しばらく静かだった北朝鮮の金与正氏が、韓米連合軍事訓練(シミュレーションだけでしたが)のことで「もう春は来ない」と強く非難しました。シン・ハイミン中国大使は「QUADは排他的。韓国はそうじゃない」と話しました。日本から韓国に来る米国 国務省・国防部長官による2+2会議を強く牽制する形となりました。以下、YTNとイーデイリーから連続で部分引用してみます。
まず、YTNです。
<<・・シン・ハイミン駐韓中国大使がYTNに出演して、米中対立と韓中関係の懸案等に関する立場を明らかにしました。シン大使は、米・日・オーストラリア・インドの4カ国協議体、クワッドは、他の国を排除して圧力を与えるためのものであり、中国は反対するしかないと強調しました。それとともに、韓国政府の立場は、排他的なクワッドとは異なるようだが、今の立場を守ることを期待するとしました。
シンハイミング対し:「(韓国政府は)周囲の国に圧力をかける、そんなものではないようだが、私たちは、韓国がそのような立場を堅持すると期待しています」
在韓米軍司令官のミサイル防衛追加配置発言に関しては、中国はTHAADのせいで戦略的圧力を受けているとし、反対の立場を明らかにしました。2017年、両国が合意したように(※いわゆる3NO)この問題を適切に管理しましょうとしながら、また問題を引き起こして互いに苦しくなることはあってほしくない、と言いました・・>>
そして、約2ヶ月静かだった金与正氏が、また韓国を猛非難しました。イーデイリーからです。
<<米国の国務・国防長官の訪韓を控えて、北朝鮮 金与正労働党副部長が、韓米に向かって警告状を飛ばした。これは、約2カ月ぶりの対南非難談話で、金正恩 国務委員長が中断を要求してきた韓米連合訓練の開始を猛非難し、「3年前の春の日は再び戻って来ないだろう」と警告した。それとともに、文在寅 大統領を狙って「任期末期、に前途多難で、楽に眠れる夜は無いだろう」としながら、対南関連機関の廃止と南北軍事合意破棄の可能性を取り上げた。また、ジョー・バイデン米大統領にも「4年間、足を伸ばして寝たいなら、楽に眠れない事案は作らないことだ」と述べた・・
・・彼女は韓米連合訓練の規模縮小について、「私たちは、今まで同族を狙った合同軍事演習そのものに反対した。練習の規模や形式について論じたことは一度もない」とし「同族を狙った侵略戦争演習という本質と性格は変わっていないのだ」とした。
続いて、「今後、南朝鮮当局の態度や行動を注視する。これ以上挑発的にするなら、北南軍事分野合意書もすっきりと破棄してしまう特段の対策まで予見している」と警告した。また、「現在の情勢では、もはや存在理由がなくなった対南会話機構である祖国平和統一委員会を整理する問題も日程に組まなければならなくなった」、「私たちを敵にする南朝鮮当局とは、今後どんな協力や交流も必要ないので、金剛山国際観光局をはじめとする関連機構も取り除く問題を検討している」とも述べた。
また、「南朝鮮当局は、自ら自分たちも望まない『赤い線』を越える大馬鹿な選択をしたと気づけ」、「病的に体質化された南朝鮮当局の同族対決意識と敵対行為が、もはや治療不能状態に到達しており、このような相手と向かい合って、何かをどうこう言うことも無い、それが私たちが今改めて確認した結論だ」と強調した・・>>
個人的な意見ですが(ソース記事にはありません)、これ、この前イ・インヨン統一部長官が話したことへの「返事」でしょう。先週のエントリーですが、イ・インヨン氏は「韓米訓練、延期も考えたが戦作権のために最小化して実施する」、「韓米日同盟のようなものとは全く別の問題であるのは明らか」、「北には、開かれた心で、忍耐心で理解するよう願いたい」、「コロナが落ち着けば保健協力、食糧協力したい」、「米国民主党には、北の人権を主張している分だけ、人道的支援もしてくれると期待している」、「上半期には対話再開しなければならない」と話しました。中国の場合は、韓国が自ら言った「特定国家を排除する(排他的な)ものであってはならない」をそのまま返したものでしょう。
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