※ブログ表示に何か不具合があった場合、リロード、またはここをクリックしてください※
ソウル市には、脱北者を対象にした「黎明(ヨミョン)学校」というのがあります。全国的にもかなり少ないと言われていますが、ソウル市の場合、公式に「学歴」が認めてもらえる学校は1つしかありません。それがヨミョン学校です。高等学校までの過程があるそうです。とはいえ、生徒の数は89人だけです。
個人的に、韓国に来たなら韓国の学校に普通に通いなさいな・・と言いたいけど、適応期間は確かに必要でしょう。学校のHPを読んでみたら、「『タンクで敵を皆殺ししましょうね』と教えられてきた北朝鮮の学生たちに、いきなり韓国の教育課程を適用するのは無理がある」となっていました。あくまで普通の教育課程への同化のために、いわば「前の段階として」の学校なら、十分意味があることだろうと思いました。ただ、ずっとこの学校に通うことに拘るのはどうかな、とも。
(ここから「続きを読む」の後になります)
とにかく、この学校、来年に賃貸契約が終わるそうです。そこで、ウンピョン(恩平)区に移転することになりました。恩平区は「人権都市」・「統一のための基地になる」をスローガンに掲げ、統一博物館というものを作るなど、統一・人権を強調しています。
・・・で、ここでお約束の展開です。恩平区の人たちがヨミョン学校を「忌避施設(NIMBY)」とし猛反対、学校の移転が白紙となりました。
<脱北青少年のための代替学校であるヨミョン学校の恩平区移転計画が無期限延期された。一帯の住民の反発で、恩平区の再整備促進計画から、学校移転の案は無くなった・・>
https://news.v.daum.net/v/20191218090018796
<・・住民の反対の裏には、ヨミョン学校を「忌避施設」と言及するなど、「北朝鮮離脱住民」に対する偏見がはっきりしている。恩平ニュータウンの住民が利用するネイバー(※韓国の大手ポータルサイト)のコミュニティーには、学校の移転に「苦情を入れに行きましょう。恩平ニュータウンにこれ以上の忌避施設は容認できない」、「街の質が無茶苦茶落ちてしまいます。我々は、命をかけて阻止しなければなりません」などのコメントが付いていた・・>
https://news.v.daum.net/v/20191210192605490
<・・恩平区が人権都市へ成長している状況で、脱北民の人権を無視する姿は、嘆かわしいだけだ。恩平区を『統一の想像基地』にするというビジョンと公約を提示した自治体が脱北民代替学校前に消極的な姿を見せていることも、悲しいところだ。一時的に保留された学校移転を置いて、地域内に起こる紛争解決のための代替案が急がれる時点だ。>
※そのあと無期延期となりました
https://news.v.daum.net/v/20191211113902223
人権を叫ぶ文大統領の現政府からして「脱北民キラー」になっていますから、当然といえば当然の展開です。もしこんな状態で南北統一できたとしても、韓国に来た北朝鮮の人たち、特にその子供がどんな目にあうのでしょうか。単一民族がどうとか自由民主主義がどうとか連邦がどうとかと「名分」を言っていますが、実は北朝鮮も韓国も、『植民地』とのその民がほしいだけでしょう。改めてそう思いました。
♨ 著書関連のお知らせ ♨
本ブログの拙書のリンク(基本アマゾンリンクになります)は、アフィではありません。目次など紹介のつもりで載せていますので、よかったらお読みください。
・新刊「文在寅政権の末路」が、発売中(2019年12月27日発売)です!
文在寅政権の現状は何なのか、どこへ向かっているのか、文政権から見た場合、それはそう悪くない末路ではないのか、しかし、大韓民国という立場から見た場合は、どうなのか。あくまで「私」という微力な一人の観点ではあるものの、日本の皆さんに紹介したいと思っている文在寅政権関連の話を、自分自身に率直に書きました。
・「今、韓国で起こっていること 「反日批判」の裏側に迫る」が発売中(2019年8月2日)です!
韓国側からも「反日」を批判する声が上がってきます。それは、反日を批判しているから「親日」なのか?それとも反日の一部にすぎないのか?なんでこのタイミングで反日批判が増えたのか。もう少し裏側に迫ってみます。
・他にも韓国の反日思想に対する考察をまとめたシリーズがございます。それぞれ、重点を置いた部分が違います。今までのシンシアリーの拙著については、書籍紹介ページをご覧ください。
・シンシアリーはツイッターをやっています。他のSNSはいまのところやっていません。ほとんどが更新報告ですが、たまに旅行先の写真をツイートする時もあります。よかったらチェックしてみてください。https://twitter.com/sincereleeblog