午後2時に韓国のカン・ギョンファ外交部長官が発表した慰安婦合意関連の政府対応方針です。
・「政府の立場」として考えたと公言
・なにより被害者の尊厳が回復されないと意味がない
・慰安婦問題は戦時女性性暴力に関する普遍的人権問題。日本と韓国だけの問題ではない
・政府の基本処理方向は、以下のようです
(ここから「続きを読む」の後になります)
1・慰安婦被害者の名誉尊厳回復などのために韓国政府が出来ることはなんでもする
2・そのために被害者関連団体や国民の意見を受け入れる
3・日本からの10億円は政府予算として充当し、基金をどうするかは日本と相談
4・財団をどうするかは、後続措置を行う
5・慰安婦合意は、慰安婦問題の解決になれない
6・両国合意だったことは認めるしか無い。再交渉(再合意)は要求しない。ただ、日本自ら真実をありのままに認め、被害者の心の傷の治癒のために頑張るように求める
7・真実を明らかにするために~日本との未来志向のためにも頑張る
8・この発表は、被害者の要求を満たすことができなかったものだ。申し訳ない。これからも後続措置を取る
長官、途中で番号付け間違えたようで、5当たりからは私が適当に付けた番号になります。
(ここまで発表内容、リアルタイムでした。以下、私感です)
・JTBCに謝罪と賠償を要求したい・・・ところではありますが、「慰安婦問題は解決されていない」と政府立場を名言したこと、10億円を政府予算として充当するとしたことなど、部分的には合ってる気もします。
・いま、聯合ニュース及び他のニュースは長官の発表を「破棄はしない、でもこのまま履行もしない」とまとめています。URLだけ紹介しますね。
http://v.media.daum.net/v/20180109140654259
そのまとめ方は、別に間違ってはいませんが、実はちょっと違います。「履行しない」を政府立場として言ってしまうと、それがそのまま破棄と同じ意味になってしまいます。だから、カン長官は「再合意(再交渉)は要求しない」とは言ったけど、「破棄しない」とは言っていません。だから、「破棄はしないが履行もしない」より、「再合意は要求しないが履行もしない」が意味的に合っています。
・「10億円を認めない(政府予算で充当する。日本からもらった10億円をどうするかは日本と話して決める)」は、慰安婦合意の「日本側が10億円を出捐する」と相反することで、
・「慰安婦問題は慰安婦合意で解決されていない」や「日本はもっと謝罪せよ(な内容)」は慰安婦合意の「最終的で不可逆的に解決」と相反することで、
・「財団をどうするか後続措置を取る」は慰安婦合意の「(10億円で)韓国側が財団を作って運用する」と相反する内容になります。
・今日の外交部長官の発表をシンシアリーのブログ的にまとめると、「慰安婦合意の履行はしない。新しい合意も必要ない」がもっとも合ってる気がします。これからは、「再合意」や「再交渉」などの話は、日本側も韓国側も言い出さなくなるでしょう。両方がそれを必要としない(韓国としては「しない」と決めた)からです。
今日のは、無理矢理短くしてみると「不履行宣言」です。
・とはいえ、韓国政府はまだ「破棄」を言い出していません。明日の文在寅大統領の新年記者会見で、なにか新しい内容があるのか?というと、それは無いと思います。それでは、今日わざわざカン長官が発表した意味がなくなりますから。
・韓国は不履行を宣言しました。日本側が履行を要求するたび、衝突が生じます。それが、いつかは破棄宣言として現れるでしょう。もちろん、韓国は「日本が破棄した(のと同じだ)」と言うでしょうけど。さて、それはいつになるのか?注目したいと思います。
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