「あいつは落後(落伍)している。私と意見が違うのが根拠だ」

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韓国では、「落伍」は何かを途中でやめた(脱落した)という意味で使い、遅れているという意味では「落後(낙후)」を使います。遅れている、あえて極端に言うと、「未開だ」という意味になります。なんで急にテストに出そうにない韓国語講座でエントリーを始めるのかというと、韓国では、自分の反対意見を述べる人たちに対するレッテルとして、この言葉が機能しているからです。

一つ、もっとも分かりやすい例えは、『嫌韓は遅れを取った日本の劣等感』『ネトウヨは社会不適合者』などになるでしょう。それをどうやって調べたの?と突っ込みたいところであります。

今日、大学教授ともあろう人が、また同じ表現を使うのを見た(読んだ)ので、引用してみます。慶尚北道のローカルメディア、「慶北毎日」からの部分引用です。

 

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<韓国人たちの間で、「BBCこそ民族正論紙」という言葉が流行している。コロナ19が地球全域に拡散する中で、外国の主要メディアは、韓国政府の民主性と透明性と強力な診断能力に注目する記事を出した。一方「朝中東(※朝鮮日報、中央日報、東亜日報)」のような新聞は「武漢コロナ」と「中国人入国禁止」のような後進的な行動に一貫し、レベルの高い読者たちの叱咤を受けた。まだ極右ユーチューブを収容する者たちと落後された地域の読者たちは、このような主張を曲げないでいる・・>

https://www.kbmaeil.com/news/articleView.html?idxno=845469

 

このコラムを書いた慶北大学の教授は、「そして、保守新聞が見捨てられたもっとも重要なきっかけは、経済制裁をしかけた安倍に対し、私たちが『頭を下げるべきだ』と主張したことだ』と主張しています。

いやいやいや、仮にも新聞に載せるものなのに、落後(落伍)された地域の読者ってこれどういうことでしょうか。ちなみに、輸出管理厳格化の際に安倍政権に頭を下げろと主張したメディアも無いし、中国人入国禁止を主張していたのは、別に保守新聞だけでもありませんでした。

 

「私の考えは違う」というのは、ある意味、違うとする他人の考えと自分の考えを同格で語ることでもあります。でも、だからこそ『一緒にされて恥ずかしい』とでも思っているのでしょうか。そんなに気まずいことなのでしょうか。どうしても、意見の違う人たちを『上下』の下に決めつけないと、気がすまないようです。

そのためにもっとも簡単なのが、相手へのレッテル貼り。『あいつら、実は落後したやつらなのだ』。私と意見が違うのが、その証拠。本当に息苦しいものです。

あと、余談ですが、BBCが書いた韓国批判記事もあると思いますが、そんなことはどうでもいいのでしょうか。

 

 

 

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