恐怖の「有料ムンパ」

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韓国では、一定期間お金(党費)を払っている党員を『権利党員』と言います。政党が「うちの党員は◯万人もいるぞ!」と宣伝するのはよくありますが、その中に権利党員がどれぐらいいるのかはハッキリしません。ただ、与党の共に民主党の場合、70~75万人になるとされています。例えば、選挙にて、ある地域に誰を公薦(政党による公式推薦)するのかを決める「競選」という予備選挙がありますが、その予備選挙に、権利党員たちも投票の形で参加できます。

問題は、その権利党員たちの中に、ソース記事によると「約7万人」とされる、「ムンパ」たちがいることです。有料ムンパ、とでも言いましょうか。今まで文大統領の「言いなり」にならなかった与党側の国会議員が、その有料ムンパたちの力に負け、縄張りの地区の公式推薦を受けることが出来ませんでした。ライバルはほぼ無名の新人で、与党側にも大きな衝撃になっている、とのことです。

以下、文化日報の記事から部分引用します。

 

(ここから「続きを読む」の後になります)

<「チョ・グク前法務部長官事態」と「高位公職者の犯罪捜査処設置法案」処理の過程で、自分の所信通りに動き、共に民主党内でも嫌な目で見られていたクム・テソプ議員が、国会議員総選挙ソウル江西「甲」地区候補競選で脱落し、 「ムンパ」と呼ばれる熱心な親・文在寅の権利党員の結集力と影響力が再び注目されている。党内外では、クム議員の落馬は、全国的に約7万人、地域区別に500~1000人ずつ分布していると推定される彼らが、現役議員を含む総選挙候補者の生・死を決める権限を握っているという事実を示す証拠であると言われている・・>

https://news.v.daum.net/v/20200313115120229

 

実は、朴槿恵政権のときにも似たようなことがありました。ここからはソウル新聞の記事から部分引用します。

<・・特に政界では、今回のクム議員の落馬が、過去セヌリ党(※現在の未来統合党)の「真朴鑑別師」問題と似ているという話まで出ている。

朴槿恵政権だった2016年の20代総選挙では、セヌリ党(未来統合党)の圧勝が予想されていたが、公推の過程で真朴鑑別師、本当に朴槿恵支持系なのかどうかを選別する人たちがいるという論議が起きた。結果、最終的に民主党に議席数で負けた・・

・・共に民主党内部でも、「真文鑑別師」たちが介入するのではないかとの懸念はあったが、クム議員が党員の手によって落馬してしまい、真文鑑別師が存在するという議論が完全に水面上に上がってしてしまった・・>

https://news.v.daum.net/v/20200314090129669

 

当時、保守派は、「親朴」と「非朴」に分けられていました。しかし、親朴をも疑うようになった「熱い」朴槿恵支持者たちが、「有料ムンパ」と似たような形で介入、『真・朴』なのかどうかを自己基準で鑑別していたわけです。

随分前から本ブログではこのフレーズを書いてきました。「韓国は、真の改革はできない。上と下が入れ替わるだけだ」、と。朴槿恵氏を魔女扱いして大統領になった文大統領。そして、勝利者の『ウリ』気分が味わえるようになった、ムンパたち。しかし、『上下が入れ替わっただけ』で、何も変わっていないのです。真朴鑑別師と有料ムンパは、その論拠の一つになれるかもしれません。

 

 

 

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