韓国の家計負債は、何で制御不能になったのか

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韓国の家計負債が、ポヨンポヨンと増え続けています(←同じネタの使いすぎ)。

もちろん、借金を資産のように考える思考方式そのものが問題でしょうけれども、急激に(2000年~2010年で2倍に増えました)増えた理由は、大まかに3つあります。

一つは、IMFのあとの国家政策を背景にした不動産「狂風」。

一つは、年金など社会福祉システムが機能しないまま定年を迎えたベビーブーム世代が、老後のために自営業をやって失敗するケースが増えたこと、いわゆる「二次創業ブーム」。

一つは、クレジットカード乱発です。

本エントリーでは、「旧ブログで書いたことのまとめ」という意味合いも含めて、不動産の話を扱ってみます。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

IMF救済が終わる頃、高度経済成長期、韓国人の財産のほとんどであった「家」の価格が、IMF前の半分以下になっていました。

金大中政府は、建設景気、不動産景気を盛り上げるため、積極的に不動産市場を活性化させるための政策を施しました。各種特恵が新調されました。例えば、譲渡所得税に関する特例、再建築規制の緩和、などなどです。

各金融機関は、大喜びでした。それまで韓国の金融機関がお金を貸す対象は、ほとんどが企業でした。まだ企業が出す黒字の利率が高かったため、企業が積極的にお金を借りていたわけです。しかし、経済破綻を経験したことで、金融機関と企業は、お金を貸し借りすることに、それまでになかった「リスク」を感じるようになりました。金融機関は、政府の不動産政策をきっかけに、お金を貸す対象を個人に変えました。その中でも本書で指摘したいのは、各種規制が緩和に伴い全国的に流行った、「集団貸出」と「プロジェクト・ファイナンス」です。

 

集団貸出とは、例えば建設会社A社が、大規模マンション団地を作る計画を発表したとします。韓国では、ほぼ全てのマンションが、完成前に「分譲権」を売る形で販売開始します。マンションがまだ出来る前に、「買える権利」を買うわけで、いわゆる盛大な契約金です。もちろん、分譲権購入のためにマンション価格の全額を払う人はいません。普通は、分譲権購入段階で支払う「契約金」、途中で支払う「中途金」、完成後に支払う「残金」の順で支払いが終わります。常識的に考えると、中途金と残金は、「購入者が銀行でローンを組む」などして用意すべきです。ですが、韓国で言う集団貸出は違います。

A社のマンションを買うとし、契約金を支払った人たちが、例えば百人いたとします。その百人が中途金と残金を銀行から借りやすいように、A社が保証人になります。銀行側は、百人全員が、ちゃんとお金を返すことができるのかどうかを、ちゃんと審査しません。あくまで対象は個人百人ではなく、「A社のマンションを購入した集団」を一つの単位として貸出します。言い換えれば、個人レベルでは銀行から中途金や残金にあたいする金額を借りることが出来ない人でも、『とりあえず』A社のマンションを契約すれば、貸出が可能になります。どうやって返すのか?そこまでは考えません。マンション価格が上がればそのときに売れば、それだけでも利益が残ると信じているからです。2012年時点で、集団貸出は、全体住宅担保貸出の約40%(外国系銀行は除外)を占めていました。

プロジェクト・ファイナンスは、銀行が建設会社に「マンションが売れたら、その利益で返す」という前提でお金を貸すことです。うまくいけばいいけど、マンションが売れなかった場合、建設会社だけでなく銀行側もダメージを追うことになります。集団貸出とプロジェクト・ファイナンスは、まさしく「乱発」されました。

他にも、とにかく借金すればなんとかなるという風潮ができました。その結果は、あまり思わしいものではありませんでした。結論の部分は、2013年にKBSが放送したドキュメンタリー「アパートの逆襲」の結論部分を再構成して紹介します。

 

<・・家を買おうとする人たちの立場から見ると、お金が無くても、信用を担保にして住宅資金の約六十%までを用意できるようになりました。再び供給政策が活性化したおかげです。自分の家が欲しかった人たちにも、IMFで萎縮されていた企業にも、買っておけば値上がりするはずのマンションこそが、救世主でした。もう一度、不動産の『狂風』が吹くようになったのです。これらの政策は、経済が苦しかった時期、たしかに効果がありました。しかし、『苦しかった』のに、マンションを作りまくった、買いまくったお金はどこから出てきたのでしょうか。『新都市』開発だの何だのと、大規模の分譲が始まると、金融機関が競争的に住宅集団貸出を勧めました。その過程で住宅担保貸出が急激に増えてしまいました。十年間で家計負債は二倍以上になり、2012年、960兆ウォンを超えました。この金額を、韓国の家計(世帯)の所得と対比してみると、134%を超えます(2018年9月時点で1500兆ウォン、162%です)。それに、2008年からは金融危機が起き、世界の経済が凍りつきました。そして、金融危機により、韓国首都圏のマンション取引価格は、一時のような値上がりを見せず、一部では数億ウォンの値下がりを見せています。不動産市場に赤い信号が灯されました。2011年には、施工能力評価で上位100位の建設会社の中で、24社が倒産しました。バブルは、いつかは弾けるものですが、問題は、そのバブルで弱まってしまった経済構造はそのまま残ってしまうことです。そしてそれは、国民にとって致命的なものでした・・>

 

当時、マンションを買った人たちの中で、「住む」気で買った人はそういません。値上がりしたあとに売って、そのお金で借金も返し、利益も残すつもりだったのです。それができなくなりました。最悪の場合、家を売っても借金の元金も返せない人も多く、その場合、黙々と利子だけ払うしかありません。いつまでも耐えることはできないでしょうけど。

 

 

 

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