自分勝手に身分制度を作る人たち

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以下、韓国内で嫌悪問題を指摘してきた、ウォンジュ(原州)大学の多文化学科教授キム・ジへ氏が、市民記者としてオーマイニュースに書いた記事です。

2009年6月14日のものですが、実はこれ、前にも紹介したことがある『いまでは珍しい韓国社会批判資料』の1つです。

イエス尊待法エントリーを書いてから、少し補完する形で韓国語の敬語の問題(『尊待』の言葉を使う/使わないが必要以上に克明に分かれている)を紹介できないかな、と悩んでいたところ、随分前にお気に入りフォルダーに入れておいたのを思い出して、今日、紹介します。イエス尊待法エントリーを読んでからのほうが良いと思いますので、まだの方は先にご一読を。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

<韓国人は、人に会えば、まず年齢を聞く。言葉遣いをどうすべきかを決めるため、すなわち「さん」を付けるべきか「です」を付けるべきかを決めるには、年齢を知る必要があるからだ。

年齢だけではない。韓国語を言い始めるには、相手について知っておくべきことが本当に多い。職業、教育水準、結婚したかどうか、親や配偶者の職業、経済的能力、乗っている車の種類、住んでいる街、着ている服など。もちろん男か女かも重要である。

職業といっても、そこには貴賎があり、その職業のどの職位なのかも知って置かなければならない。それらの項目でこれといって優れたものが無かった場合、その人はタメ口を言われなければならない。私がタメ口でいいですよと先に言うこともなくはないが、殆どの場合、私にタメ口をきくかどうかは相手が決める。

だからこそ、だろうか。他人より上を行くものが年齢しか無い人たちは、わずか1,2年差にもものすごく敏感になる。いや、数ヶ月、数日も重要である。

1月に生まれた私のような人は、その前の年の12月に生まれな人と友だちになるためには「あなたより1年後だけど早い時期(1月)に生まれた」とかならず強調する。わずか数日の遅れで、ずっと『下待』されたくはないからだ・・

 

・・今日の韓国語のタメ口は、社会的関係ではなく、身分の違いを表わす。カースト制度のように、社会全体の固定された身分ではない。代わりに、韓国は、個人単位の身分階級がある。各自が自分を含めて、周りの人を一列で並べて作った階級である。誰かがランクをあらかじめ決めておいたものではなく、その階級を作る責任は各自にある。明確な基準がないから、年齢、職業、性別等に応じて、自分の勝手で決められる。極めて個人的な決定ではあるが、それは社会的な偏見を反映している。タメ口は、そうやって私が作った身分社会で、私よりも低い人に使う言葉なのだ。

朝鮮時代のような公式な身分社会は無くなったかもしれないが、言葉遣いを通じた身分作りは、日常と分離することができない、生活そのものになってしまったのだ・・>

https://news.v.daum.net/v/20090614134504977

 

ビジネス目的でもなければ、韓国人「たち」がお互いに敬語を使い合うことはほとんどありません。かならず、誰かが誰かに敬語を使い、その逆はタメ口を使います。こういう考えが根強いからこそ、イエスもタメ口を使う超レア訳の聖書が出来上がったのでしょう。疲れる話です。

 

 

3月4日(水曜)は午後まで更新できないので、これを4日の朝のエントリーだと思ってください。

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