韓国の抗議訪問団、モデルナ訪問結果を発表

今日(17日)、韓国政府が、モデルナ社を抗議訪問した結果について発表しました。事前に知られていたとおり、これといった具体的な話は何もなく、「なにをしに言ったのか」という批判を受けています。ニュース1は、「具体的な供給計画は週末にモデルナ社が通知してくれるとのことだが、もしその内容どおりにならなかったら、本当に何のために米国まで行ってきたのか分からなくなる」「これからの展開次第では、批判はものすごいものになるだろう」としています。

実際、発表と言っても「モデルナ社が謝罪した」「モデルナ社がうまく供給すると言った」な話がメインで、他に具体的な成果はありませんでした。一部のメディアでは、政府訪問団が発表した「モデルナ社が謝罪した」の一行だけを速報として出すところもあり、『いや、そこじゃないだろう』感が半端ありません。

そもそも、同行したSBSの記者の話をによると、「具体的な話が出るはずもなかった。一応取材のために同行したけど、わざわざ米国まで行く理由もないと思った」、とのことでして。記者は、「米国の主流マスコミは、韓国の問題には関心もない」、「でも、これだけ騒ぎを起こしたから、モデルナも問題が深刻だと分かっただろう」としならも、「でも、こんなふうに、政府が会社まで訪れて抗議をして、それで物量が確保できたなら、他の国の政府も同じことをするかもしれない」としています。すなわち、モデルナとしては、韓国政府の抗議に素直に応じることが、さらに大きな負担になってしまう、そんな側面もある、と。実際、モデルナ社は、会社の前での撮影(報道のための)は許可してくれたけど、インタビューには応じませんでした。

 

まだ代表団が抗議訪問する前(14日)の記事ですが、この件で日本と韓国を比べている記事もあります。モデルナ社のワクチンでスケジュールに問題が生じたのは日本も同じなのに、なんで日本ではさほど問題にならなかったか、というのです。朝鮮日報です<<>>が引用部分になります。

<<・・米国製薬会社モデルナは先月下旬、コロナウイルス感染症ワクチンの海外供給に支障をきたすことになったと発表した。モデルナからそれぞれ4000万回分、5000万回分の供給を受けることになっていた韓国と日本は、緊急事態に直面した。しかし、両国の対応は完全に違うもので、結果も違った。偉そうにしていた韓国は、2週間も経たぬうちに対策のないワクチン不足事態に直面している。日本は、一定の部分を2ヶ月以内にファイザーワクチンで置き換えることに成功した・・

・・両国の差は、ワクチンの導入計画発表でも表れている。韓国政府は「〜から」を、日本政府は「〜まで」を使う。日本政府は、ファイザーのワクチン追加導入に関する発表でも「今年9月まで」と言った。昨年12月に文在寅大統領がモデルナワクチンを確保したと発表したときには、「2021年第2四半期(4月~6月)から、順次」という表現が使われた。しかし、実際に第2四半期に入ってきたワクチンは、発表総量の1%余りであった・・>>

日本政府は、来年の希望者のためのブースターショットのため、モデルナ社と武田薬品工業に加え、米ファイザー社と1億2千万回分を追加契約に近く合意する見通しだと発表しました(日本経済新聞)。

 

 

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