パートナーシップ、韓・米・日安保協力に主力し、それを軸に他の国との関係を管理していく方針」と説明した・・・・李候補は、造船・防衛産業・先端産業などの分野では米国と協力し、相互利益をバランスよく調整することで関税交渉に乗り出すという方針だ。経済安全保障の懸案を総括するコントロールタワー構築と、官民共同対応体制の整備も公約に含めた・・・・彼は「軍事ホットラインなど南北の対話可能な手段を復元させて、緊張誘発行為を相互取りやめ、状況を安定的に管理する」とも述べた(ニュース1)・・>>
引用部分にはありませんが、ウィ議員は北朝鮮制裁問題について、「米国との対話再開の動きの流れを見ながら、条件を適切に活用する」、「いますぐ制裁緩和するという意味ではないが、実質的な協議進展が可能であれば、考慮する」と話しました。また、李在明候補の公約として発表はしていませんが、戦時作戦権を韓国側に移譲する問題についても、ウィ議員は「戦時作戦権移譲を継続的に推進するという立場には変化はない」と話しました。
ここからはいつもの告知ですが、新刊のご紹介です。本当にありがとうございます。<THE NEW KOREA(ザ・ニューコリア)>という1926年の本で、当時の朝鮮半島の経済・社会発展を米国の行政学者が客観的に記録した本です。著者アレン・アイルランドは、国の発展を語るには「正しいかどうか」ではなく、ただ冷静に、データからアプローチすべきだと主張し、この本を残しました。どんな記録なのか、「正しい」が乱立している今を生きる私たちに、新しい示唆するものはないのか。自分なりの注釈とともに、頑張って訳しました。リンクなどは以下のお知らせにございます。
・皆様のおかげで、こうして拙著のご紹介ができること、本当に誇りに思います。ありがとうございます。まず、最新刊(2025年3月2日)<THE NEW KOREA>です。1920年代、朝鮮半島で行われた大規模な社会・経済改革の記録です。原書は1926年のものです。 ・準新刊は、<自民党と韓国>です。岸田政権と尹政権から、関係改善という言葉が「すべての前提」になっています。本当にそうなのか、それでいいのか。そういう考察の本です。 ・既刊として、<Z世代の闇>も発売中です。いまの韓国の20代、30代は、どのような世界観の中を生きているのか。前の世代から、なにが受け継がれたのか。そんな考察の本です。 ・詳しい説明は、固定エントリーをお読みください。・本当にありがとうございます。