ウリストの矛盾

韓国の社会問題などを書いていると、よく「キリスト教を信じる人が多いのに、なんでこうなの」という指摘を耳にします。

実際、「韓国で」学んだキリスト教(プロテスタント、いわゆる『新教』のほうです)の精神と、本ブログで書いてきた韓国人の動きは矛盾しています。

どんなものがあるのでしょうか。『きわめて一部』ではありますが、まとめてみました。

 

・キリスト教は「許し」の宗教です。イエスは神の本体として、自分自身を生贄として「全人類の罪」を許した、というのがキリスト(罪から人類を救った救世主)信仰の基本です。でも韓国人は恨(ハン)を基本情緒とします。世の中の誰もが自分を許すべきだとしながら、自分は世の中の誰も許しません。

・また、キリスト教では苦しいことを神様の試練だとしながらも、「耐えられない試練は無い」とします。すなわち、世の中の苦しいことは、神様から与えられた試練ではあるが、神は慈悲深いためクリアーできない「無理ゲー」をセッティングすることは無いとします。頑張れば耐えられる、耐えられない試練などはこの世に無い、とします。余談ですが、アメリカの開拓精神にも同じものが見られます。韓国の恨(ハン)は、「どうしようもない」を基本とします。悪いやつの手にかかって、もうどうしようもない、なんとかしてくれ、というメッセージを強調します。

 

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・キリスト教は、「先天」より「後天」を大事にします。新約聖書の時代、約2000年前、ユダヤ人たちにとって「罪から許される」というのは、律法(規則)をちゃんと守ったユダヤ人にだけに与えられる特権でした。それを、イエスは「神様は、小石をアブラハムの子孫(ユダヤ民族)に出来る」としながら、「ユダヤ人じゃなくても神の許しが得られる」と教え、ユダヤ人の宗教指導者たちから目の敵とされました。いわば、キリスト教は民族単位での選民思想、自民族優越主義などとは相性が悪い宗教です。でも、韓国は自民族優越思想をやめません。キリスト教も、元老牧師が「韓国のキリスト教は民族主義と結婚した」という本を出版するなど、キリスト教を自民族優越主義と融合させています。

・イエスは「上の権力に逆らうな」と教えました。キリスト教の歴史には、反政府的な動きがあります。しかし、イエス本人は、「世の中の権力は全てが神様によるもの」とし、上の権力に逆らわず、苦しいことがあったら「神様に祈れ」と教えました。有名な映画「ベン・ハー」の最後のシーンもそうですが、特に暴力を伴うデモなどは論外です。しかし、韓国は、昔も今もデモがものをいいます。

・キリスト教は、「ノブレス・オブリージュ」を強調します。自分の裕福さは神様の恵みによるもので、自分が偉いから手に入れられたものではないからです。いわば、自分の富は神から「託されたもの」という考え方があります。韓国人は、苦しいときには神様に助けを請いながらも、豊かな時には「私が神だ」と思い込みます。

 

 

 

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