韓国には、テグァンシウィ(抬棺示威)という言葉があります。多分、中国でいう「抬棺しての抗議」がちょっとだけ変形された表現ではないか、と思われます。
そう一般的な言葉ではありません。韓国人でも、この言葉の意味を知っている人はほとんどいないでしょう。ただ、その韓国人に「病院に棺を持っていく」と言えば、「ああ、それか」とすぐなっとくしてくれる(?)はずです。
病院に棺を持っていくって、どういう意味でしょうか。普通なら病院で死んだ人の遺体のことか?と思われがちですが、韓国での意味はちょっと違います。
(ここから「続きを読む」の後になります)
抬棺は「棺を担う」、示威はデモのことです。すなわち、病院に棺を持っていってデモをやること。
これは、病院で治療中に死んだ人の遺体を病院まで持っていって、「生き返らせろ」と要求しながら抗議する、という意味になります。棺を持っていって「生き返らせろ」と騒げば、その病院はまともな営業ができなくなってしまいます。ある意味、「相手がもっとも嫌がる形」のデモでもあります。
信じられないことですが、韓国ではこの「死んだ人を生き返らせろ」という主張が、「韓国人は、この世に人間の力で出来ないことは無いと思っている証拠だ」と美化されることもあるし、「だから現実順応の日本人より偉い」という根拠にもなったりもします。
病院側に何か非があって人が死んだのでしょうか?それはよくわかりません。ただ、棺を担って病院まで行った人は、そう信じています。病院の治療がまずかったのだ。だから「殺された」のと同じだ、と。
実際、遺体を使ってのデモは、韓国でもそうありません(無いわけではありません)。
ただ、同じ趣旨でのデモ・・「絶対的な悪行(殺人)を行った」相手に対する、「取り返しのつかないことをされた被害者」としての、「敵がもっとも嫌う形での抗議」。これは、韓国人が生きるにおいて、ある種の処世術みたいに影響しています。
去年、知韓派とされる台湾マスコミの人が、「韓国が日本に慰安婦問題を抗議するのは、抬棺示威(抬棺の抗議)にすぎない」と指摘したことがあります。確かに、反日にかかわる事案でも、この「抬棺示威」に準じたやりかたはよく見られます。「病院側のミスだという根拠(死亡診断書など)はあるのか」という、極めて単純なプロセスが、完全に無視される点。それが、抬棺示威の実態ですから。反日とよく似ています。
♨ 著書関連のお知らせ ♨
※書籍のリンクはAMAZONページとなります(アフィではありません)※
・新書「朝鮮半島統一後に日本に起こること 韓国人による朝鮮半島論」が発売中(9月2日発売、電子書籍版あり)です。
韓国の民族主義、親北主義、民衆史観、そして反日思想の関係について考察し、「朝鮮半島統一前の北朝鮮が日本にミサイルを撃つ可能性より、統一後の南側(韓国)政府が日本にミサイルを撃つ可能性が高い」という、とても残酷な結論を書いた内容となります。
・12冊目、「韓国人による罪韓論」が発売中です。
・11冊目にして「日韓比較論」第二弾、「人を楽にしてくれる国・日本~韓国人による日韓比較論~」が発売中です。
・他にも韓国の反日思想に対する考察をまとめたシリーズがございます。それぞれ、重点を置いた部分が違います。今までのシンシアリーの拙著については、書籍紹介ページをご覧ください。
・シンシアリーはツイッターをやっています。他のSNSはいまのところやっていません。ほとんどが更新報告ですが、たまに旅行先の写真をツイートする時もあります。よかったらチェックしてみてください。https://twitter.com/sincereleeblog