戦時作戦統制権「転換」か「還収」か

土日ということもあって、なにかいつもと違うネタ(以下略)・・は無かったので、いつもどおりの記事を一つ紹介します。

韓国日報の報道ですが、公式演説などで文在寅大統領が戦時作戦統制権を「還収」すると言ってる事に対し、韓国国防部が困っている、という内容です。

なぜなら、国防部、在韓米軍(の訳)、公式に使われている文書にも全て戦時作戦統制権の「転換」になっているからです。

普通に使うなら、別にどうでもいいでしょう。私は「返還」や「移譲」という言葉を使っていました。でも、大統領が使うとなると、話が違います。

 

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<・・ある者は(※大統領が転換、還収のどちらの言葉を使うのかが)何がそんなに問題なのかと反問するかもしれない。しかし、二つの言葉の意味は明確に異なる。還収(take back)は、取り返すという意味であって、同等の相手との間の関係変化を意味する転換(transfer)に比べて、私たちが戦作権を長い間米国に奪われていたというニュアンスが強い。日帝に侵奪されたり、海外に搬出されたりした文化財を返してもらうというのと同じ心情だ。だから盧武鉉政府の時、2012年まで必ず戦時作戦統制権を「還収」という用語を使用した。

一方、転換は還収に比べると中立の意味を含んでいる。未来志向的な韓米同盟の趣旨にも合致する。2012年から2015年で、再び2020年代半ばに戦作権転換時期が延期され、その間、北朝鮮の脅威に対抗し、韓米同盟の重要性が継続的に浮上し、過去10年間、政府の公式用語は「戦作権転換」だった・・>

http://v.media.daum.net/v/20171014110228019?rcmd=rn

 

金泳三氏は、大統領になってから、「解放」のかわりに「光復」を公式に使うようにしました。解放は「誰かにしてもらった」もので、光復は「自主的にやった」ものだから、解放ではなく光復だというのです。それまでは、どちらの用語も使っていたけど、「解放」がもっと一般的で、政府公式文書などにも普通に使っていました。でも、金泳三氏の頃から「光復」以外は使わなくなりました。

それと似ている気がします。

「『転換』じゃない。不当に奪われた私たちの正当な権利を取り返す『還収』なのだ!」と。ハハーン、これも恨(ハン)ですね。さすがノム「ン」タン。

言葉一つからも、政権の「性格」が出ていて、面白いっちゃ面白い話です。

 

 

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