韓国で共産主義革命(もどき)の可能性が高い理由の一つ

まず、コラムを一つ紹介します。ローカルメディアのものですが、書いた人は大統領府政治局長出身のクォン・ギシク氏。今は韓中都市友好協会長です。記事のプロフィールによると、日本外務省招待静岡県立大学招聘教授などを歴任したとか。以下、インチョンニュースです

<<解放と独立ができた後も「土着倭寇」の蠢動が絶えず続く理由は何だろうか? 最大の理由は、親日清算が正しく行われていないからだ。1948年9月に国会を通過した反民族行為処罰法に基づいて構成された反民特委は、親日反逆者処罰に乗り出したが、親日勢力と手を組んだ李承晩政権の妨害で瓦解された。反民特委は総682件を調査し221件を起訴したが、懲役刑を受けた人はわずか14人に過ぎなかった。日本植民地時代34年11ヶ月強行された親日派の悪行の清算がこんなに空しく挫折したものである。

 

中国や旧ソ連、ドイツ、北朝鮮などほとんどの国が厳正に過去の清算をしたのに対し、私たちはまともな清算をしなかった。日帝治下で独立運動家を逮捕し拷問した親日警察が解放後には反共警察に変身して常勝疾走した。彼らは反共を口実に民主人士を逮捕し拷問した。日本軍だった反逆者たちが国軍の主流を成し、政権の相当数が日本側についた反逆者たちであった。彼らは日帝時代には、親日で富と権力を享受し、解放後には米軍政と李承晩及び朴正煕独裁に寄生して既得権勢力となった。

独立運動の正しい歴史教育がなされていないことも問題である。日帝時代の独立運動家の子孫は、貧困と迫害のせいで適切な教育を受けられなかった。むしろ親日派の子孫が日本留学をして官と学界の主流を形成した。解放後も政・官界と学界を掌握した親日派は、自分たちの恥部があらわになることを望まなかった。その結果、正しい歴史教育は行われておらず、出世と成功のための機能的教育が行われた。歴史教育はただ大学入試のための手段に過ぎず、旧韓末(※朝鮮末期)義兵から続く独立運動の輝かしい歴史は捨てられて忘れられた。

 

ついに露骨に親日を擁護するたちが「歴史テロ」を強行する状況に至った。安重根義士を「テロリスト」と呼ぶ人たちと、独立運動家を「熱心に頑張らなかった」という人、日本のおかげで発展できたという人たちが、私たちの社会のあちこちで毒草のように蠢動している。そして民族の精気を毀損している。

ムン・ジェイン政府の「積弊清算」は未完の親日清算を完成するものでなければならない。過去保守独裁政権に寄生した親日派と親日の歴史を追い出し、民族の精気を正すものでなければならない。国のために命を投げ苦難を経験した独立運動烈士を侮辱する人々が横行する国には未来がない>>

 

 

このコラムは、表面的には『親日清算』が最大のキーワードになっているように見えます。でも、ちゃんと読んでみると、実は三つのキーワードが繋がっているのが分かります。まず二つのキーワード『日本』と『軍事政権(保守右派勢力)』が繋がって『追い出すべき歴史』となっています。じゃ、この二つのキーワードを繋げてくれるもう一つのキーワードは何か。『富と権力』です。韓国の左派思想(本文でいう「民族精気」云々)が「共産主義革命」と相性がいい理由が、ここにあります。

もともと共産主義革命というのは、「共産主義が好きだ」より「それ以外が嫌いだ」から起こる可能性がずっと高いですから・・富と権力というキーワードは「恨(ハン)」とも相性がいいし、いろいろバッチリです。

 

ちなみに、独立運動家たちが貧しかったというのも事実ではありません。実行犯(使い捨て)たちは失うことの無い人たちもいたでしょうけど、テロも資金が無いとできません。朱子学を信奉するユリム(儒林)勢力が独立運動を主導しました。彼らの巨大な屋敷や、(ちゃんと朝鮮総督府から許可を得た)教育機関などがいまでも残っています。最後に、さらっと北朝鮮を『国』としているところが面白いですね(面白くないけど)。

 

 

拙著<「反日」異常事態>が発売中です!ありがとうございます!

拙著のご紹介

以下、拙著の題の部分はアマゾンリンク(アソシエイト)になります。リンクされたページで電子書籍版もお選びいただけます。

・現在の最新刊は<「反日」異常事態(2020年9月2日発売)>です。いわゆるK防疫として表出された、韓国の反日思想の本性である『卑日(日本を見下す)』とその虚しさについて主に考察しました。

・<高文脈文化 日本の行間>は、私が日本で暮らしながら感じた『日本語』に関する本です。

・<なぜ韓国人は借りたお金を返さないのか>は、韓国社会の「借りたお金を返さない」心理と日韓関係の現状の類似点を考察した本となります。他のシンシアリーの拙著については、書籍紹介ページをご覧ください。ありがとうございます。

・本ブログのコメント投稿、VPN・PROXYからはうまくいかない場合があります。リンクはhttpの「h」を消してください。サブブログに議論エントリー(1~3)と雑談エントリーを用意しました。サブブログは、コメントに返信可能な仕様です。長くなりそうな話にはサブを利用してください。

・シンシアリーはツイッターを利用しています