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韓国の中学・高校の歴史科目教科書が、いままで韓国の「正統性」としてきた主張と随分違う内容を載せていることがわかりました。「併合は合法だったよ。悔しい?」とかそんなこと書いてあるならいいですが、残念ながらそっちではなく、北朝鮮関連です。
以下、朝鮮日報が去年12月(17日~27日)に載せた2つの記事から、まとめてみます。まず、中学教科書から見てみましょう。
・来年3月から韓国の中学校で使用される6種の検定中学校歴史教科書にて、「天安艦爆沈」という表現を使用した教科書は無い。1つの教科書だけが「天安艦事件」としている
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・1983年アウンサンテロ(ラングーン事件)、1987年KAL 858機空中爆破を扱った教科書は無い
・韓国が朝鮮半島唯一の合法政府だと明記した教科書は1種(1つ)だけ。2種は「大韓民国政府の樹立」と「朝鮮民主主義人民共和国の樹立」と記述している。カン・ギュヒョン明知大教授は「北朝鮮は共和国樹立とし、大韓民国は政府樹立と書けば、私たちの歴史を格下げしたことになる」とした
・北朝鮮の3代世襲および金日成・金正日・金正恩と北朝鮮に対する否定的な評価が無い
・李承晩・朴正煕・全斗煥・盧泰愚政府に対しては「長期独裁政権」など民主化運動を弾圧して武力で鎮圧したという記述が大きな割合で入っている。キム・グァンドン国家政策研究院長は「教科書だけ見れば、北朝鮮より大韓民国の歴代政府がはるかに『悪』である」と話した
・6種のうち5種が、現ムン・ジェイン政府を扱い、肯定的に書いている。金星出版社の教科書だけムン・ジェイン政府を明示的に言及しなかった。智学社の教科書の歴代政府関連の表は、金大中・盧武鉉・文在寅政府(※今の大統領選挙制度になってからの左派政権)はそれぞれ2つずつ民主化と平和のための努力を紹介し、金泳三・李明博・朴槿恵政府(※右派政権)に対しては何も書いてない
https://news.v.daum.net/v/20191227030958228
以下、高校教科書です。
・来年3月から高等学校で使われる高校韓国史教科書にて、教科書8種すべてが国連が大韓民国を朝鮮半島唯一の合法政府として承認したことを書いていない
・北朝鮮政権の3代世襲・人権問題は言及すらしていない
・戦後、韓国は「政府の樹立」、北朝鮮は「朝鮮民主主義人民共和国の樹立」とし、正統性が北朝鮮にあるかのよう書いた教科書も6種である
・教科書のほとんどが天安艦爆沈を最初から言及せず、または「天安艦事件」など曖昧に表現した
・韓国が成し遂げた奇跡の経済成長・産業化に関する内容は減らし、民主化、キャンドル集会は大々的に扱った
・任期がまだ終わってもいない現政権を賛美している。 「韓半島(※朝鮮半島)の緊張はムン・ジェイン政府の努力によって大きな転換点を迎えた」「2017年文在寅政府が執権し、南北関係が改善された」、「(労働市場の二極化、低所得層の割合の上昇などの副作用を)所得主導の成長に変えようとする動きが起きている」という内容もある
・これは教科書というより、左派政治宣伝物である
https://news.v.daum.net/v/20191217031939061
憲法と教科書が別々の道を歩んでいると言っていいでしょう。前の左派政権(金大中・盧武鉉政府)のときもこんな感じでした。その教育を受けた人たちが大人になって、社会の中心になって、親になったこと。そのタイミングと、大規模ろうそくデモ(朴槿恵氏の弾劾)のタイミングが重なったのは、決して偶然ではないでしょう。
「文在寅政権の末路」でも扱いましたが、左派の有力政治家たちが次々と自爆してしまって、左派の政治基盤がずいぶんと弱くなりました。とはいえ、未だ個人的には「多分、次も左派政権になる」(いまのようでは、ですけど)と思っています。その次まではさすがによくわかりませんが、このような教育が、左派にとっては何よりの「未来志向(笑)」な投資になることでしょう。
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