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自由韓国党のナ・ギョンウォン代表が、文在寅大統領を「金正恩の首席代弁人（首席スポークスマン）のような働きはもうやめてほしい」と話したことで、大騒ぎになりました。
与党である「共に民主党」のイ・ヘチャン代表は、ナ・ギョンウォン氏を「国家元首冒涜罪」で処罰すると明らかにしました。国家元首冒涜の罪は、いわゆる不敬罪のようなものです。
どちらかというと「国家機密暴露の罪」のほうが合ってる気もしますが・・実はこのイ・ヘチャン氏の「国家元首冒涜の罪」発言、笑うに笑えない大きなミスがありました。もう1988年にその罪は廃止されたからです。
（ここから「続きを読む」の後になります）
＜・・共に民主党のイ・ヘチャン代表は12日、自由韓国党ナ・ギョンウォン院内代表が国会交渉団体代表演説で「大韓民国大統領が『金正恩の首席スポークスマンだ』などという恥ずかしいことを言われないようにしてほしい」と言ったことと関連し、「大韓民国の国家元首に対する冒涜罪」と明らかにした。
イ代表は演説の直後開かれた緊急議員総会で「ナ・ギョンウォン院内代表が（ムン・ジェイン大統領が）金正恩の首席スポークスマンだとした発言を、政治的に到底容認できない」と述べた。彼は続いて「党では、すぐに法律の検討をして、国会倫理委員会に回付して、再びこのようなことが起きないように対策を立てなければならない」と強調した・・＞
https://news.v.daum.net/v/20190312135402348
この国家元首冒涜罪、詳しくは『国家冒涜罪（国家元首冒涜罪とよく言いますが、正式には国家冒涜罪です）』という法律・・
さて、どんなものなのかちょこっと見てみると、「内国人が大韓民国または憲法に基づいて設置された国家機関を誹謗したり、虚偽の事実を流布すると、7年以下の懲役又は禁錮に処する」とする刑法です。
1975年3月、今の共に民主党があんなに「積弊（処分されずに積もった社会の悪き要素）」だと主張している、あの朴正煕元大統領が作った法律です。1988年、廃止されました。
面白いものですね（いや、面白くないけど）。
カッとなって「国家元首への冒涜だ」としながらそれを法律で処罰しようとするのは、1975年も2019年も同じで、朴正煕政権でも文在寅政権でも同じで、反共政権でも左派政権でも同じである、ということになります。余談ですが、国家元首冒涜罪が廃止された後にも、法典には書いてない「不敬罪」のような力は、韓国社会にずっと存在していました。
「韓国に改革は無理である。なぜなら、極端に二分された右と左が、上と下のポジションに『入れ替わるだけ』だから」。
ろうそくデモを賛美する人たちが増えた頃から、本ブログではこう書いてきました。今回の国家元首冒涜罪騒ぎは、「何も変わってない」の、ちょっとしたソースにもなれるでしょう。
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