妖怪

ゲゲゲの鬼太郎の新しいアニメが始まるみたいです。

韓国にも妖怪(ヨグェ)という言葉はありますが、これは日本から入ってきたもので、韓国には日本の「妖怪」にあたいする存在はありません。私が知っている限りだと、「妖精」みたいなものもありません。

よく「韓国にもドケビがあるじゃないか」と言われますが、どうでしょう。もともとドケビは、日本の「鬼」のイメージしかありませんでした。それがいつのまにか「日本の鬼と韓国のドケビは違う」「日本が韓国のドケビを消した」などの話になって、本当は韓国のドケビは~~~な話が出てきましたが、少なくとも80~90年代に成長した私のような人間には、ドケビは日本の「鬼」の韓国語「訳」でしかありません。本当に昔の資料が残っていたなら、なんで80~90年代に出さなかったのだ?と、ちょっと不思議に思っています。

韓国で「妖怪」の意味を調べてみると、辞書的には「妖しくて邪悪でばかげた鬼神」、「妖しくて邪悪で怪異ななもの」となっています。

 

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「鬼神」は、死んだ人の霊を意味します。中国でも同じ字を使っていると聞きました。妖怪には霊もあると思いますが、普通に「生きている」妖怪もいるでしょうし、すでにこの表現から無理があります。

 

妖怪や妖精みたいなものが何故無いのか・・またはドケビみたいに「オワコン」になったのか。

単純な考え方をしますと、昔からそういう考え方が「流行らなかった」のでしょう。

前にも書いた気がしますが、韓国人の信仰は「恐怖」が基本です。韓国人は、鬼神(死んだ人の霊)を物凄く恐れます。軽いいたずらをしたり、たまには力を貸してくれる「人間以外の存在」は、考えられないものだったのでしょう。

メジャーなものではありませんが、韓国のある昔話には、人が死ぬと、この世でのことは忘れるという内容があります。この「忘れる」設定について、いまはなき韓国の人気漫画家「ゴ・ウヨン」氏が、氏の漫画の中にこんなことを書いていました。

「それはそうだ。もし死んだ人がこの世でのことを忘れてないなら、この世に生き残れる人ってどれぐらいいるのだろう」。

死んだ人が、もしこの世でのことを覚えていると、絶対復讐しにくるだろう。来ないということは、忘れてるに違いない・・・そういうことです。

そんな社会で、妖怪や妖精という存在は、必要だったのでしょうか。だから流行らなかったのです。

 

多分。

 

 

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