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最近のデモのことで、「今の香港が、韓国の未来の姿ではないのか」という憂いをたまに目にします。イ・オンジュ無所属議員など、連邦制統一の恐ろしさを警告している人たちが中心となります。韓国と北朝鮮が「高麗連邦」たる民族国家を作り、「1民族、1国家、2政府」とする連邦制統一案は、一時はバカにされていたものの、文在寅政府になってからは笑えないほどリアルな存在になりました。
実は連邦制統一といっても、それは表面的なもの。調べてみると、徹底的に北朝鮮が「上」となります。「いずれ完全に統一する」を前提にしての2(南北)政府制になるので、「民族統一機構」という上位統治機構があり、一部の分析では「韓国政府はいったん解体して作りなおさないと『政府』としての正統性が認められない」とまで言われている、そんな案です。
これが、どことなく中国の「一国両制」に似ているというのです。保守系のネットメディア、「未来韓国」から部分引用します。久しぶりにテ・ヨンホ氏(亡命した北朝鮮の元イギリス大使館公使)の名前が出てきます。
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<・・(※外交官や外国記者たちが北朝鮮に関して勉強することを目的としたイベントのあと、テ氏が記者たちに話した内容によると)在韓外交官たちは「今回の北朝鮮の漁民強制送還が、香港で逃走犯条例事態と同じではないか」という懸念を表したと、テ公使は伝えた。
北朝鮮側が「犯人を渡してほしい」とし、韓国政府が独自の捜査もなく、ハイどうぞと渡したのは、香港「逃走犯条例」が制定されると起こりうることを連想させたという話しだ・・
・・香港が中国に変換された時、これで共産党独裁体制が崩壊するだろうと観測した政治学者は、1人や2人ではなかった。しかし、22年後の今、香港の自由民主主義体制が崩壊の危機だ。自由民主主義の伝播力を過大評価し、共産独裁体制の統制力を過小評価した結果である。
一方、香港の姿を注意深く見つめる独裁者がいた。金正恩である。昨年3月、自由アジア放送(RFA)は、気になるニュースを伝えた。当時、北朝鮮労働党幹部が講演会で「朝鮮半島の統一は、連邦制統一方式で、高麗連邦制は過去のものであり、いうなれば金正恩式の統一方案で行われるだろう」との主張を提起したのだ。
放送は、「当時の講演で出てきた金正恩式統一方案は、中国と香港の統合のように一国二制度」という平壌の消息筋の話を伝えた。消息筋によると、労働党講師は「北朝鮮が中国の立場になって、韓国は香港になって、一国二制度の統一になるだろう」とし「連邦制は事実上、北朝鮮が韓国を吸収統一するものと解釈すればよい」と主張した。この講師はまた「党と司法、行政機関の幹部は、新しい統一方案に対して誇りを持って広く宣伝しなさい」と注文したという・・
・・金正恩の立場からすると、一国二制度統一の核心は、北朝鮮の対内外「通路」確保だ。緩い連邦制を通じて韓国を対外進出通路として活用し、韓国が信用保証してくれれば、北朝鮮は急速な発展が可能になる・・
・・韓国全体を抑圧するのは、韓国から甘い汁を吸い尽くした後からでも遅くない。ただ、その過程で、金正恩勢力に反発する人々は、香港の「逃走犯条例」のような、犯罪人送還協定に基づいて北朝鮮に送還されるだろう。最近、北朝鮮に送還された漁民たちのように、だ。脱北者と、彼らと一緒に活動していた人々が、まず送還されるだろう。その次は、用済みにされた反中・親北勢力の番になる・・>
http://www.futurekorea.co.kr/news/articleView.html?idxno=123991
金正恩氏が何を考えているのか、具体的にはわかりませんが、明らかに上下の形となる統一方式(吸収統一)を表向きにするとは思えません。今のように「平等に南北政府で1国2政府だよーん」としていたほうが、平等大好きな韓国には『効く』でしょう。もちろん、「国家より民族が上だから、『1民族』として南北政府が仲良く民族単位の上位機構を作りますね。これに反対する人は反民族主義者ですかんね」という裏があるでしょうけど。
ただ、ソース記事本文にもありますが、「(RFA放送を聞いて)当時は誰もが笑い飛ばしたが、今はそうでもない」のもまた事実です。なにせ、外交王(色んな意味で)パワーがありますから。
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