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先月末、大統領府の選挙介入やチョ・グク氏関連捜査で起訴された3人が、なんと国会議員に当選したこと、前にもお伝えしました。その中の1人が、検察及びその総長に対して遺憾を表明しながら、『世の中が変わったことを思い知らせてやる』と話して話題でした。
朝鮮日報が、この件を扱っています。民衆運動勢力が三権を掌握しつつあり、保守に再起の可能性が見えない、などなど、指摘している部分と内容は本ブログとさほど異なりませんが、どことなく、『もういい全人類◯ね』な感じになっているのが特徴です。以下、部分引用してみます。
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<「世の中が変わったことを確実に分かるように返してあげる。」今回の総選挙で当選したチェ・ガンウク前青瓦台公職規律秘書官が、ユン・ソクヨル(※総長)率いる検察にて投げた革命公約である・・
私たちの現代史は、何度も世の中が急激に変わった。1950年6月28日の朝、ソウルには北朝鮮軍のタンクが走った。その後に私服姿の青年たちが腕に赤い腕章を巻いたまま集まって、世の中が変わった。三ヶ月後にはソウルを奪還し、またその3ヶ月後には1・4後退(※中国の介入で韓国政府がソウルから撤収)した。1953年には休戦となった。
1960〜61年には3・15不正選挙(※李承晩政府の不正選挙)、4・19革命(※李承晩氏を追い出した大規模デモ)、5・16クーデター(※朴正煕氏の軍事クーデター)があった。自由党・民主党の高官たちが次々と逮捕された。
1972年に維新(※憲法改正による朴正煕政権の戒厳令強化期間。明治維新に憧れてつけた名前だと言われています)があった。多くの時局事犯が刑務所行きとなった。1979年10月26日には朴正煕時代が1秒で終わった(※暗殺)。1980〜81年には新軍部(※全斗煥軍部)が入った。1987年には民主化(※国民が直接参加する大統領選挙改憲)があった。40年の間に、ざっと世の中は10回は変わったわけだ。
そのたびに、間違いなく耳に入ってくる言葉があった。「世の中が変わったことを知らないのか」。もうそのセリフを聞かなくてもいいのかと思っていたが、あっさりまた言われたわけだ・・
・・総選挙で韓国保守は惨敗した。選挙だから勝つことも負けることもあるだろう。でも、問題は、4月15日の総選挙が単なる国会議員選挙以上の、永久革命の始まりのような雰囲気を感じさせる点である。保守が再び自由選挙を通じて権力を手にすることができるのか?容易ではないだろう。「世の中が変わったことを思い知らせてやる」というの恐怖と除去の殺伐さが横行するからである。
民衆民主主義の立法と改憲を通じて、議会・司法・権力構造・政治・言論・文化・宗教・企業・財産の自由民主が削除されると、そのような状況で、平和的政権交代が二度と許されるのだろうか。
NL運動圏(※民族解放派。現在の韓国民衆運動派の主流)は、1980年代半ばにすでに「ブルジョア民主主義」ではなく全体主義を路線とすると公言した。そんな彼らが立法・司法・行政を掌握した。そして、「世の中が変わったことを思い知らせてやる」と睨んでいる。この原理主義理念革命を前に、未来統合党の主流派は、自由の価値・理念・史觀・美学・アイデンティティを守護しようとせず、それらを適当に薄めて「中道実用派」「改革保守派」と自称する。あ、そう?それがうまくいって総選挙でこの有様なのだろうか。
この時代の国民も、自分たちが選択した「一度も経験したことのない国」、「国庫をみんなで分かち合って食べ尽くす国」がどんなものなのか、一度経験しみるしかない。アルゼンチン・ギリシャ・ベネズエラの前例は、完全破産だった。このまま、後戻りできない橋を渡ってしまうなら?これといって対策が無い。次の世代が全部背負うしかない。>
https://news.v.daum.net/v/20200428032038704
朴槿恵氏の弾劾あたりから、本ブログ、及び拙著にて、私は韓国社会のことで『上と下が入れ替わるだけ』というフレーズを使ってきました。根本的なものは何も変わらない。ただ、上と下に二分された両勢力の立場が入れ替わるだけ、という趣旨です。結局、この朝鮮日報の記事も同じことが言いたいだけなのかもしれません。
ただ、朝鮮日報は『それでも保守は何か違う』と期待している点だけ、違うといえば違うようです。でも、もし次に保守が勝ったとしても、それもまた上と下が入れ替わっただけで、結局は保守の誰かが『世の中が変わったことを思い知らせてやる』と言うでしょう。なぜか?保守を支持した国民が、そう望んでいるからです。いま左派を支持した人たちが、保守に『思い知らせてやる』という気持ちに喜んでいるのと同じく。
ある意味、とても率直なセリフです。これが根幹です。これに比べると、親日も反共も全て名分にすぎないのかもしれません。『もう私が上だ。いままで私を見下していたやつらめ、これからぶっつぶしてやる』。
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