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韓国が、新学期をオンライン授業で始める方案を提示しています。4月6日にも普通に新学期を始めることができないと、オンライン授業で新学期を始める、という内容です。ただ、まだ確定ではありません。
で、確定はないにせよ、そもそも「出来るのか」ですが・・学校側は数々の制限で20年前のインフラで止まっていて、しかも、政府の試演すらもちゃんと出来なかった、とのこと。動画がガクガクなのに副総理だけが満足そうに笑っていて、記者たちが気まずく笑いをこらえていたそうです。
オンラインが当たり前のようになっていますが、それは相応のインフラを必死に構築してきた企業側の努力があってこそのもの。ちゃんと出来るのかを考えずに「スマホで映画見れるから授業もオンラインでやろう」という発想がどれだけ危険なのか、そういう趣旨の『試演』にもなったと言えるでしょう。とはいえ、これもいったん始まると総選挙直前まで「IT強国大韓民国マンセー」という記事が溢れるでしょうけど・・
韓国経済とソウル新聞の記事から、部分引用します。
(ここから「続きを読む」の後になります)
まず、ソウル新聞からの部分引用です。
<教育部がコロナ19により4月6日にも通常の始業が難しい場合は、「オンライン授業」をするという計画を発表したが、学校現場は「準備できてない」とあたふたしているだけだ。最大の問題は、「情報技術(IT)強国」という修飾語が面目を失うほど、学校現場のITインフラ構築と利用率が落ちるという点である。
シン・ドンハ「実践教育教師の会」政策委員は、「規制一辺倒の慣行で、学校のIT基盤は、20年近く遅れている」と指摘した。セキュリティ上の理由で、学校には、特別室を除いてはWi-Fiが構築されていない。また、学校のコンピュータには、ウェブカメラとマイクがないため、オンライン授業など不可能である・・>
https://news.v.daum.net/v/20200327050641636
教師が自費で相応の装備を購入して自宅でやったほうが、まだ学校でやるよりはマシだけど、始業式からは在宅勤務も難しいそうです。それに、オンライン授業は学生たちの『評価』や『参加誘導』が難しいので、あまり望ましいとも言えない、とも。
学校だけの問題でもないようです。25日、教育部が全国の小・中・高校のオンライン始業を推進すると発表しながら、慶尚南道の教師がオンライン授業を行う試演がありました。ユ・ウンへ副首相兼教育相も参加し、「新型コロナウイルス感染症を機会に遠隔授業と対面授業を繋げる未来の教育の先を行くことができると考えている」と自慢気に話したそうです。しかし・・
ここからは韓国経済の記事の部分引用です。
<・・ユ副総理の自画自賛とは違い、遠隔授業は期待ではなく懸念を抱くに十分だった。教師が主に使用している遠隔授業プログラムズーム(ZOOM)とソーシャルメディアを組み合わせた形の今回の授業で、動画は頻繁に切れた。画面と音声が一致しなかったのはもちろんのこと、教師の発言を理解することができないほど音が霞む場合も多かった。ユ副総理が笑顔を浮かべながら試演を眺める中、現場にいた記者たちの間では、気まずい笑いが何度も聞こえてきた・・>
https://news.v.daum.net/v/20200326171308672
それに、何よりの問題は、「子が学校に通っている全世帯にオンライン授業を『受ける』ことが出来る環境が揃っているのか」です。動画授業がちゃんと受けられるPCやスマホ、タブレットなどを持っていない世帯だってあります。その世帯は、『義務教育』から外れることになります。
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