「韓国は嫌悪戦争中」

22日だったか23日だったか。韓国のネットでもいろいろ(良い意味でも悪い意味でも)問題が多いことで有名な「イルベ」というサイトに、ある30代の青年が70代の女性のヌード写真をUPして、騒ぎになりました。

女性は、いわゆる「バッカスおばさん」。ソウルの某公園などを中心に活動中の、老人たちを相手にする売春婦です。

本当かどうかわかりませんが、UPした人曰く、「熱心にアルバイトして、バッカスおばさんを買って、写真撮った」とかなんとか。

 

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あまりにも様々な社会問題がごちゃまぜになっている気がして、どこからどうツッコミを入れるべきか、悩んでしまう事案です。

実際、韓国のマスコミも、この事案そのものを避けようとするところも多く、あまり深いことは書かない雰囲気でした。

ただ、その流れの中に、「老人嫌悪だ」「女性嫌悪だ」という指摘は確実に存在していました。UPした人の意図が詳しくどのようなものだったかは、まだわかりません。私としては、老人嫌悪、女性嫌悪とはちょっと違うのでは?な気がしました。聞くどころ、バッカスおばさんは、「安い」そうです。そういう側面を見ることもできるのでは?私には、「韓国社会への嫌悪」にも見えましたが、私の見方がおかしいのでしょうか。

 

「トゥデイ新聞」というネットメディアの記事に、「大韓民国は嫌悪戦争中」というのがありました。様々な嫌悪が溢れている、という内容です。随分前から、本ブログで書いてきた内容でもあります。

記事の核心内容は、「韓国社会に、反共によって『パルゲンイ(赤、共産主義者)』レッテルを貼る風潮は無くなったが、その後、むしレッテルが多様化してしまった」というものです。

<ろうそく革命(ろうそく集会)以前の保守派は、いわゆる「パルゲンイ(共産主義者)レッテル」を作り、進歩(リベラル)陣営を追い込んだ。しかし、ろうそく革命以後、進歩陣営が勢力を伸ばしパルゲンイレッテルは消えた。しかし、続いて嫌悪の時代が到来した。嫌悪は、相手と私の間を分け、相手に対する闘争だけが解決策だと言う。このような嫌悪の社会・政治的根本解決が必要な状況である・・共産主義者レッテルがなくなったけど、相手を嫌悪するレッテルは消えず、むしろ多様化されたというのが、社会学者たちの見方である・・>

http://www.ntoday.co.kr/news/articleView.html?idxno=62246

 

保守崩壊のあと、それまで社会の「嫌悪」を束ねていた反共が弱体化したことで、社会の嫌悪が増えた・・というのは面白い見方ではあります。でも、記事は「反共」の影響で韓国社会が嫌悪に慣れてしまった、というニュアンスですが、もう少し詳しく書くと、保守や進歩(リベラル)がいまのようにハッキリ分けられる前から、韓国社会は嫌悪が存在していました。軍事政権の前には朝鮮戦争があったし、李承晩派と金九派が分かれる前からも殺し合いは存在していたし・・

軍事政権が反共で嫌悪を作ったのではありません。すでに存在していた嫌悪を利用したのが反共政策なのです。実際、そのおかげで軍事政権は比較的長持ちしました。

その後、「名称」を変えて、また嫌悪が溢れているだけです。そう、対象が何なのかは、どうでもいいのです。

ある意味、韓国社会は嫌悪に支えられています。なぜなら、「相手が私を嫌悪している」としないといけないからです。だからこそ「私が相手を嫌悪している」に免罪符を与えることができますから。実に残酷な書き方ですが、問題の本質に近づくためにはそういう見方をする必要があります。

 

そういうストレスの中を生きている人たちからすると、「相手が私の言うとおりにする」以外に嫌悪でないものは存在しないでしょう。上下問題(甲乙葛藤)もまた、そこから出てきたのかもしれません。圧倒的な上下関係。それだけが「嫌悪が存在しない世界」でしょうから。上の人たちに限っては。

 

 

 

 

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