北朝鮮関連の経済協力といえば、韓国人は現代(ヒュンダイ、HYUNDAI)グループを真っ先に選びます。いまはヒュンダイグループが分裂していますが、当時は鄭周永(チョン・ジュヨン)会長のもとで1つでした。
そのヒュンダイの金剛山(クムガンサン)観光は、前の左派政権(金大中・盧武鉉政権)の対北政策である「日差し政策(太陽政策)」の象徴とも言える出来事でした。初めて観光のための船が出港したとき、テレビで大きく報道していたことを、いまでも覚えています。
今回の対北朝鮮政策・・連邦政策とでも言いましょうか?文在寅政権の対北政策では、どの企業が前に出るのでしょうか。いまのところ、ロッテグループ関連の報道が目立っています。北朝鮮の開城工団関連ニュースで、「チョコパイ」という菓子が大人気だという内容をご覧になった方も多いでしょう。そのチョコパイも、ロッテの製品です。
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以下、イーデイリーの記事からの部分引用となります。
<ロッテはグループ内に「北方タスクフォース(TF)」を構成して北方地域研究と協力事業を本格的に推進すると3日明らかにした。世界の注目が集中している米朝首脳会談が可視圏に入って、南北関係の改善で対北朝鮮経済協力に活気が回り、市場進出と事業の多角化を狙った布石とみられる・・>、
<・・ロッテはもうずいぶん前から北朝鮮に関心を示した。1995年にグループ内に北方事業推進本部を設立し、北朝鮮との経済協力方案を検討した。まず、北朝鮮の住民に幸せの味を伝えることができる(※原文ママです)製菓工場設立を検討した。また、1997年に北朝鮮「朝鮮奉化社」(民経連傘下の貿易会社)と一緒にチョコパイ投資を推進した。
1998年に政府から「南北協力事業者」として承認されたロッテは、平壌近くにチョコパイ工場を設立する予定だった。しかし、当時の政治・経済的条件が成熟しておらず、最終的には、事業を中断した。以後、2002年から2014年まで、開城工業団地にチョコパイと七星サイダーなど自社菓子を供給した。
北朝鮮研究や調査活動も継続的に進行した。2015年にはロッテの16社の系列会社の新事業の専門家20人余りが集まって、6ヶ月の間「北朝鮮研究会」を運営した・・>
http://v.media.daum.net/v/20180603094056481
いや、ロッテだけではないでしょう。少なくとも韓国の財閥たちは何かの動きを考えているのではないでしょうか。
こうしてみると、韓国側がなぜ「日本はパッシングされている」と騒ぎたがるのか、わかる気もします。とにかく北朝鮮への制裁をなんとかしないと、経済協力という名分での投資ができないからです。企業側はそれを「企業に得だ」と思っているかもしれません。しかし、言うまでもなくそこには想像を絶するリスクがあります。たとえ利益が得られたとしても、メチャリスク・スコシリターン(笑)ならそれは企業の投資とは言えません。文政権が単に「北朝鮮への援助」としか思っていない可能性も高いでしょう。
金剛山観光は、すごく控えめに言って「せ、成功とは言えないかも(汗)」な結果となりました。さて、今回は、各企業はどう動くのでしょうか。
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