8日に予定されている慰安婦賠償裁判、2018年のハンギョレ新聞の記事を引用してみます。当時、ろうそく革命(笑)による朴槿恵大統領弾劾で韓国中が騒がしかった頃のことです。また、韓国で言う『司法壟断』、朴槿恵大統領及び行政部が、司法を掌握、介入していたとされる件も、大きな話題になっていました。以下、ハンギョレ新聞から部分引用してみます。
<<2015年末(※記事は2018年7月30日のものです)、朴槿恵政府は日本軍慰安婦問題と関連し、「最終的かつ不可逆的に解決された」と宣言した直後、「ヤン・スンテ(※当時最高裁判所長)最高裁」の法院行政処が、慰安婦被害者が日本政府を相手に出した1審の訴訟に介入しようとした具体的情況が明らかになった。行政処は最高裁判決と憲法裁判所の決定論理まで覆し、訴訟自体を認めないという方針を立てた。実際の訴訟は、これまで3年以上遅れており、その間、被害者の半分が死亡した。
29日<ハンギョレ>取材結果、2016年1月初め、行政処の企画調整室は、ベ・チュンフイ氏など日本軍慰安婦被害者12人が日本政府を相手に起こした損害賠償請求訴訟に介入する計画を立てた。先に朴槿恵政府は2015年12月28日「日本政府と軍によって組織的に強行された犯罪」という内容も無しに、慰安婦問題が「最終的かつ不可逆的に解決された」と宣言した。ペ氏などが2013年ソウル中央地裁に出した調整申請にも日本政府は応じず、その年の12月30日の調整が失敗に終わわり、正式訴訟を出すと予告した状況だった。
行政処基調室は韓日政府の慰安婦合意の直後であり、調整が失敗に終わった直後の翌年1月4日頃、「慰安婦損賠判決関連報告(社外秘)」文書を作る。この文書では、基調室は1審裁判の結論を「却下」または「却下」と結論づける。まず基調室は「国家免除の理論で、訴は却下するのが当然だ」とまとめている。却下とは、訴訟の形式が不適切で審議せずに訴訟を終えることをいう。韓国の裁判所は、外国、国家を相手に出した訴訟を担当することができないという論理だ。しかし、これは、イタリアなど過去の歴史問題が絡んでいる国際社会で一回反論されたことがある。
行政処はまた、「却下」の結論が受け入れられなかった場合に備え、「代案論理」も用意した。基調室は「時効や対日協定上の請求権消滅により、却下するのが相応である」と結論を出す。 1965年韓日請求権協定で被害者は損害賠償請求権限がなくなり、民事訴訟の時効(不法行為から10年)も過ぎたという論理だ。特に文書には、「韓国政府の対外信任度、外交的摩擦などを考慮する」という部分も登場する・・>>
この『行政部が裁判結果について議論、意見を出すのがそこまでいけないことなのか』については、『特に外交問題になりそうな案件では、よくあること。司法壟断でもなんでもない』という反論もありました。でも、韓国では無視されました(そもそも、『受け入れられなかった場合の代案』を考えている時点で、意見を出すだけだったのでは?)。
で、個人的に気になるのは、壟断かどうかというより・・記事の主権免除(本文では国家免除となっています)の部分です。『過去の歴史問題が絡んで、イタリアで反論されたことがある』のは事実です。多分これはイタリアとドイツのことでしょう。イタリアの裁判所が、ドイツを相手にして裁判を行い、ICJ(国際司法裁判所)行きになったことがあります。ICJ判決があったのが2012年です。
だから、別に記事の書いた内容は嘘ではありません。過去史問題で騒ぎが起こり、ドイツが主張する主権免除原則に対する反論も出ました。でも、ICJはドイツの主張(主権免除の原則)を認めました。重要なのはここなのに、なんでこの結果を書かなかったのでしょうか。ねぇねぇハンねえちゃん、なんでー?(コナンくんの声で
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