またもや「次の日に更新が鈍る可能性が高いので、こっそり夜に更新しておく」パターンです。夜間更新、行きます。
何度か本ブログに出演(?)した文在寅大統領の外交・安保特別補佐官「文正仁(ムン・ジョンイン)」氏と、極左政党「正義党」の国会議員が、北朝鮮の非核化において「検証を絶対視するな」と主張した、とのことです。検証原理主義者という表現を使ったとか。
中央日報の記事を部分引用します。
<・・最近、いわゆる「親文(文在寅大統領と親しい)」な人たちの言葉には、呆れるばかりだ。チョン・セヒョン前統一部長官は18日、北朝鮮がマックスサンダー訓練を非難したことで、「(訓練を縮小しなかった)国防部長官に警告をしなければならない」と述べた。
(ここから「続きを読む」の後になります)
南北関係がうまくいかないと米朝会談も苦しくなるという文脈での話だとは思う。しかし、いつから私たち大韓民国が、まだ非核化の第一歩も踏み出していない北朝鮮の顔色を気にしなければならず、その顔色を気にしなかった(通常の訓練をした)グェシム罪で国防部長官に警告を与える国になったのか。
もう一つ。先日、文正仁(ムン・ジョンイン)教授とワシントンに来たキム・ジョンデ正義党議員は「検証を絶対視する『検証原理主義者』たちが朝米会談をもてあそんている」と主張した。検証を絶対視しないなら、一体何を絶対視しなければならないというのか。徹底した検証は、非核化の核心である。
はっきり言おう。原理主義ではなく、原則主義だ。私たちが内部から自ら武装解除し、北朝鮮のペースに巻き込まれている間、北朝鮮の傲慢と交渉力は垂直上昇している・・>
http://v.media.daum.net/v/20180523014438388
韓国語には、ゲェシム(괘씸)という言葉があります。グェシムは、(相手が)礼儀を守らず、生意気だという意味です。基本的には格下の相手に対して使います。そこから出来た造語として「グェシム罪」というのがあります。一応、辞典にも載っていますが、「権力に逆らって上の人に嫌われたことを俗に表現する言葉」となっています。そう、上下関係が歪みきっている韓国で、「下」Aさんが「上」Bさんの命令に從わなかったことで、Aさんに何かの不利益があった時、「Aはグェシム罪(の罰を受けた)だ」と言います。「不敬罪」とでも言いましょうか。すなわち記者は、「北朝鮮が上、韓国が下になっている」と言いたかったのでしょう。実際、そういう格好になっていますし。
この記事を書いた記者さんが、「平和平和(^q^)よだれー」と騒ぐ人たちよりずっといい仕事をしていることだけは認めます。でも、私は大統領安保・外交特別補佐官と国会議員が「検証を絶対視すると検証原理主義だ」というとんでもない理屈を話したとしても、別に驚いたりはしません。韓国は、70年代から、いや多分そのずっと前から、「文献を考証するなんて何事だ」としてきたからです。
一つ、「植民地時代(併合時代)の文献を研究してはいけない」という主張を紹介します。1975年3月13日、京郷新聞の記事です。ソウル大学文理学部、キム・チョルジュン教授は、併合時代の文献を研究して植民地近代化(併合時代に近代化できたとする主張)を非難しながら、こう話しています。<・・・植民地近代化の排泄物にすぎない文献考証学者らは、歴史学を文化全体を認識するための道具ではなく、単片的な資料を考証すればいいものだと勘違いし、それを科学的な認識だと主張した・・>。
韓国は、こうしていつも「不利なもの」を隠してきました。そんな社会で生まれ育った人たちが、同じ生き方をしているだけです。驚くことではありません。
悲しいことですね。
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