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詩人で、中央大学の教授でもあるイ・スンハ氏のコラムです。氏は講義中の経験として、生徒たちが「親日作家」に怒りながらも、その作品を読んだ人、作品名を知っている人すらも一人もいなかった、といいます。
イ・スンハ氏が本稿で取り上げているのは、ソ・ジョンジュ(徐廷柱)という詩人の作品です。1930年代から作品を発表し、70年代まで韓国文学界の代表格の一人でした。40代の韓国人なら、教科書などで彼の作品に接し、『菊の隣で』など彼の詩を知っているはずです。多分。
ですが、彼もまた併合時代の日本の政策を支持する内容の作品を発表したとして、市民団体などから「親日」とされ、存在そのものを潰されました。教科書などから作品がいっせいに無くなったのはもちろん、記念碑なども撤去されました。以下、世界日報から部分引用してみます。
(PCの場合、ここから「続きを読む』の後になります)
<・・徐廷柱の詩は、どんな教科書にも載っていない。私の弟子になった生徒たちに、詩文学講義中にいつも聞いてみることがある。徐廷柱の作品の中で、知っている作品があるのか、と。すると、生徒たちは「菊のそばで」も「歸蜀途(グィチョクド)」も知らない。学部生のうち徐廷柱の詩を読んだ人がいないというのも驚きだが、大学院生さえも彼の名前は聞いたことがあるけど、作品をちゃんと読んだ人はいないという事実が、私としてはもっと驚きだった。
ところが、さらに驚くべきことは、彼らは異口同音にソ・ジョンジュのことを「親日詩人」、「親日作家」と言いながら、怖い顔をするということだ。また、生徒たちに聞いてみる。徐廷柱の親日文学作品の中で、読んでみた作品があるのかと。私の驚きは、衝撃に変わる。作品名を言う学生が1人もいなかった。
徐廷柱に「親日作家の代表者」という不名誉を与えた「献詩」「無題」「松井伍長 頌歌」を読んだこともないのに、ただ親日文人に分類されているから、敵意を持って接したり、無視したりしているのだ。このような状況だから、文学賞の名称にもなっている作家たちの名前だった春園、六堂、、現在彼の名前をたたえ表彰している同人と八峰の作品はもちろん、数多くの親日文人の代表作品が教科書から追放されるだろう(※複数の作家及び文学賞が、親日作家の名前だとされ、問題になっています。春園はイ・グァンス、六堂はチェ・ナムソン、八峰はキム・ギジン)。
高校国語の時間に「松井伍長 頌歌」を教えてはいけないのだろうか。学生たちと一緒に徐廷柱の宝石のような詩について論じ合い、功績と間違いをともに論じではいけないのだろうか・・>
https://news.v.daum.net/v/20200717220527365
教授は「親日で作家を排除するなら、きりがない」という趣旨も書いています。それはそうですね。併合時代にちゃんと活動した人たちが、戦後にも韓国の文学界を導いたわけです。併合時代に軍人として教育を受けたペク・ソンヨプ氏が戦争英雄になれたのと、同じことです。とはいえ、そんなものは『韓国というビルに使われた、日本の鉄』。ビルが崩れても取り出すべきもの・・それが韓国社会の総意であります。
ロマンのない〆方で恐縮ですが、そんな作品を生徒たちに教えたところで教授が「土着倭寇」認定されるだけだと思います。『好きな作品を、ただそれだけで話し合いたい』。そんなことが出来る社会ではありません。韓国は。
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