年2回、ソル(旧暦1月1日)と秋夕(チュソク、旧暦8月15日)には、かならず賃金未払いがニュースになります。この期間だけですけど。
韓国の賃金未払いは、公式に集計されているものだけで、12年連続で1兆ウォンを超えました。今年も「間違いなく1兆ウォンを超えるだろう」と言われており、13年連続になる可能性が高いでしょう。2019年の記事ですが、ニューシースによると、これは日本の約10倍です。「2016年、賃金未払い労働者数32.5万人、1兆4286億ウォンだった。同年の日本の賃金未払いの労働者は3万5120人、未払い額の規模では127億2138万円水準だった。100円を1110ウォン(2019年9月10日の終値基準)の為替レートで換算すると、1420億ウォン水準だ」、とのこと。
今年は、金額は減ったものの、一つ前のエントリーからすると、そう肯定的には思えない気もします。韓国の賃金未払い事情、お伝えします。以下、まずは韓国日報から今年(7月まで)の状況を引用してみます。<<~>>が引用部分となります。
<<・・19日、雇用労働部によると、1〜7月までの賃金未払い労働者は14万9150人で、未払い額は8273億1300万ウォンとなった。1人当たりの平均未払い額は約554万ウォン。賃金未払い金額は、最近数年間1兆ウォンを越えているのが実情である(※今年まで入れると13年連続です)。 2018年1兆6,462億ウォン、2019年1兆7,217億ウォンで最高値を記録し、昨年から減少したものの、1兆5,830億ウォンを維持した。今年も年末までに1兆ウォンを渡す可能性が大きいと見られる。
今年に入って賃金未払い被害が最も大きい年齢は40代だった。 40代は年平均700万ウォンの賃金を受け取っていないことが分かった。続いて、30代が年平均620万ウォン、50代590万ウォン、60代520万ウォンの順だった。MZ世代(1980年代初め〜2000年代初め生まれ)も賃金未払いに涙を流した。賃金未払い被害で最も高い増減率を示した年齢は17歳以下で、2016年に43万ウォンから今年は68万ウォンで約60%増加した。 20代のような期間230万ウォンから320万ウォンで約42%増加した・・>>
もう少し前の記事、2016年9月5日のものですが、京郷新聞は(具体的な基準は載せていませんが)『韓国の賃金未払いは世界最悪水準』と題にしながら、こんな指摘をしています。あ、「13年連続」のソースもこの記事です(2009年から1兆超え)。
<<・・経済規模が日本の3分の1なのに賃金未払い額が10倍に近いということは、実質的に韓国の未払い額が日本の30倍に迫るという意味にもなる・・(※いくつかの要因を分析した後に)・・しかし、どんな要因があるにせよ、日本の10倍近い韓国の賃金未払い規模を説明するのは難しい。専門家は、労働者の賃金未払いを『大した問題ではない』と考える韓国労働市場文化に根本的な原因があると指摘する。勤労監督官は、聯合ニュースに「相当な数の事業主が、景気が悪くなると、従業員に給料をやらなくてもいいという誤った認識を持っている」、「また、会社の事情が悪くないにもかかわらず、意図的に賃金を未払いする事業主もいる」と述べた・・>>
最後になりますが、賃金未払いというと、やはり去年春のことが衝撃的でした。当時、大邱で新型コロナが大騒ぎになっていました。そのために大勢の医療人力が大邱まで行きましたが・・なんと、彼らも賃金をちゃんと受け取ることができませんでした。「コロナ19ウイルス事態で苦しんでいる大邱市に医療支援に行った医療陣が、『賃金をきちんともらっていない。問い合わせたら、お金が欲しくてここに来たのか!と言われたりした』と打ち明けた」、とのことでして(マネートゥデー)。
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